「なかなか疲れが取れない」人は必見!医師が勧める、1日1分でできる元気回復方法とは?

在宅ワークの拡大など働く環境が大きく変わり、心身ともに「何となく不調」を感じることはありませんか?毎日なかなか疲れが取れないという悩みを抱え、心身ともに辛さを抱えている人も多いようです。

そこで、自律神経研究の第一人者であり、数多くのトップアスリートやアーティストなどのコンディショニング、パフォーマンス向上を手掛ける医師、小林弘幸先生に日々の疲れを軽減する方法を伺いました。

疲れているビジネスパーソン

プロフィール

順天堂大・小林教授順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生

1960年、埼玉県生まれ。 順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。順天堂大学大学院医学研究科(小児外科)修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。自律神経研究の第一人者として、多くのアスリートの指導にかかわっている。80万部突破となったベストセラー『医者が考案した長生きみそ汁』のほか『自律神経を整える「長生き呼吸法」』『医者が考案した 聞くだけで自律神経が整う15曲』(いずれもアスコム刊)など自律神経に関する著書多数。

自律神経が整えば、日々の疲れは軽減できる

就かれているビジネスパーソン2

ゆっくり寝ているはずなのに、なかなか疲れが取れない。マッサージに行っても、体の芯に疲れが残っていて何となくだるい…そんな悩みを抱えている人は多いようです。
厚生労働省疲労研究班が一般市民2000人に行った2012年の調査によると、約4割の人が6カ月以上続く慢性的な疲労を感じているという結果になりました。

疲れやだるさは、心身の不調のサインです。そのままにしておくと、病気になってしまう恐れがありますし、慢性的な疲労は老化を早めてしまいます。

疲労には、運動後などに感じる「肉体的疲労」、ストレスを原因とした心の疲れによる「精神的疲労」、そして目や脳を使ったときに感じる「神経的疲労」の3つにわけられますが、これら3つは密接な関係があり、疲労を放置しておくと、まるで絡み合った糸のようになって、しつこい疲労となってしまいます。「一時的な疲れ、だるさで、放っておけばいつか直るだろう」と軽視していると、どんどん悪化してしまう恐れがあります。

この3つの疲労は自律神経と深く関係しています。

自律神経は、交感神経と副交感神経によって構成されています。交感神経の働きが上がると気持ちは高揚し、副交感神経の働きが上がるとリラックスします。この2つのバランスが整っている状態が理想ですが、疲れによるストレスで副交感神経の働きが悪くなると交感神経が優位になり、筋肉に血液がいかなくなるため、ますます疲れやすくなってしまいます。

交感神経が優位になり自律神経が乱れれば、脳の血流も悪くなるので、集中力や判断力も低下します。そうすると仕事でミスを繰り返すようになり、ますますストレスが溜まり、疲れも増す…という悪循環に陥ってしまいます。自律神経を整えることで、この負のスパイラルを断ち切ることが重要です。

そこで、注目してほしいのが「呼吸」です。横隔膜の周囲には、意識しなくても呼吸ができるよう、自律神経が集まっています。ゆっくり深く息をすると、横隔膜の動きがより大きくなり、自律神経が刺激され副交感神経が高まります。つまり、深く呼吸をするだけで「自律神経が整う」のです。

まずは1日1分でいいので、意識して「ゆっくり、深く、呼吸する」時間を設けてみてください。それだけで、自律神経が整い、心身の疲れも軽くなります。忙しいビジネスパーソこそ、ぜひ自分の呼吸を見つめ直す時間を大切にしてほしいですね。

 

1日1分の「6秒吐いて、3秒吸う」で、疲れが軽減する

自律神経を整える呼吸法は、「6秒吐いて、3秒吸う」が基本。
6秒間、口からゆっくりゆっくり息を吐き、鼻からすーっと3秒間息を吸い込む。1日1分だけでも十分に効果を実感できます。

疲れを軽減するには、普段おざなりにしている呼吸を意識することが大切なので、時間を区切って行うといいでしょう。より効果を実感するならば、朝起きたとき、昼休みが終わるとき、眠る前の1日3回行えば、朝スッキリ目覚められ、午後への活力が湧き、1日の疲れをほぐして眠りにつくことができます。

※図による詳しい解説はこちらから

 

「呼吸法+朝イチの水、音楽、エクササイズ」で、1日の疲れ、だるさを吹き飛ばす

「6秒吐いて、3秒吸う」の呼吸法に、毎日できる「ちょっとした工夫」を加えると、さらに自律神経が整い、頑固な疲れ、だるさも軽減することができます。

●朝イチに「コップ1杯の水」を一気に飲む

腸は食べ物から栄養を吸収し、血液の質を決定づける臓器です。腸の働きが悪いと、汚れた血液が作られて全身に送られ、疲れやだるさを引き起こします。腸を刺激するため、朝起きたらコップ1杯の水を一気に飲みましょう。水が入った胃の重みで腸の蠕動運動を活発にするスイッチが押されます。

また、胃腸と副交感神経は深く関係しています。水を飲むことで、胃腸の神経が刺激され、副交感神経のレベルがアップ。脳や筋肉など全身の血流が良くなり、疲れやだるさの解消につながります。
水を飲んだ後に「6秒吐いて、3秒吸う」呼吸法を行えば、1日を快調にスタートできるようになるでしょう。

●寝る前に「好きな音楽」を聴く

音楽は、自律神経を整えるのに有効です。好きな音楽を聴くと副交感神経が高まり、リラックス効果が期待できます。「この音楽を聴くと気分が良くなる、元気になれる」というものであれば、どんなジャンルの音楽であっても自律神経に良い影響を与えます。

より効果を求めるのであれば、できれば「テンポが一定」で「音階の変化が少ない」音楽を選びましょう。規則的なリズムには、自律神経を安定させる効果があるからです。

お勧めしたいのはロックミュージック。意外に思われるかもしれませんが、ロックの規則的なリズムが自律神経を整えてくれます。私自身、仕事で本当に疲れたときは、寝る前にレディー・ガガを聴くようにしています。そうすると翌朝まで疲れが残らず、快適に1日を過ごせるようになります。

●肩こりに効く「エクササイズ」で体の疲れをほぐす

「肩こりがひどくて辛い」という人には、肩こりに効くエクササイズをお勧めします。首や肩に溜まった疲れをほぐしつつ、ゆっくり「6秒吐いて、3秒吸う」呼吸法を行いましょう。

疲れを取るエクササイズ

出典:『自律神経を整える「長生き呼吸法」』(アスコム)

1.背筋を伸ばして座る
2.肘を伸ばして手首をクロスさせる
3.首をゆっくり回しながら、6秒息を吐き、3秒息を吸う
4.逆回しも行い1セット、これを計5セット行う

お風呂で体を温めながら行うと、より効果的です。

 

まずは1日1分の呼吸法を取り入れ、慣れてきたらこれらの+αを取り入れてみてください。しつこい疲れやだるさが軽減し、心身ともにすっと軽くなっているはず。気持ちが前向きになり、仕事への活力も湧くでしょう。

 

EDIT&WRITING:伊藤理子
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