(前編より)「イケてるしヤバい男」として一世を風靡してきた長島さん。仕事でもビッククライアントとの企画案件を次々と成功させたものの、さらに新たなキャリアを身に付けるためにゲーム会社のグリーに転職。そんな矢先、生死をさまよう大事故に遭い、人生の紆余曲折を経験したそう。後編へ!
転職と人生の転機となった大事故
前職のニコニコ動画時代は、営業以外にも動画投稿コンテンストやニコニコ生放送の企画など何でもやらせてもらったんですが、もっと違うことや自分にとって新しいことができないかと考えたんです。グリーでの配属先はソーシャルゲームのブランドを活かしたグッズを作ったり、ライセンス事業を担うIP戦略部です。その部署では、アニメやトレーディングカードゲーム、それらに関連するグッズ全般の制作やプロモーションなどに携わっていました。
ところが入社してからしばらくして大きな事故を起こし、くも膜下出血と脳挫傷、鎖骨と頭蓋骨の骨折をしました。半年くらいは療養したほうがいいって言われたんですが、長期で休むことに焦りがあって、無理やり1カ月で復帰しちゃったんです。
でも右半身が麻痺して利き手の感覚もなければ、脳挫傷の後遺症で失語症にもなりました。まともに言葉を発することもできなかったし、携帯で文字も打てなかったです。それでやっぱり無理をしたままではダメだと思い、しっかりリハビリすることにしました。すごく辛かったですね。
生死をさまようくらい辛い体験して乗り越えたのだから、この先は幸せなことしか待ってないだろう。もう、なんかとにかく幸せになりたいと思ったんです(笑)。
そんな時に今までのことや、これからのことを、いろいろ考える機会があって。僕がいるITの世界は変化が速いから、2年後や3年後のことを考えたところでその通りにはならないだろうなと思いました。ならば、過去を少しだけ振り返ってみて、今までやったことのないことをやったり、自分の体験をもとに人に喜んでもらうことをやろうと。そこに楽しさを感じられるのではと思いました。
働き方の価値観が変わった転職
人に喜んでもらえて、かつ自分自身も楽しむにはどうしたらいいかを考えたら、やっぱり好きな人たちと働きたいって思ったんですね。極端に言えば、楽しくない仕事でも好きな人とやれば楽しくなる。仕事を面白くするために、環境を整えたり、新しいこと取り入れたりすればより楽しくなるはず。
そう考えて、転職活動した結果、僕はnanapiにたどり着きました。nanapiに入社を決めたのは、とにかく人間的に良い人が多かったこと。転職エージェントの人がそう勧めてくれたのもありますが、面接や内定後に食事をさせてもらったときもそう感じました。でも、僕はこう見えて意外と慎重なので、何かしら悪い噂やゴシップがあるかもしれないと共通の知人にもかなり聞き込みをしたのですが、さっぱり出てこない(笑)。社長の“けんすう”(古川健介氏)もおだやかな、あのイメージのまんまです。
心機一転、nanapiに入社した初日。「ぼくのことをイジめたらウンコ漏らしますよ。だから優しくしてください」と挨拶してもわりと無反応だったので嫌われてるのかなと思いました。でも、「ブロマイド持ってきたので、よかったらもらってください」というと、そっともらいに来てくれる人たちがいて安心した記憶があります。まあ、僕のブロマイドは、ゴミ箱に捨てる練習にでもなってくれればと思っています。
▲「イケてるしヤバい男 長島」ブロマイド!
イケてるしヤバい男 長島の今後は!?
今回その素顔を明かした長島さんだが、それでも需要があるのなら、また何かしらの形で“イケてるしヤバい”活動を再開してもいいかなと考えているそう。
長島さんの築いてきたキャリアとキャラ作りで周りを楽しませるサービス精神は、やっぱりイケてるしヤバい。ただ、バーグハンバーグバーグのシモダさんは定期的にかみの毛を永久脱毛させようとしてくるらしいが、それは拒んでいるのだそう。今後の長島さんの活躍には、期待が高まるばかりだ。
▲「果実酒」の記事を書くために実際梅酒を作った長島さん。6月は「果実酒」の検索ニーズが高くなるからとのこと。
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WRITING:馬場美由紀 PHOTO:山葵夕子
取材したエンジニアの数は2500人以上。エンジニアが大好きな技術系ライター。家にあるマンガは4000冊以上。酔ったら記憶なくす記憶飛部所属。ころ部部長。