【Connecting the Unconnected】未来型縁日!?「TEDxTokyo 2014」レポート~裏舞台編~

今年で第6回目を迎えた「TEDxTokyo 2014」。約400名の招待客、100以上のパートナー、そして200名を超えるボランティアが一同に集い、大盛況の中でその幕を閉じた。

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前回の表舞台編に続き、今回は遊び心たっぷりのその裏舞台をのぞいてみよう!(画像はTEDxTokyo代表兼TEDsterのパトリック・ニュウエルさん)

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客席に技あり

会場に入ると、まず驚くのがその独創的な客席の配置だ。前方はなんと、さまざまなかたちをした赤色の大きなビーズクッションが半円状にステージを取り囲んでいる。ミニスカートの若い女性も、経済誌でおなじみの大学教授も、まるで家にいるようなくつろぎ方で寝ころがりながらステージを見上げる。その次に並ぶのが黒色と赤色のソファ。こちらも、2~3人で座れるものもあれば、ひとり掛け用もあり、かたちもさまざま。その後ろは、ずらーっと黒色のいすが並んでいる。

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ユニークなのが、どこに座るかは早いもの勝ちで、毎セッションごとに席替えが行われること。コアパートナーもメディアも特別扱いしないのがTED流。セッション終了ごとの休憩で外へ出る場合も、荷物を置いた席取りは禁止されている。毎回違うリスナーと隣り合わせて、偶発的な出会いや会話を楽しむ。その空気感を運営側は大切にしている。

未来型縁日!? 展示ブース

4セッションあるTEDxTokyo2014の合間に挟まれる休憩時間は約45分間(昼食は1時間半)。通常のイベントに比べて長く取られているのが特徴的だ。しかしながら、会場であるヒカリエホールから一歩外へ出ると、さまざまなパートナーが個性豊かな展示スペースを設けているため、時間が足りないと感じるほど。

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TEDxTokyo 2014のコアパートナーである東急電鉄の渋谷の過去・現在・未来を比較できる展示ブースや

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10分弱という超短時間で、切り絵似顔絵を作ってもらえるドイツ生まれの家庭用洗剤「Frosh」のブース、

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Autodeskによる3D Photoでの撮影など、まるで未来の縁日に赴いたよう。

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「記念撮影はいかが?」と声をかけられて振り返ると、写真家のマイケル・ホームズ氏がポートフォリオ撮影をしてくれるという。撮影した2分後には専用サイトにアップ。スピーカーもボランティアもリスナーも、それはそれは楽しそう!

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また、時間を逆戻りしたようなブースも。スキンケアやヘアケア製品を提供するAesop(イソップ)は、16世紀にイタリアで流行していたという味も見た目も奇想天外なピンチョス3種を用意。白ワインとコンソメ、オリーブとチョコレート、日焼けのしすぎでそばかすだらけになってしまった女性の胸を模したマジパン(!)など、どれも当時のレシピをそのまま再現したもの。

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「想像がつかない食材同士を掛け合わせることで、今までに体験したことのないインスピレーションを味わうための食事」というのだから、TEDxTokyoのコンセプトにもぴったりだ。

そして、こんな間近でスターにも会えてしまう! うわぁ、VERBALさん!

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昼食は純和風の幕の内弁当

昼食で出される食事もTEDxTokyoならではのこだわりが。通常、海外からのゲストが多く集まるイベントでは、サンドイッチやパスタなどが置かれているものだが、TEDxTokyoで提供された幕の内弁当を開くと、ひじき煮、だし巻き卵、鳥のからあげ、煮しめなどのおかずに、梅しそとこんぶ煮のおにぎりなど「純和風」。後半戦に備えて、栄養補給にSOYSHもゴクゴク飲んでしまおう。

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また、昼食以外の休憩時間に提供されるお菓子も、カットフルーツやナッツなどのほかに、おかきやおまんじゅうなどの和菓子が多数並べられている。地域性や独立性を重視するTEDxならではのおもてなしだ。

レセプションパーティーも見逃せない!

400名の招待客とスピーカー、ボランティアは、その後、渋谷ヒカリエ近くの金王八幡宮で行われるレセプションパーティーへ。道案内をしてくれるインターナショナルスクールの少女たちも元気いっぱいでノリノリだ!

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赤い灯を頼りに会場へ着いてから、厳かな雅楽の舞台を堪能。その後、TEDxTOkyo代表兼TEDsterのパトリック・ニュウエルさんが先頭に立ち、祈祷が始まる。国際色豊かな人々が一同に頭を下げる。渋谷に場所を移してから、毎年行われているという。

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Dewar’s Loungeや埼玉のCOEDOビールが協賛するスタンディング形式のバーカウンターで飲み物をもらったあと、和風・洋風・ベジタリアンと3種揃ったちらしずしや、ドライフルーツやドライジンジャーポークなどのおつまみ、羊肉の炭火焼きなどを手にしていざトーク。スピーカーもボランティアもリスナーも、みな笑顔で気さくに話しかけあう。国内外で活躍するシンガポール出身の写真家・レスリー・キーさんもこの通り!

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毎年参加している参加者によると、昨年は大雨で大変だったそう。今年は晴天で、TEDxTokyoのアイドル犬、マーギーもひと安心の模様。

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200名超のボランティアによる運営

これらTEDxTokyoの運営は、200名を超えるボランティアによってほとんどすべて行われている。本業を別に持ちながら、時間をやりくりしてひとつのものを作り上げるそのパワーには脱帽だ。

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ステージ裏の搬送を担当したというグループに声をかけたところ、「スピーカーによっては当日まで何をやるかが分からないため、とてもドキドキしました!」と興奮気味に話してくれた。イギリス出身のデジタルメディア・プロデューサー、ジョセフ・ティムさん率いる大掛かりなフラッシュモブも話題となった今年。すべてをやり終えたあとの人々の笑顔はとても晴れやかだった。

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取材先リンク

TEDxTokyo オフィシャルサイト
TEDxTokyo Facebookページ

 

取材・文:山葵夕子  写真提供:TedxTokyo

Photo Copyright All rights reserved by TEDxTokyo 2014

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