気まずい空気になりたくない…VIPの「雑談力」3つのコツ

「苦手な先輩と二人きり…何か話さないと間が持たないよ…」

「営業先と打ち解けたいけど、何話せばいいかな?どんな話題なら興味持ってもらえるかな?」

ちょっとした時間に雑談ができれば、相手との関係性はよくなるもの。しかし、いざ話そうとしてもなかなかうまくできず、気まずい空気が流れてしまう…という方も多いのではないでしょうか?

今回は「気まずい空気にならない&関係性がよくなるための“雑談のコツ”」について、広告代理店での経験から、気配りのプロフェッショナルとして活躍されている後田良輔さんに伺いました。

雑談を楽しんでいる若手社員

こんにちは、後田良輔です。今回は「雑談力」について解説いたします。

普段SNSを中心にコミュニケーションを取られている方も多く、いざ実際に会話するとなると何を話せばいいのか迷ってしまうという方も少なくないと思います。雑談をきっかけによい人間関係を築いていくこともできますので、ぜひ参考にしてみてください。

気負いすぎない「雑談」を目指そう

私は、広告代理店勤務時代に約3,000人以上のVIPの方と仕事をした経験があります。

そうしたVIPの方を観察していて、発見したこと。それは「彼らは決して話し上手ではない」ということです。VIPというと誰とでもうまく話せ、ときには瞬時に相手の心をつかむ会話をしていると思われがちですが、むしろその逆。話し上手というよりは、逆に話し下手な人の方が多いくらいでした。

もしかするとコミュニケーションに苦手意識を持っている方は、「話し上手にならなければ」「気の利いたことを言わなければ」と気負いすぎているのかもしれません。その点VIPの方は、話し上手ではないことを自覚しているため、そこまで気負うことなく自然に、できる範囲で話をしようとします。

「今回を機会に顔見知りとしていい関係になれればいいな」くらいの簡単なゴール設定で、気負わない雑談ができるようになると、自然と肩の力が抜けてよい会話ができるものです。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

VIPの雑談のコツ3つ

今回は前章のような視点に立って、3つのコツについて紹介したいと思います。

雑談のコツ1:挨拶+ひと言“ホメ”

1つ目のコツは「挨拶をする、その時にひと言“ホメ”を加える」ということ。

「お疲れさまです」「こんにちは」など声をかける。ただそれだけではなく、「お疲れさまです」のあとに「今日のネクタイ素敵ですね」「新しいメガネですか?」など、相手のワンポイントをほめる。たったこれだけです。

皆さんは「返報性の法則」という心理学のテクニックをご存知でしょうか?人は他人から何かをしてもらったら、お返ししなくてはいけないと思う傾向があります。あなたが挨拶にプラスしてひと言“ホメ”を入れることで、相手は褒められたことについて一言二言返してくれるでしょう。またはあなたのことをほめてくれることでしょう。それをきっかけに、雑談を始めればよいのです。

ほめるものは、身に着けているものなど何でもOKです。

万が一ほめるものがないという場合は「忙しそうですね」など、相手の状態を話すだけでも大丈夫。挨拶にひと言足せば、相手から「〇〇でして」など、次の雑談に繋がる返しがもらえます。この連続で人間関係は近くなります。

雑談のコツ2:「お・す・し」で相づちを打つ

2つ目のコツは「お・す・し」で相づちを打つということです。1つ目のコツで会話が開始されたら、是非駆使してみてください。

「お・す・し」は相づちの頭文字です。

お:「お~」
す:「すごい!」
し:「知らなかったです」

ここで大切なのは、ただ相づちを打てばよいということではなく、「あなたの話は役立ちます」という感謝の姿勢です。ただ相づちを打ってしまうだけでは「この人、ちょっとヨイショが過ぎるな」と思われてしまいます。感謝の気持ちをもって、真剣に相手の話に耳を傾けましょう。

雑談のコツ3:「〇〇なんですか?」

3つ目のコツは「〇〇なんですか?」、つまり疑問形を使うということです。

自分からひと言添えて挨拶をし、「おすし」であいづちを打ったあとで雑談を終わるのはもったいない。会話を繋げる意味でも疑問形を使っていきましょう。

【NG例】
自分:お疲れさまです。あっ、素敵なネクタイですね。
相手:お疲れ様。ありがとう。こないだ買ったんだよね。
自分:お~。そうなんですね

【OK例】
自分:お疲れさまです。あっ、素敵なネクタイですね。
相手:お疲れ様。ありがとう。こないだ買ったんだよね。
自分:お~。水玉がお好きなんですか?

「そうなんでね」など、次につながらない言葉を使ってしまうと雑談が終わってしまいます。そうではなく「〇〇なんですか?」というように、質問であなたの会話は終わるようにしましょう。この繰り返しで、雑談は円滑に続いていきます。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

雑談とは「壁打ちテニス」である ~まとめ~

雑談とは「壁打ちのテニス」と同じです。壁に向かって、あなたが取りやすい強さの球を打つと長く続けられますよね。これがコツなのです。このコツを身に着けるだけで、面白いように雑談が続けられるようになります。「たかが雑談、されど雑談」。

ちょっとしたコツを知っているだけで、毎日のコミュニケーションの結果に雲泥の差が開きます。ぜひ参考にしてみてください。もし興味のある方は、あわせて雑談で使える4つのネタについても、ぜひチェックしてみてください。

【ポイント】

・雑談のコツは「気負いすぎない」こと。気の利いたことを言わなければという考えを捨てよう。

・最初は挨拶+ひと言“ホメ”で会話の糸口をつかもう。

・話が始まったら「お(お~)・す(すごい!)・し(知らなかったです)」で相づち。

・雑談を続けるために「〇〇なんですか?(疑問形)」を使おう。

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プロフィール

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。
著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

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