表情が見えないからこそ言葉遣いには気をつけて。ビジネス電話対応で注意すべきNG行為

 ビジネスで電話対応をする際、特に何に気を付ければ良いのでしょうか。日常で友人や親戚によく電話をしたことがあっても、ビジネスでの電話対応は全く違います。今回は、ビジネス電話対応で注意すべき5点をまとめてみました。

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プロ意識を持つ

 まず、ビジネスで電話対応をするということは、あなたはその会社を代表して話しているということを意識しましょう。対応のしかたによっては会社の名誉を傷つけたり、大きなクレームが露呈して世間を騒がせたり、相手に誤解を与えて余計な問題を発生させてしまったりする可能性もあります。電話ひとつから始まった小さな苦言が、対応の悪さにより何倍にも膨れ上がり、SNSやツイッターで簡単に拡散されてしまい、結果として会社の評判を落としてしまうことも想像できます。

 評判は落とすのは簡単ですが、再度上げていくには全社をあげての大変な努力が必要となるのです。プロ意識を持ち、会社の顔として恥ずかしくない対応を心掛けましょう。相手にはこちらの表情は分からず、声しか伝えることができません。言葉遣いはもちろん、ちょっとした言い方ひとつにも気を配りながら、常に緊張感をもって言葉を発するようにしましょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

「もしもし」はNG

 普段電話に出ると必ず使う「もしもし」という言葉ですが、ビジネス上では滅多に使うことはありません。「もしもし」は「ちゃんと聞こえていますか?」や「聞こえていますよ」という意味でよく用いられていますが、「ちゃんと聞いていますか?」というニュアンスにも捉えることができるため、丁寧に対応するべきビジネスの場にはふさわしくないという考え方が多いようです。かかってきた電話に出る場合は、「おはようございます。お電話ありがとうございます。○○物産営業部の田中が承ります。」など、最初に挨拶や電話に対する礼などを伝えてから、簡単に自分の部署と名前を先に言うことが望まれます。

 こちらから電話をする場合にも、「おはようございます。○○物産営業部の田中と申しますが、マーケティング部の小川さんはいらっしゃいますか。」など、最初に挨拶し、名乗った後、話したい相手の部署と名前を正確に伝えるようにしましょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

「ながら電話」は絶対にNG

 忙しいとどうしても、電話を受けながら他の仕事も同時にしたくなってしまいます。時間が足りず、早く仕事を済ませたい気持ちは分かりますが、「ながら電話」はトラブルのもとです。接客のプロならば、よほど自信がなければ「ながら電話」は絶対にしません。なぜなら、何か他の業務をしながら電話を受けていると注意力散漫になり、相手の意見や心の変化に気付くことが困難になるからです。

 前述で「相手には声しか伝えられないから気を付けて言葉を発する」としましたが、こちらも同様で、自分にも相手から伝わってくるものは声しかないのです。声という情報だけで、相手の気持ちを汲み取り、会社として正しい対応をしなければなりません。だからこそ、電話に集中できる環境が必要なのです。ビジネス電話対応の際には、近くにメモとペンを用意しておき、相手の話し方や言い回しから相手の気持ちを想像しつつ、集中して対応するようにしましょう。

実は難しい「ぴったりの相槌」

 相槌といえば、「なるほど」「左様でございますか」「おっしゃるとおりでございます」など、ビジネス電話対応でよく使われるフレーズはたくさんありますが、それらを状況に合わせたぴったりのタイミングで使うことが重要です。相手が話す内容に対し、ひっきりなしに「ええ、ええ」と同じ相槌を打ち続けると、相手は「本当に聞いているのかな、流しているのでは?」と感じるかもしれません。逆に、苦言に対して「すみません、申し訳ございません」を連発するだけでは、「謝ったら済むと思って、本当に申し訳ないと思っているのか?」と余計に怒らせてしまうかもしれません。

 相手のトーンや気持ちに寄り添った、相手が落ち着いて話しやすい環境をつくることが重要です。相槌のフレーズのバリエーションは多く持っておくほど便利です。先輩の対応を聞いてみたり、ビジネス電話対応の本を読んだりして、日頃から手持ちのフレーズを増やしていきましょう。

身内の呼び方に注意

 これは基本中の基本ですが、ビジネス電話対応で自分の会社に所属する者を指す時は、基本的に名前を呼び捨てにします。それは自社の部長であっても社長であっても変わりません。できる限り役職名もつけないことが望ましいでしょう。営業部部長の松本さんから折り返す旨を伝える場合には、「では営業部の松本から折り返しお電話させていただきます」、社長(山本さん)の秘書(井上さん)から後程連絡をする場合には、「山本の秘書をしております井上から、後程ご連絡させていただきます」などといった対応が適切です。その他、相手の会社のことは「御社(おんしゃ)」、自分の会社のことは「弊社(へいしゃ)」と呼びます。こういったマナーを当たり前に使えるかどうかで、その会社の印象は違ってきます。基本は必ず押さえておきましょう。

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