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尊敬語・丁寧語・謙譲語の概念はなんとなくわかるものの、非常に難しいのが敬語の使い方です。いざ実践となると正しい敬語を話せる人はどのぐらいいるのでしょうか。
社会人としてビジネスマナーを見直したいという方のために、敬語の使い方についておさらいをしていきたいと思います。
敬語がきちんと使えないビジネスパーソンは信用も得られない
ビジネスの場では、取引先・お客様・上司といった「目上の方」への対応が重視されます。そもそも敬語とは、相手に対する敬意を表す言葉です。しかし正しい敬語を使わなければ、気持ちが伝わるどころか、逆に相手を目下にみているという印象を与えかねません。新人のうちは大目に見てもらえるかもしれませんが、失礼が重なれば相手に不快感を与え、信用できないやつだと思われてしまう可能性もあります。
あなたが普段使っているその敬語、実は間違いかも
普段正しいと思って使っていても、実は間違っているという敬語は意外に多いものです。
例えば「ご苦労様です」「了解しました」「いつもお世話様です」「大変参考になりました」などのフレーズは、すべて目下の人に対して使う言葉。目上の方には「お疲れ様です」「承知いたしました」「いつもお世話になっております」「大変勉強になりました」を用いるようにしましょう。
相手に丁寧に接しようとすればするほど起こりがちなミスに、二重敬語があります。「ご覧になられる」「おっしゃられる」のように、尊敬語に「られる」を重ねてしまうケースです。この場合「ご覧になる」「おっしゃる」だけで充分。相手を見下しているわけではありませんが、日本語として間違っています。
また、本当は誤った使い方であるのに、いつの間にか定着してしまった敬語というものもあります。「お水のほうをお持ちしました」「5000円からお預かりいたします」「こちらでよろしかったでしょうか?」飲食店などでよく耳にするこれらのフレーズ、いわゆる「バイト敬語」に違和感を覚える人も多いかと思います。一部の業種では、バイト敬語がマニュアル化されている場合もあるようですが、一般のビジネスの場では使わない方が賢明です。
これだけ知っていれば大丈夫!ビジネスマン必須の敬語の使い方
「尊敬語・丁寧語」は相手や相手の動作に対して敬意をあらわし、それを丁寧に表現する言葉。「謙譲語」は、自分や自分の動作をへりくだって表現することで、間接的に相手に対する敬意を表現する言葉です。最低限マスターしておくべき、ビジネスマン必須の敬語表現を10個紹介します。
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依頼する時
×「すみませんが○○をしてもらえませんか?」
〇「恐れ入りますが○○をしていただけませんでしょうか?」
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同意する時
×「了解しました」
〇「かしこまりました」「承知いたしました」
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断る時
×「できません」
〇「いたしかねます」
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謝罪する時
×「ごめんなさい」「すいません」
〇「申し訳ございません」
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社外の人に身内のことを紹介する時
×「こちら○○部長です」
○「こちら部長の○○です」
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自分のこと・自分達のこと
×「わたし」「僕」「わたし達」「僕ら」
〇「わたくし」「わたくしども」
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会社の呼び方
自分の会社 ⇒「弊社」「当社」
相手の会社 ⇒「御社」「○○(企業名)様」
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「行く」「来る」の使い方
尊敬語 ⇒「3時にいらっしゃいます」「3時にお見えになります」
謙譲語 ⇒「3時にお伺いします」「3時に参ります」
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「言う」の使い方
尊敬語 ⇒「社長のおっしゃるとおりです」「社長の言われるとおりです」
謙譲語 ⇒「私が申し上げたとおりです」
10.「見る」の使い方
尊敬語 ⇒「こちら、ご覧になりましたか?」
謙譲語 ⇒「こちら、拝見しました」
まとめ
一朝一夕というわけにはいかない、正しい敬語の使い方。マスターするには日々の努力が大切です。美しい言葉使いの方の真似をしたり、アナウンサーの話し方に注目したり、ビジネスマナーを学んだり…。
立場が上がるほど「その言い方間違っているよ」などと指摘してくれる人はいなくなります。これを機に、今までの敬語についての知識を見直してみてはいかがでしょうか。言葉使いがすべてではありませんが、ビジネスパーソンとして、正しい敬語を使いこなせるようになったら素敵ですよね。
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