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仕事をしていく中で、ミスをしてしまうことは誰にでもあることです。実は、ミスが起こった場合の対処は、あなたのコミュニケーションスキルやビジネススキルが試されるタイミング。ミスの重大さにもよりますが、基本的にはメール一本でお詫びを済ますというのはご法度なのです。まずはミスのパターン別に、対処方法を考えていきましょう。
■社内での業務中にミスをしてしまった場合
社内でミスを犯した場合、お詫びをする対象は現場関係者だけでなく上司も含みます。直属の上司はもちろん、そのミスによって迷惑を被った他部署の上司にもお詫びする必要がありますね。
例えば、以下のような場合はどうでしょうか。
重要な社内会議の時間に営業のアポイントを入れてしまったAさん。もちろん、社外の約束は優先されるべきですが、スケジュール管理の甘さで社内の各部署に迷惑をかけてしまいました。こんな時は、以下のようなお詫びの方法があります。
・すぐに上司のもとに出向いて謝罪する
・内線電話でお詫びした後、メールでお詫びする
ポイントは、とにかくスピード優先で。そして、変な言い訳をせず、ミスを素直に認めることが大事です。時間が経てば経つほど、相手は自分を蔑ろにされたと感じてしまいます。
■取り引き先に失礼があり相手を怒らせてしまった場合
あってはならないことですが、人と人が関わる仕事である以上、トラブルが発生しないとも限りません。また、自分では大したことがないと思っていても、相手の沸点を越えてしまうこともよくあります。それが取り引き先であれば、会社に損害を与えてしまいかねない重大事です。こんなケースもあります。
営業マンのBさんは、懇意にしている取り引き先の課長に、間違えて他社に提出するための見積書を渡してしまいました。しかも、仕切りの金額は他社のほうが安かったこともあり、その課長はカンカン。さあ、こんな時はどうしたらいいでしょうか。
・直属の上司と一緒にお詫びに伺う
・あまり派手ではないスーツを着用
・相手の好みに合わせた手土産を持参する
決裁権のある上司とお詫びに伺うのがいいでしょう。手土産を持参する場合は、5000円前後のお茶菓子などが無難です。なお、お詫びに伺う場合のポイントは、以下のようになります。
・今後、同様のミスが起きないよう改善策を伝える
このように、ミスの重度にもよりますが、メール+電話、メール+電話+お詫びアポなど適宜組み合わせて対処する必要があります。では、仕事上で発生してしまったミスに対するお詫びのビジネスメールについて考えていきましょう。
このビジネスメールというのがクセモノです。ビジネスメールの文書は、往々にして冷たい印象を与えかねません。慇懃無礼という言葉もありますが、かえって相手の神経を逆撫でする場合もありますので要注意です。どのようなお詫びフレーズを使ってお詫びメールを送信すればよいのでしょうか。
■たくさんあるお詫びのフレーズ
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ひとくちにお詫びと言っても、そのフレーズはたくさんありますよね。そこが日本語の難しさとも言えるわけです。つまり同じ意味でも、言い回しによって、相手に伝わる印象が変わってしまうということです。基本的には「謝罪」と「反省」、「善処」がお詫びメールには必要となります。これらの複数の表現方法を覚えておくと、必要に応じて使い分けができるようになりますので、以下にご紹介します。
まずは「謝罪」の主な言い回しです。
・申し訳ありません。
(使用例)度重なる失礼、本当に申し訳ありません。
・大変申し訳ございません。
(使用例)このたびは失礼をおかけして、大変申し訳ございません。
・すみません。
(使用例)お返事が遅れてしまい、すみませんでした。
・失礼いたしました。
(使用例)先日は、お構いもできずに失礼いたしました。
・お詫び申し上げます。
(使用例)このたびは大変ご迷惑おかけして、深くお詫び申し上げます。
・謝罪いたします。
(使用例)誤解させてしまったようでしたら、謝罪いたします。
・陳謝します。
(使用例)この度の不手際について、陳謝いたします。
・大変ご不愉快の念をおかけしました。
(使用例)ご案内に不手際があって、大変ご不快の念をおかけしました。
また、「反省」の言い回しには以下のようなものがあります。
・自責の念にかられております。
(使用例)配慮が足りなかったと、自責の念にかられております。
・反省しております。
(使用例)不注意だったと反省しております。
・猛省しております。
(使用例)すべて私の不徳のいたすところと猛省しております。
・遺憾に存じます。
(使用例)このたびの不祥事について、非常に遺憾に存じます。
「善処」の表現には、以下のようなものがあります。
・肝に銘じます。
(使用例)二度とこのようなことのないよう、肝に銘じます。
・以後、気をつけます。
(使用例)同じことを繰り返さなぬよう、以後、気をつけます。
・二度とこのようなことはいたしません。
(使用例)今後、十分に注意して、二度とこのようなことはいたしません。
もちろん、以上のようなフレーズはあくまでも一例に過ぎません。この他にも、いろいろとお詫びについての言い回しがありますので、ご自分なりのお詫びの言葉を探してみてくださいね。
それでは、実際にこのようなフレーズを用いて、お詫びのビジネスメールを書いてみましょう。
■お詫びメール文例~メール誤記や添付漏れメールに対し訂正したい場合~
件名:見積書訂正のお詫び
◯◯株式会社
営業部長
◯◯様
平素は大変お世話になっております。
株式会社▲▲のAです。
先日お送りしました◯◯株式会社の見積書に誤りがありました。大変失礼いたしました。
誤りがあった箇所は、以下の通りです。お詫びして訂正し、新しい見積書を添付しますので、ご確認いただけますようお願いします。
(正誤表を記す)
今後、このようなことのないよう注意して見積書を作成いたします。大変申し訳ございません。
取り急ぎメールにて恐縮ですが、お詫びかたがた訂正のお願いまで申し上げます。
■お詫びメール文例~返信が遅れてしまった場合~
件名:お問い合わせいただいた□□の件
△△様
お世話になっております。
株式会社▲▲のAです。
お問い合わせいただいておりました□□の件につきまして、ご連絡が遅くなり大変申し訳ございません。
改めて、詳細をまとめた資料を至急送付いたしますので、ご査収ください。
お返事が遅れましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
■お詫びメール文例~訪問やアポをキャンセルする場合~
件名:○月○日はご訪問できません
◯△株式会社
営業部長
□◯様
平素、大変お世話になっております。
株式会社▲▲のAです。
○月○日は、せっかくご面会の時間を頂いておりましたが、どうしても外せない所用があり、ご訪問できません。
貴重な時間を空けていただいたにもかかわらず、こちらの都合でご訪問できないこと、深くお詫び申し上げますとともに、なにとぞご海容のほど、よろしくお願いいたします。
つきましては、再度□◯様のご予定をお伺いしたく、お手数ではありますがご都合をご返信いただければ幸いに存じます。
取り急ぎ、本日ご訪問できませんことのお詫びまで申し上げます。
■お詫びメール文例~メールを誤送信してしまった場合~
件名:メール誤送信のお詫びと削除のお願い
△□商事
企画部
◯◯様
いつも大変お世話になっております。
株式会社▲▲のAです。
さっそくで恐縮ですが、◯月×日(◯◯:◯◯)、件名「明日のお打合せについて」のメールは誤って送信してしまったものです。
申し訳ございません。
お手数ですが、削除していただきますようお願いいたします。
今後、このようなことのないように反省するとともに、ご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。
なにとぞよろしくお願いいたします。
■お詫びメールが来たらなんて返信したらいい?
取り引き先などからこちらにお詫びのメールをいただくこともありますよね。そういった場合、先方は心を痛めているケースがあります。こちらは気にしていない旨を、堅苦しく考えずにそのまま表現して、今後の関係をより良いものにしていくこともビジネスシーンでは大切なマナーです。以下を参考にしてみてください。
件名:ご丁寧なお詫びを頂き、恐縮です。
△□物産
企画開発部
◯◯様
いつも大変お世話になっております。
株式会社▲▲のAです。
このたびは、ご丁寧なメールをいただき、ありがとうございます。
そのようなお気遣いはなさらないで下さい。却って恐縮いたします。常日ごろからご丁寧に対応をして頂き、こちらこそ感謝申し上げております。
今後とも、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
■おわりに
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ビジネスシーンではさまざまなトラブルが起こりうるものです。そして、相手に失礼なことをしたり、止むに止まれぬ事情で迷惑をかけてしまった場合は、真摯に申し訳ない気持ちを伝えればよいのです。また、内容によっては同様のミスがおきないように改善策を提案しましょう。
誠心誠意、正しい言葉で対処するというのが鉄則です。そういう態度で臨めば、相手にも必ず理解してもらえます。そしてお詫びが必要になった場合は、スピーディな対応も大事です。それを肝に銘じて、ビジネスシーンではここでご紹介した鉄則を活用してみてくださいね。