グッド・アクションとは
世の中でGOODな職場・環境・取り組みが、あなたにとってGOODとは限らない。働く個人が100人いれば、100通りの働き方があり、それぞれの働き方に合ったGOODな取り組みが存在します。そんな中でも、GOOD ACTIONでは『 働くあなたが主人公となり、想いを持って始めた取り組みが、少しずつ周囲の人を巻き込みイキイキと働ける職場の共創へと繋がっていく…そんな可能性を秘めた取り組み(ACTION)』に光をあて応援します。
「人材不足」「働き手の多様化」「生活と仕事の垣根の消滅」。いま、働く環境はかつてない変化をとげています。
企業と働く個人の関係も、従来の「雇う」「雇われる」という上下関係の中で生まれる働き方では、ともに成長していくことは難しくなっています。
これからは、「企業=働く個人の声に寄り添う」、「働く個人=企業に自らの働き方を申し出る」というフラットな関係となり、働く個人も主人公として企業とシナジーを生むことができる時代がやってきています。
働く個人と企業のフラットな関係性による”SHOKUBA”の共創に光をあて表彰することで、同じように悩む企業や一人ひとりの働き手が一歩を踏み出せるようなヒントを提供できればと考えています。
なによりもまず、あなたの“想い”を聞かせてください!“想い”を持った様々なタイプのACTIONに光をあてていきます。
周囲の人の共感を呼ぶ!
小さな行動が、いつの間にか周囲の人や経営を巻き込み、職場と働き手の課題解決のハブになった取り組み。
受賞例当たり前を疑え!
従来の考え方ややり方に疑問をなげかけ、今までにないユニークな発想から職場を変えた取り組み。
受賞例未来はその一歩から!
まだ活動を始めたばかりで成果は小さいが、職場を良くするために、一歩踏み出した取り組み。
受賞例受賞結果
「働く人が主人公となるACTION」を応援するプロジェクトとして、8年目を迎えた今回。
多数のご応募の中から最終審査を経て選出された8つの取り組みを「GOOD ACTION」として発表しています。また、惜しくも入賞とはならなかったものの、多くの方に知っていただきたい取り組みにエールを送る、「Cheer Up賞」を設置しています。
公務員だけでもボランティアでもない、「副業で起業」という第3の道。ビジネスの力で地域課題の解決を目指す横須賀市職員の新たな挑戦
「社長にはついていけない」。崩壊寸前だった中小企業のストーリー。10年年表で全員の夢を共有し、掲げた目標を達成し続ける強いチームへ!
従業員の幸せのために、社長はあえて「トラックと売り上げ」を手放した。健康経営を実践する日東物流の改革ストーリー
SAPジャパン特別顧問/横浜市参与
三井住友信託銀行取締役/G20/EMPOWER日本共同代表
この2年間、コロナ禍における閉塞感もあり、多くの職場で試行錯誤が続いてきたことと思います。その結果としてのアクションがたくさん起きていることを、今回の審査を通じて実感しました。
従来の経営中心で決めていくやり方ではなく、働く人中心で何ができるのか。もっと言えば、顧客や地域社会など、他者を含めたコミュニティまでを見据えて、どんなアクションがベストなのかを考える取り組みがたくさん見られました。大切なのはアクションを起こすこと、そして継続していくことです。そのときには良いと思えたアクションも、環境が変わればまた磨き直していく必要があるでしょう。ここでとどまることなく、さらに良い取り組みを進めていただければと思います。
慶應義塾大学特任准教授/株式会社NEWYOUTH代表取締役
僕は大学生のとき、就職や就職活動を敵対視していました。なぜなら経営者中心の、経営者目線の会社運営に疑問を感じていたから。組織や組織論は最初からあったわけではありません。もとは働く人間の集まりがあっただけ。それをうまくまとめていくための組織論が、いつの間にか過剰になり、経営者ありきの会社が増えていったのではないでしょうか。
でも、もし今自分が大学生なら、考え方が変わっていたかもしれません。今や時代は変わり、人間中心、働き手中心の組織をデザインしていくことが求められるようになっています。こうした流れの中で、僕たちも働くことを楽しみ、これからの若者が就活の時期にワクワクできるような時代をみなさんと一緒に作っていきたいと思っています。
株式会社リクルート リクナビNEXT編集長
今回の審査を通じて得た大きな学びは、自分たちのありたい姿や目指す状態である「ゴール」や、長く続いてきた役割分担の「ロール」を見直していくことの大切さです。その上で、互いの変化を支援する「エール」を送り合うことが重要なのだと感じました。
GOOD ACTIONは、「働く一人ひとりが主人公」であることを大切にしています。主人公という言葉には、「主」であるリーダーが覚悟を持って取り組み、人間中心の「人」の視点があり、業界や地域社会にも目を向ける「公」の思いが含まれています。また、働くという漢字は「人が重なって力になる」と書きます。主人公を中心として、一人ひとりの重なり方を見つめ直すことで、誰もがもっといきいきと働ける職場を作っていけるのではないでしょうか。
※ 本ページの情報は全て表彰式当時の情報となります。
応募要項
審査員
学習院大学 経済学部経営学科 教授/一橋大学 名誉教授
86年米国イリノイ大学産業労使関係研究所博士課程でPh.D.を取得後、サイモン・フレーザー大学(カナダ)経営学部Assistant Professor。慶應義塾大学総合政策学部助教授、同大大学院経営管理研究科助教授・教授、一橋大学大学院商学研究科教授を経て、2017年より現職。厚生労働省労働政策審議会委員、中央労働委員会公益委員、経済産業省産業構造審議会臨時委員などを兼任。2020年より一橋大学名誉教授。
著書に『人材マネジメント入門』、『人材の複雑方程式』『全員戦力化 戦略人材不足と組織力開発(近刊)』(全て日本経済新聞出版本部)などがある。
SAPジャパン特別顧問/横浜市参与
三井住友信託銀行取締役/G20/EMPOWER日本共同代表
上智大学比較文化学部経営学科卒業。米国Fielding大学院組織マネジメント修士課程修了。富士ゼロックス総合教育研究所で異文化コミュニケーションのコンサルタントを務め、その後シティバンク銀行、モルガンスタンレー証券、メリルリンチ証券、住友スリーエムで人事・人材開発の要職を歴任。あおぞら銀行常務執行役員、資生堂執行役員を経て、2015年1月からSAPジャパンで常務執行役員/人事本部長を務め、2019年4月より現職。また、2014年より横浜市参与、2021年6月より三井住友信託銀行の取締役に就任。
2010年から2012年までAPEC「女性と経済サミット」に日本代表メンバーとして参加。2011年から2017年までNPO法人GEWEL(Global Enhancement of Women Executive Leadership)の理事、2017年世界女性サミット東京大会では実行委員およびスピーカーを務める。ビジネス、NPO、行政での幅広い活動が認められ、米国Diversity Global誌による「2017年グローバルダイバーシティおいて最も影響力のある10人の女性」に選出される。
2017年より、内閣府補正役員研修の企画委員および講師、2018年よりG20のエンゲージメントグループであるWomen20の日本代表メンバー、2020年よりG20の民間セクターアライアンスであるEMPOWER (Empowerment of Women’s Economic Representation)の日本共同代表なども務めている。
慶應義塾大学特任准教授/株式会社NEWYOUTH代表取締役
大学での専門はコミュニケーション論。様々な企業・自治体・学校などとコラボレーションし、新しい発見や創造を促す社会実験的なプロジェクトを企画する研究者・プロデューサーとして活動中。
全員がニートで取締役の「NEET株式会社」や週休4日で月収15万円の「ゆるい就職」といった新しい組織のあり方や働き方を模索するプロジェクトや、女子高生がまちづくりを担う福井県鯖江市の公共事業「鯖江市役所JK課」などを企画・実施。慶應義塾大学大学院修了、修士(政策・メディア)。慶應義塾大学SFC研究所「ゆるいコミュニケーション・ラボ」のプロデューサーも務める。
著書に『創造的脱力〜かたい社会に変化をつくる、ゆるいコミュニケーション論』(光文社新書)がある。
株式会社リクルート リクナビNEXT編集長
1988年にリクルート入社後、人材事業の企画とメディアプロデュースに従事し、TECH B-ing編集長、Tech総研編集長、アントレ編集長などを歴任する。2007年からリクルート経営コンピタンス研究所に携わり、14年からリクルートワークス研究所Works兼務。2016年4月、リクナビNEXT編集長就任。リクルート経営コンピタンス研究所兼務。
著書に『働く喜び 未来のかたち』(言視舎)。
過去の受賞結果
これまで70以上もの取り組みが受賞をしています。担当者の想いや取り組みの工夫など、ぜひヒントにしていただければと思います。
取り組みを探す
※ノミネートの紹介は第6回(2019年度)より実施しております。
お知らせ
学習院大学 経済学部経営学科 教授/一橋大学 名誉教授
今回受賞された取り組みやエントリーいただいた取り組みには、大きく2つの特徴がありました。1つはリーダーの役割の重要性が伝わってきたこと。どんな組織においても、最終的にはリーダーが歩き出さなければ変革は生まれません。リーダーたちが活躍している組織で変革が進んでいる。この事実は大きなポイントでしょう。
もう一つの特徴は、すべての取り組みにおいて「働いている人たちを幸せにする」という視点でアクションがなされていることです。働く人の気持ちに寄り添い、その人たちの意識とともにリーダーが行動している。こうした点から得られる学びはとても大きいのではないでしょうか。