映画館で映画を鑑賞しようとしたとき、「R18+指定(18歳未満の方は鑑賞できない)」や「18歳未満の深夜の鑑賞ができない」などで、観たい映画が観られなかった経験はありませんか?
また、アルバイトなどの応募をしようとしたとき、
で応募出来るか迷ってしまったことはありませんか?「18歳以上」と「18歳未満」という表現について、18歳は含むのか否か、わからなくなってしまう…ということもあるかもしれません。
「以上」「未満」という用語は、基準の数値の範囲を指す用語です。規準の数量・程度の範囲を指す用語には、前記に上げた「以上」「未満」といった用語も含め、
などがあります。
この用語のポイントは、数量の範囲が“境界”を含むか/含まないかにあります。
「以上」「未満」については小学校6年生の学習内容に含まれています。しかしながら、この数値の範囲を示す用語をあまりきちんと理解出来ていないケースが意外に多いようです。
これを機に、しっかりと「以上」と「未満」を使いこなせるよう、それぞれの意味合いについて確認していきましょう。
『18歳以上』は18歳を含む
つまり、「以上」は“境界”を含む範囲を示していますので、境界の数値「18」を含みます。
ちなみに、18歳以上を数式で表すと
です。イコール“=”が入るので、18歳を含むということです。もちろん、18歳以下も“境界”を含んでいるので、18歳を含みます。
『18歳未満』は17歳までを指すのか?
つまり、「未満」は“境界”を含くまない範囲を示していますので、境界の数値「18」を含みません。よって、その数に達しない17歳までとなります。
計算式で表現しますと、18歳未満は、
です。イコール“=”が入りませんので、18歳を含まないということになります。
アルバイトの募集で、「18歳未満はお断り」とあれば、18歳を含まないので、18歳なら応募できるということです。
使い方と例
それでは、以上、未満の使い方と例を見てみましょう。
→1,000円持って行けば喜んでいただける、ということです。
→10分以上は待てないので、会議を開始するということです。
→17歳は入店できない、18歳になっていれば入店できます。
→1~9円は切り捨てて計算します。
→20歳~29歳の男性(20代の男性)を募集しています。
ちなみに、以上には数値の意味の他に、“それより多い”、“優れている”といった意味もあります。例えば以下のような例です。
→テニス大会の結果が、想定した成績よりもずっと良かったということです。
→未就学児童は無料(幼稚園等)、小学生、中学生などは有料ということです。
さらに「以上」は、数値以外にも使い方があるので、参考までにご紹介します。
・以上の3名を今回の表彰対象とする
・出演する以上は金賞を狙う
・引き受けた以上は頑張る
など。
まとめ
18歳を例にとると『18歳以上』は、数量の境界“18”を含むので、18歳は含まれます。
数式では、x≧18歳です(イコール有り)。
一方、『18歳未満』は、数量の境界”18 “を含みませんので、18歳は含まれません。
数式では、x<18歳です(イコールなし)。
になります。
従って、表題の『18歳未満』は18歳を含むのか?についての解答は、“含まない”が正解です。
もし現在18歳で、応募条件に下記の通り記載されていたら、
応募条件:18歳未満の表示であれば、応募不可能
となります。
このように、「18歳以上」「18歳未満」のように、境界(18歳)が入るか否かを理解すれば、使うのに迷わなくなりますよね。
最近、“選挙権年齢が「満18歳以上」に引き下げられます”というニュースがありました。
これまでは満20歳以上の方から選挙に参加できませんでしたが、2016年6月19日以降初めて行われる衆議院議員総選挙又は参議院議員通常選挙から、今まで参加できなかった満18年以上満20年未満の方が新たに参加できるようになりました。
また2022年4月1日より、成人年齢がこれまでの「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げとなる予定です。(2018年6月13日追記)
ここでも「以上」「未満」の使い分けがとても重要になってきます。ぜひこの使い分けをマスターしてくださいね。
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