【家計・家事分担など】「共働き」という生き方を選ぶ際に決めておきたいルール

1990年代初頭の日本では、片働き(男性雇用者と専業主婦からなる世帯)と共働きの世帯数にあまり違いが見られませんでした。しかし、2000年頃から徐々に差がつき始め、共働きの世帯数の方が多くなってきています。2014年の世帯数を比較すると、片働きの世帯数は約720万世帯であるのに対し、共働きの世帯数は約1,077万世帯とされています。

共働きの世帯数は2015年現在でも増加傾向にありますが、共働きというスタイルを選ぶのであれば、夫婦お互いが納得できるルールを設けることが大切になります。お互いが好き勝手に働いていると、生活リズムの不一致などによって、ストレスや不満などを溜めこんでしまう恐れがあるためです。

そこで今回は、家事や家計分担など、共働きをする上で決めておきたい家庭のルールについてご紹介します。

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■共働きを選ぶ際に受け止めるべきこと

共働きというスタイルを選ぶのであれば、新たな不満や喧嘩の原因が生じる可能性があるという点を念頭に置いておく必要があります。具体的にどのような不満・喧嘩が生じやすいのかを把握し、事前にトラブル防止の対策を講じておくことが大切になるでしょう。

例えば、専業主婦として生活していた妻が外で働き始めると、以前よりも家事の負担が大きくなります。そのため、世の中には家事を分担している夫婦も多く見られますが、「分担のバランス」が不平等であると、喧嘩に発展してしまう恐れがあります。お互い外で働いているのにも関わらず、妻の方がこなす家事の量が多いといった家庭は少なくありません。

また、「子育ての方針の違い」によって、喧嘩してしまう夫婦も多く見られます。例えば、夫が「できれば妻に長い時間子どもを見ていて欲しい」と常日頃から感じている場合には、共働きを選ぶことによって夫に不満を感じさせてしまう恐れがあります。

共働きというスタイルを選ぶと、夫婦どちらかの自由時間が減ってしまう点にも注意する必要があります。したがって、これまでよりも効率的に時間を使う必要があるでしょう。

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■共働きのメリットって何だろう?

前述のように、共働きを選ぶと新しい問題が生じる可能性はありますが、共働きにはメリットもあります。分かりやすいメリットとしては、「収入が増える」という点を挙げることができるでしょう。

世帯収入を増やすことができれば、食費や娯楽費、教育費などに使えるお金も増えることになります。現在の生活の質を上げられる可能性がありますし、しっかりと貯蓄を続けておけば、老後の生活にも影響が出てきます。

また、「収入源が2つに増える」という点も、メリットとして挙げることができます。収入源が増えることによって、家計の安定性が向上します。夫婦のどちらか一方が職を失ってしまっても、もう一方の収入を得ることができるためです。

働き始める方が扶養家族を抜ける場合には、将来受け取ることができる年金の金額も増えます。ただし、収入額によっては、必ずしも扶養家族を抜けた方がお得になるわけではないため、注意しておきましょう。

このように、共働きを選ぶと金銭面のメリットがいくつか生じますが、共働きには金銭面以外のメリットもあります。具体的な例としては、妻の精神的充足感を挙げることができるでしょう。結婚後も社会と接点を持っていたいと考える女性も少なくありません。仕事を通じて人脈が広がったり、社会的に評価されたりすれば、精神的な充足感を得ることができるでしょう。妻がいきいきとすることで良好な夫婦関係を維持できることも期待できますね。

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■【決めておきたい家庭のルールその1】家計分担

片働きの世帯が共働きになると、世帯収入が以前よりも増えることになるため、家計の分担も決めておく必要があります。家計分担では、夫婦がお互いの収入や世帯の支出をしっかりと把握し、バランス良く分担することが大切なポイントになります。

世帯の支出には主に光熱費や家賃、食費などがあります。例えば、光熱費や家賃を夫が負担し、食費や雑費などを妻が負担するといった分担方法を選ぶと、夫婦どちらかに不満が生じてしまう恐れがあります。このような分担方法では、金額がばらつきやすいため負担が偏りやすく、お互いの負担分をしっかりと把握できない可能性があるためです。

また、妻に全ての管理を任せるといった方法も、できるだけ選ばないようにしましょう。どちらかに家計管理を任せてしまうと、お小遣いや貯蓄などの面で、後々衝突してしまう恐れがあります。

したがって、まずは世帯の全ての収入・支出を紙などに書き出し、お互いが把握するところから始めてみましょう。お互いの収入・支出を把握した上で、負担の大きさがほぼ同等になるように、バランス良く分担することが大切です。もちろん、お互いがしっかりと納得できていれば、負担が少々偏っていても問題はありません。

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■【決めておきたい家庭のルールその2】家事分担

共働きをするのであれば、まずは家事を分担することから始めてみましょう。明確に役割を分担しておくことによって、後々家事のことで揉める可能性を抑えることができます。

家事分担では、前述した通り分担のバランスに注意する必要があります。負担が偏っていると、その点が喧嘩の原因になりかねません。自分たちにとって必要な家事を全て書き出し、バランス良く割り振るように心がけましょう。

ただし、家事を半分ずつ割り振ることが、必ずしも最善の選択であるとは限りません。夫婦それぞれで仕事の負担が異なるケースもありますし、同じ家事であっても、こなす人によって負担の大きさは変わってきます。そのため、家事分担については、夫婦でしっかりと話し合った上で割り振ることが大切になるでしょう。

また、体調や仕事の忙しさによっては、担当の家事を全てこなせない可能性があります。そのため、「必ず担当の家事をこなさなくてはいけない」というルールは、設けない方が望ましいでしょう。

代わりに家事をこなしてもらう際には、相手に感謝の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。「ありがとう」という言葉だけで、家事をこなした方の精神的な負担が和らぐこともあります。

■【決めておきたい家庭のルールその3】子育ての分担

子育てに関しても、まずは具体的にどのような行動が必要になるのか紙などに書き出してみましょう。入浴や食事はもちろん、保育園・塾などに通っている場合には送り迎え、乳児であればさらに必要な行動は増えてきます。

これまで妻が中心となって子育てを行ってきた家庭では、子育てに必要な行動を夫が把握していない可能性があります。そのため、まずは夫婦お互いが必要な行動を全て把握し、子育ての負担を共感するところからスタートさせる必要があります。

必要な行動を書き出したら、お互いの家事・仕事の負担なども考慮しながら、子育ての分担をバランス良く割り振っていきましょう。共働きの家庭では、入浴や送り迎えを夫が担当しているケースが多くなっています。

また、乳児の夜泣きや病気など、不測の事態が生じた際の担当もできるだけ決めておきましょう。「体力に余裕のある方が担当する」といった曖昧な決め方では、お互いが疲れている時に喧嘩に発展してしまう恐れがあります。

夫婦がお互いを気遣い、「相手が疲れている時は手伝う」といった思いやりはもちろん大切になります。しかし、分担が曖昧になっていると負担が偏りやすいため、できるだけ細かく分担を決めておくことが望ましいでしょう。

■【決めておきたい家庭のルールその4】夫婦がコミュニケーションを図る方法

夫婦円満に過ごすためには、適度にコミュニケーションを図ることも必要になります。共働きを選ぶと、コミュニケーションを図る機会が少なくなってしまう恐れがあるため、事前にコミュニケーションのルールを決めておくことが望ましいでしょう。

コミュニケーションを図れる時間としては、まず休日を挙げることができます。夫婦お互いが休みの日に、具体的にどのように過ごすのかを決めておくことによって、コミュニケーションを図りやすくなるでしょう。例えば、2人でランチを食べたり、映画を観たりする時間を確保するだけでも、夫婦円満に近づくことができます。

お互いの休日が合わない場合には、夫婦が一緒に作業する時間を作ってみましょう。皿洗いや洗濯物などの家事、子育てなどに一緒に取り組むことによって、日頃からコミュニケーションを図ることができます。

■おわりに

ここまで、共働きをする上で決めておきたい家庭のルールを紹介してきました。

共働きを選ぶと家計・家事・子育ての面で問題が生じる可能性はありますが、収入が増えるなどのメリットもあります。今回紹介したように、お互いが納得できる形で分担を決めることができれば、問題が生じる可能性もある程度は抑えることができるでしょう。

片働き・共働きのいずれかが正解というわけではなく、各家庭で夫婦お互いが納得できるスタイルを選ぶことが大切です。

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