ケース別の始末書の書き方と注意点とは(遅刻・二度目の遅刻・事故)

 会社員にとってはできることなら一生、無縁でありたい存在、始末書。しかし、それでも万が一の事態が発生し、書く必要に迫られることもあるでしょう。そのようなとき、どんな風に文章を構成すればいいのか、そして、どうすれば反省の意志が伝わるのか、それらのポイントについてまとめました。

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遅刻した時の始末書の基本構成と注意点

 始末書の基本構成は、企業ごとのフォーマットに準じるのが無難です。探せば過去の始末書が出てくると思うので、それらを参考にして書きましょう。そのため、ここではあくまで一般的に多く見られる基本構成を紹介します。まず、始末書を提出した日付と上司の名前、そして自分の部署名と名前を一番上に記載します。そして、本文に入っていきます。始末書を書くときに注意したいのは、始末書は報告書とは違うということです。報告書は、事態の詳細を余すことなく書き、後世に残すための書面です。一方で、始末書とは事態のあらましを書く必要はありますが、一番重要なのは提出者の反省の意思を形として残すことにあります。そのため、本人の謝罪文が必ず書かれていなければいけない書面であり、その部分を強調する構成になります。では、あなたが遅刻をした場合の始末書について、構成を考えていきましょう。まずは、遅刻をした日時と状況(どれほどの遅刻をしたのか)を最初に述べたうえで、そのことで会社が被ったデメリットがあれば、詳細を記します。そして、続けて遅刻の原因を記します。ただし、遅刻の場合はどんな理由があろうとも一方的に提出者に非があるケースがほとんどのため、あえて原因を省略する書き方もあります。これは会社のフォーマットに合わせる必要があります。そして、謝罪文と反省の意思を記します。注意点としては、最後に具体的な改善策を提示することです。そのことで、反省の意思に信憑性が宿ります。

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二度目の遅刻をしてしまった時の始末書の基本構成と注意点

 二度目以降の遅刻を繰り返してしまった場合の始末書はどのように書けばいいのでしょうか。まず、基本的な構成は一度目の遅刻のときと変わりはありません。会社のフォーマットに従って日時と名前を書き、事のあらましを最初に記します。注意したいのは原因についての記述です。この原因が一度目の遅刻と同じかどうかで内容が変わってくるからです。仮に原因が変わっているのであれば、一度目の遅刻のときと構成に大きな変更は加えなくてもいいでしょう。そして、遅刻を繰り返したことへの謝罪が必要になります。「社会人としての自覚に欠けており」や「自身の不注意によって」と、素直に自分の過ちを認めましょう。もしも、交通事情などの外的要因に責任転嫁しようものなら、あなたの印象を悪くするだけです。社会人の遅刻はいかなる理由があれ、当事者に責任があります。仮に交通機関が止まっていたなどの事情があったとしても、余裕を持って出発しなかったあなたが悪いと見られるのが一般的です。「弁解の余地もなく私に責任があります」という一文を付け加えてもいいほど、あなた自身の行いをしっかりと反省しましょう。問題は、一度目と原因が変わらない場合です。それは、一度目で提示した改善策が間違っていたということになるからです。そこで、改善策を実行できなかったことへの謝罪とともに、新たな改善策を提示する必要が出てきます。繰り返しますが、遅刻とは言い訳の余地がない失態ですので、過ちを受け止めて謝罪しましょう。企業によっては就業規則により、遅刻の多さを解雇の正当な理由に設定していることもあります。たかが遅刻と侮らないようにしましょう。

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事故を起こした時の始末書の基本構成と注意点

 社用車で事故を起こした場合、あるいは勤務中に事故を起こした場合は、始末書を書く義務が発生することがほとんどです。事のあらまし、原因、謝罪と反省、改善策の提示という構成は遅刻など、他の始末書と大きな違いはないといえます。ただし、事故の場合に必要とされるのは、あらましを詳細に書くことです。なぜなら、事故は遅刻とは違い、会社側の事後処理が多いケースだからです。自動車保険の確認や自動車の修理、警察や被害者との交渉など、会社側に多大な迷惑をかけることになってしまいます。そのため、始末書は記録の意味合いも帯びてくるので、事故の情報と状況を省略せずに記載しましょう。具体的には日時、場所、相手の車種、事故の状況、原因、発生後の対応などになります。忘れてしまったことでも後追いで調べられることが大半なので、反省の意思を示すためにも、できるだけ詳しく書きましょう。そして、事後処理に追われることになった会社側への謝罪をきちんと書いておきましょう。仕事でミスを犯した後は、当人がどう行動するかを注目されます。始末書もその一部、隙のない書面を作って評価を下げないように努力しましょう。

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