SNSを使用したコミュニケーションは、もはや現代社会で欠かすことのできないコミュニケーション方法の一つであり、プライベートなシーン以外でも良く使われるものですよね。その中でも圧倒的支持を集めるLINEは、プライベート・ビジネス用途問わず連絡・報告・相談・雑談などの各シーンで使用されています。しかしその中には上司や先輩といった目上の人への対応も含まれていることを忘れてはなりません。そこで今回は、上司とLINEのやりとりをするうえで気を付けておきたいことをまとめていきます。
まずは抑えておきたい基礎知識
まずLINEを使う上での基礎知識や作法とも言うべきことを抑えておきましょう。プライベートでもビジネスでも共通することですので、この機会にLINEを使いこなすつもりで覚えていくことをおすすめします。
・長時間の既読スルーをしない
LINEの特徴として「既読」が付く機能がありますよね。既読はEメールで言うところの「開封通知」のようなもので、こちらからのメッセージをチェックしたか否かが相手に伝わる仕組みです。この既読機能を巡って人間関係のもつれに関する相談が多くあり、良くも悪くもLINEの代名詞的機能と言えるかもしれません。このような既読機能ですが、やはり既読がついているにも関わらず返信がこないというのは相手にとって気分が良くないもの。ビジネスシーンでは「リアクション」が重視されますから、「返事が遅れた」という返事自体が失礼に当たることもあります。そこで相手からのLINEメッセージを受信後、返信までに時間がかかりそうなら「返信が遅れます」という定型文でも良いので反応しておきましょう。たった一言であっても、いつ返事がくるのかわからない状態よりは圧倒的に心証が良くなります。
・できるだけ敬語で
LINEはビジネス文書とは異なった使い方をするため、その手軽さやフランクさがメリットです。何も本格的なビジネスメールや社内文書のように、隙の無い敬語を使う必要はありませんが、それでも「タメ口」は避けましょう。最低でも丁寧語を使うようにし、上司とあまり打ち解けていないうちは敬語を使っておくのが無難です。上司もLINEでやり取りするメリットを知っているはずですので、「LINEでは普通でいいよ」と言ってくれるかもしれません。その際には、です・ます調に変更しても良いでしょう。
・連絡する時間帯もマナーのうち
プライベートではいつでも気軽にやり取りできるLINEも、ビジネスシーンで上司とやり取りするとなれば、その時間帯に注意しておきたいところ。特に深夜・早朝は連絡を避け、どうしても緊急の連絡がある場合は一言断りを入れてから本題に入るようにしましょう。
・スタンプの使用はマナー違反?
スタンプはLINEの大きな特徴で、場合によっては入力の手間を省き、意思表示をしてくれる便利なツールです。感謝・お礼の意を込める時には特に効果的ですので、文章とともに送信する程度であれば使っても構わないでしょう。ただし、スタンプのみの送信や連打は失礼にあたりますから、控えてくださいね。
ちょっとした気遣いで印象アップ
LINEはリアルタイムチャットに似た動きをするため、メール交換のような「手紙」形式よりも、短文で要点を伝える形式が良いでしょう。つまりあまり長文になるような内容は避け、「1問1答」のような感覚で会話キャッチボールを重ねることがポイントです。そこで気を付けたいのが以下の2つ。
・少し打ち解けた雰囲気を出す
上司と仕事の会話をするときであっても、少し打ち解けた雰囲気を出したほうが話が進む場合があります。さじ加減が難しいところではありますが、少し上司のプライベートに関する質問をはさんだり、適度な絵文字を使用したりといった方法をとれば、上司も親身に話を聞いてくれる可能性が高まります。
・相談と愚痴の区別をつける
LINEはテンポよく会話が進みやすく、相手の個人的な時間を奪ってしまいがちなため、延々と愚痴を吐き出すような使い方は避けましょう。上司は「部下を受け止めなければ」という責任感から、愚痴を聞いてくれるかもしれません。しかしそこに甘えるような使い方はせず、あくまで質問のポイントを明確に絞り、「相談」になるよう心がけてください。
・お礼・感謝を伝えるプラスアルファとして
例え顔を合わせているときにしっかりと感謝やお礼の意を伝えていたとしても、LINEでもうひと押ししておきましょう。これによって「社交辞令ではなく本心なんだ」と上司の心証が良くなります。プライベートな性質を持つLINEならではの小技かもしれませんね。
シチュエーション別の対応
これまで述べたようにLINEには人間関係を円滑にしつつ、連絡を効率的に行えるというメリットがあります。しかし、使い方を間違えると人間関係にヒビを入れかねない諸刃の剣とも言えるのです。そこでLINEを巡るシチュエーション別の対応を考えてみます。
・上司をライングループに追加するときのマナー
あらかじめ個別に断りを入れたうえで追加するようにしましょう。これはフレンド追加の場合も同様です。いくらリストに上司のアカウントが出ているとはいえ、問答無用で追加しては失礼にあたります。個別チャットもしくは口頭で、グループに追加することを伝えておきましょう。
・仕事上の重大なミスを報告するとき
社会人として当然のことですが、仕事上のミスの報告は口頭ですべきでしょう。業務時間外や連絡が付かない時などの緊急時を除き、LINEではなく口頭で事情を説明するよう心がけてください。LINEでワンクッション置きたい気持ちはわかりますが、顔を合わせてしっかりと謝罪することが大切です。