自分の失敗でお客様や取引先に迷惑をかけてしまった!そんなとき、「ミスをしてしまった…」と落ち込んでばかりはいられません。きちんとお詫びと謝罪を行い、相手からの信用を回復することが重要です。直接会って話をするのが理想ですが、それができない相手には電話で謝罪をする機会もあるでしょう。今回は、そんな場面に遭遇しても困らないように、電話でもしっかり相手に自分の誠意を伝えるための5つのポイントをご紹介します。
1.スピード命!間髪入れずに電話を
決して楽しい会話ではありませんから、「どうしよう」「気が重いな」と躊躇してしまう人もいるかもしれません。しかし、グズグズしているうちに時間が経過してタイミングを失ってしまい、ますます電話をかけづらい状況になってしまう…そんな経験のある人はいませんか?また、謝罪を受ける側も時間が開いてからの電話では「なんで今更?」と思ってしまうかもしれません。
トラブルが自然に解決する、なんてことはありえませんから、謝罪にはとにかくスピードが重要です。しかし、謝罪しようにも内容の確認が取れておらず、何を話せばいいかわからないというケースもあるでしょう。相手にトラブルの経緯やミスの原因などをきちんと説明する、というのも謝罪にはとても大事なことですが、連絡も入れずに相手を待たせるのでは「放っておかれている」と印象を悪くしかねません。まずは謝罪の気持ちを伝え、詳細はわかり次第連絡する、という方法がベターでしょう。
2.電話をするタイミングも重要
しかし「とにかく早く!」と思って相手の都合も考えずに電話をするのは考えものです。忙しい朝の時間帯やゆっくりしたいお昼休みの電話では、相手にきちんと聞いてもらえないばかりでなく「非常識だ」と思われかねません。誠意を見せるためにかけた電話が逆効果になってしまいます。また、午後は外回りでほとんど社内にいない、月曜の○時には定例のミーティングがある、など謝罪する相手によっても電話をかけるタイミングは変わります。世間的には常識的な時間帯であっても会社によっては忙しい時間帯もありますから、タイミングを見極める必要があるでしょう。
大事なのは「自分の常識」ではなく「相手の常識」に合わせることです。個人のお客様に電話をかける際は尚更気を付けなければならないでしょう。また、会話の一言目には「今お時間よろしいでしょうか」と確認することも重要です。
3.謝罪+今後の対応を伝えよう!
相手が電話に出てくれたら、だらだらと説明を始める前にまずは謝罪の気持ちを伝えることがポイントです。お詫びをしたい、ということがわかってもらえないまま事情の説明を続けても相手には「言い訳」としか感じられないでしょう。あるいはカンカンに怒っている人だったら聞く耳も持ってもらえないかもしれません。まずは「申し訳ありませんでした」とお詫びの気持ちを素直に伝え、相手の聞く姿勢が整ってから話を始めましょう。
また、謝罪の気持ちを伝えることは大事ですが、「すみません」と連発しているだけでは相手は納得できません。きちんと事の次第を客観的に説明し、相手に迷惑をかけたことを認めた上でその損失を埋めるためにどのような対処をするのかを伝えましょう。また、最後にまた同じようなミスが起きないためにどのような改善策をとるのかを説明すれば、より真摯な姿勢が伝わりやすくなります。
4.話し方や言葉遣いにも要注意!
話の内容が重要なのは言うまでもないですが、謝罪をする際の「態度」も非常に重要です。例え電話での会話でも、言葉の端々に表れる「相手への気遣い」は伝わるものです。
しかし逆に言えば、心のどこかにネガティブな感情があれば、それもまた言葉に滲み出てしまう可能性があります。単に問題の経緯を説明するだけでも、言い方によっては弁解をしているように聞こえてしまったり、あたかも「こちらに非はない」と言っているような印象を与えてしまったりすることもあります。あるいは営業のときと同じようなテンションの電話では“謝罪”への真剣さが伝わりにくいかもしれません。商談には商談用の話し方があるように、謝るときにも求められる態度はあります。電話口では一つ一つの言葉を丁寧に選び、声のトーンにも気をつけて話しましょう。
5.電話する場所は選ぼう
しっかり相手に自分の言葉を伝えるためにも、電話をするときには静かな場所を選びましょう。周りがざわざわしていては声が聞き取りづらいですし、必要以上に大きな声になれば威圧的な印象を与えかねません。また、「え?」「もう一度」などと言われると自分自身もパニックになり、伝えたいことが伝えられなくなってしまうこともあるでしょう。電話口であたふたしないためにも、落ち着いて話をできる場所から電話をするのが無難です。
自分のミスで取引先やお客様との間でトラブルが起きてしまったとき、相手と向き合ってお詫びをするというのはなかなか勇気が要ります。しかし真摯な態度で丁寧に謝罪し、相手に誠意を見せれば一度失ってしまった信頼を回復させることもできるかもしれません。