高い意識をときには“ゆるめる”、「意識ゆるめ系」名言5選

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「絶対うまくいく!」「世の中を変える!」など、やる気の後押しやモチベーションを高く保つ一言は、ビジネスシーンでよく聞かれるフレーズ。SNSを開けば、言葉は違えどポジティブな空気をひしひし感じる”名言”。あぁ、どちらもなんだか見聞きしているだけでツラい……そんなときもありますよね。

もしかしたら、常にやる気を出してばかりで疲れていて、「いざ!」というときに出すエネルギーさえ切れてしまっているのかも。ではいっそ、仕事だけれど遊びの心を忘れない、サボるのではなく前向きに休むといったように、“ポジティブに肩の力を抜く”ことはできないものでしょうか。そんな想いに寄り添ってくれる「力を抜ける」名言をご紹介します。

「やる気のあるものは去れ」

タレント、司会者として、国民的人気を誇るタモリさんこと森田一義氏の言葉。1970年代に始まったラジオ番組『オールナイトニッポン』のMCを務めていた時代にスタッフを集めて最初に伝えた言葉なのだそうです。

この言葉は「やる気のあるものはいらない」という意味ではなく、「やる気のあるものは視野が狭い」との考えから発せられたものだとか。熱意はあっても物事の中心しか見ていないようでは面白いものは生まれない、面白いものはたいてい誰も気づいていない「周辺」から始まっている……そう考えるタモリさんにとって、やる気をうまく削ぐのは、タモリ流の笑いを生み出すコツなのです。

この発想、ビジネスシーンにおいても応用できそうです。全員が同じ方向を見て行き詰まっている中であれば、過剰なやる気をうまくトーンダウンさせて、フッと周りを見渡す余裕をつくる。すると、誰も気づいていないアイデアや解決策が見つかるかもしれません。

「明日できることを今日やるな」

こちらはトルコのことわざと言われています。「今日サボってよし」という意味ではなく、砂漠に住まう遊牧民族は、不毛な「今日」で努力するよりも、実りが望める「明日」に向け、家畜を連れて出発した方がいいと考えていたそうです。

その残業は本当にしなければいけないのか?巻いて進めたはいいが、今すべきではないことをやってはいないだろうか?そのために仕事量は膨れ上がってしまっていないか……。「現代砂漠」を生きる私たちにも、遊牧民の心が必要なのかもしれません。

「成功したから満足するのではない。満足していたから、成功したのである」

19~20世紀にかけて名を残した、フランスの哲学者・アランが『幸福論』で説いた一節です。

現状をいつでも「足りない」と思っていれば、どこまでいっても足りないもの。「足るを知る者は富む」という『老子』に記された言葉もありますが、まずは自分にとっての現状を受け入れて活力を得てみる。そうすれば精神も充実して、ここぞというときに力を発揮できそうです。

「最初に『うまくやらない』と決める。(うまくできっこないのだから)」

コピーライターやエッセイストとして活躍する糸井重里氏の著書『ぼくのすきなコロッケ。』の一文です。

何かを始めるときには「すばらしい成果」を意識するがあまり、そのプロセスも美化してしまい、スムーズにいくことを思い描きがち。道中は山あり谷ありが当たり前で、最終的に「すばらしい成果」へたどり着けばいいのです。最初に「うまくやらない」と心に決める。そして、チームメンバーがいるのであれば同じ気持ちを共有しておくことで、問題が発生したときにも「なんでうまくいかないんだ!」という感情を未然に防ぎ、気持ちの落ち込みを防げる一言なのです。

「風がふいたら遅刻して、雨がふったらお休みで」

最後は、思い切り肩の力が抜ける言葉を。童謡「南の島のハメハメハ大王」の一節です。ハワイに実在したのは「カメハメハ大王」で、ハワイを統一した偉大な王ですが、こちらの童謡に登場するハメハメハの王様は「風のすべてが彼の歌 星のすべてが彼の夢」なのだというロマンチックな大王です。そして、その子どもたちは学校ぎらいで、こんなルールで暮らしているのだとか。

「晴耕雨読」にも通ずるような感じも受けますが、どこかで気楽さを忘れたくないものですよね。会社へ行くのがツラいときには、ちょっと鼻歌交じりに口ずさんでみると、案外効くかも? 

名言に触れて感じられるのは、「他人と比べてばかりではなく、自分の心にフォーカスする」ことの大切さです。まわりのやる気が十二分にありすぎて、意識が高まっているところに合わせてばかりいれば、どうしたって無理が生じる瞬間もあります。彼らは彼ら、自分は自分と、サボるのではなく「力を抜く」ことで、山あり谷ありの仕事に対して、上手に付き合っていけるのではないでしょうか。

心を落ち着け、ストレスをコントロールしながら日々の困難を乗り越えていきましょう。「押してダメなら引いてみろ」なんて恋愛の格言もありますが、この記事がきっかけとなり、肩の力を抜いて身軽になってもらえれば幸いです。

執筆:松本塩梅

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