Photo By OiMax https://flic.kr/p/5rsba
8月15日は終戦記念日。日本人にとって忘れてはならないこの日、実は日本にとって重要な駅が生まれていたことをご存知だろうか。8月15日は二代目「横浜駅」と「桜木町駅」が誕生した記念日。今年はちょうど誕生100周年を迎えるメモリアルイヤーなのだ。
初代の横浜駅、実は桜木町駅になっていた!
さかのぼること1872年、日本初の鉄道が新橋-横浜間に開業した。その後、東海道線は国府津まで延伸されたが、線路の構造上、横浜駅でスイッチバック( 折り返し運転)をする必要があった。
この問題を解消するため、1915年8月15日、現在の高島町交差点付近に二代目・横浜駅を移設し、初代駅舎は「桜木町駅」として新たなスタートを切ることになった。しかし二代目は8年後に発生した関東大震災で倒壊。1928年、現在の横浜駅の場所に三代目横浜駅を開設したのである。
JR東日本の本気! 盛大な記念イベントが盛りだくさん
紆余曲折ありながら現在に至る横浜駅と桜木町駅。その歴史に触れるきっかけにと、JR東日本横浜支社もバラエティに飛んだ誕生100周年を祝う関連イベントを行っている。
・桜木町駅から誕生100周年記念号が出発!
7月25日の始発から、桜木町駅ホームの発車メロディを連綿と続く鉄道の歴史をイメージさせる「線路は続くよどこまでも」に変更。その同日朝には「桜木町駅・二代目横浜駅誕生100周年記念号」を、団体専用のジョイフルトレイン・お座敷列車「華」の車両を使用し運転。桜木町駅を出発し、大宮を経て横浜に到着するツアーを行った。
・桜木町駅南口には誕生100周年記念パネルを設置
桜木町駅南口改札内には縦約1.5メートル、横3メートルの巨大パネルを設置。パネルは川崎・砂子の里資料館(川崎市川崎区砂子)所蔵の多色刷浮世絵版画『横浜ステーション蒸気入庫之図並海岸洋船燈明台ヲ眺望ス 横浜商館 並ニ 弁天橋図』をもとに作られたもの。浮世絵版画は絵師・歌川国鶴が1874年ごろに制作。開業したばかりの横浜駅と港の風景を描いたもので、当時の歴史を感じることができる。
・横浜みなと博物館で鉄道の歴史を振りかえる企画展開催
8月16日からは企画展『ここから鉄道の歴史が始まった~ヨコハマと鉄道の始まりと秘密を探る物語』が、横浜みなと博物館で開催。ほかにも鉄道ファン垂涎の記念入場券を販売するなど、盛りだくさんのラインナップで誕生100周年を祝っている。
横浜といえば崎陽軒! 誕生100年を記念した特別弁当も販売
Photo by naitokz https://www.flickr.com/photos/naitokz/3664575313/
人気駅弁の定番といえば「崎陽軒のシウマイ弁当」。横浜に深い関わりのある崎陽軒が特別に「桜木町駅・二代目横浜駅誕生100周年記念 横濱洋食弁当」を8月16日(予定)まで販売している。明治・大正時代に民衆化されたといわれるオムライスやトンカツ、横浜発祥とされるナポリタンや名物のシウマイも盛り込んだお弁当は、なんともレトロ。こちらは駆けこみでゲットして、「二代目横浜駅誕生100周年」のお祝いをコンプリートしたいところだ。
(文:津田聖治)