誠意がある始末書の書き方と例文について

 仕事上で大きなミスやトラブルを起こしてしまった場合など、会社に対しその内容報告や謝罪の意を表すための文書のことを始末書といいます。会社への金銭的損失、社内規定違反などミスやトラブルの内容は様々ですが、始末書の書き方次第で今後の評価が大きく変わるケースもあります。そこで、誠意の伝わる始末書の書き方や例文などを紹介していきます。

誠意がある始末書の書き方と例文について

始末書の書き方とは

 始末書の書き方は、第一に心からの謝罪、反省の意を表すことから始めます。「多大なご迷惑をおかけし心からお詫び申し上げます」「甚大な損害を招く事態となり深く謝罪いたします」などの言葉を使い誠意をもって謝罪しましょう。

 次に、ミスやトラブルの内容を説明します。どのようなプロセスや原因でミスやトラブルが起こってしまったかを、具体的に簡潔に説明します。第三者にも理解できるようにできるだけわかりやすく客観的に書くようにします。

 さらに、その責任は自分にあることを認め反省する姿勢を表します。「○○という事態である以上、私の責任は免れません」「どのような処分であっても受ける覚悟でございます」などが適した表現といえるでしょう。

 その後に、再発を防ぐために取り組む対策について説明します。二度と同じミスを繰り返さないために、具体的にどのような行動をとるのか明確に示しましょう。そのことが深く反省している姿勢を表すことにもつながります。

 その上で「このようなミスを二度と起こさない決意をいたしております」などの言葉で決意を表します。

 最後に寛大な処置をお願いし文面を締めくくります。

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書く前に確認する6つのこと

【ポイント1】原因やトラブルの内容を書く際は簡潔にわかりやすく書く

起こったミスやトラブルの内容が複雑で、説明に多くの文面が必要な場合は、詳細が示された報告書を別に添えて作成するようにします。

【ポイント2】正しい様式、用紙などを確認すること

会社によって始末書の書き方が決まっていることや、フォーマットが準備されていることがあります。きちんと誠意を表すためにも正しい書き方を確認する必要があります。一般的には、便箋で手書きの形式がほとんどですが、なかにはパソコンによる始末書が認められている会社もあります。

【ポイント3】ミス、トラブル、過失などすべてを正直に説明すること

少しでもオブラートに包もうとしたり、ごまかそうとしたりすると、誠意や反省の気持ちが伝わらず、始末書として逆効果になります。自分自身が心から反省し、そのありのままの気持ちを表現することが重要です。

【ポイント4】対策案は具体的に書き、即行動に移すこと

始末書の目的は二度と同じミスやトラブルを繰り返さないということです。そのために、具体的にどういった行動を起こすのかというのが最も重要です。ただ、反省の言葉だけでは今後の仕事において何の意味も持たないものになってしまいます。

【ポイント5】始末書を出す時期

基本的にはミスやトラブルが分かったらすぐに出すものです。しかし、事態がすべて終わらないと書けないというケースもあるので、その場合は早急に報告し、事態の終息に努めます。

【ポイント6】上司として始末書を書かせる立場にある場合、そのミスやトラブルを今後に生かしていくという意識を持つこと

部下の始末書はきちんと保存し、今後の社員教育に生かします。情報の共有化、部署内での再発防止に役立つものになるでしょう。

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汎用的な例文

 始末書には、ミス、トラブル、交通事故、遅刻などさまざまなものがあります。ここではわかりやすく、自社製品破損に関する始末書例文を紹介します。

「平成○年○月○日○時頃、機械操作を誤り○○製品の部品を破損させてしまいました。原因は私自身の集中力の欠如によるもので、会社に損失を与えてしまう事態となりました。業務中のミスを心から反省し、多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。今後、再度製品開発時の部品取り扱い方法を見直し、二度と同じ過ちを繰り返さないことをお誓い申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。」

 最後の部分は、「このたびは何卒寛大な措置を承りますようお願い申し上げます。」などでも良いでしょう。

受け取る側が見ていることを意識しよう

 より誠意のある始末書作成には、読む側にとって分かりやすいということが非常に重要です。上司の仕事時間を割いて対応してもらう以上、その点に配慮した始末書を書くよう心がけましょう。そのためにも上記のように、正直にすべてを公にする姿勢が求められます。

また、始末書を書いた後、対策案に則りきちんと行動しているかどうかは、その後の自分の評価につながります。始末書を受け取った上司が、実際の行動を見て反省していることが伝わるような取り組みを意識しましょう。

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