多くの人の「クールビズ」は間違っている――ビジネスファッションの常識・非常識

「見た目より中身が重要だ」と語る人は少なくありません。しかし、問題は、決めるのはあくまで相手だ、ということです。どんなにスキルを身につけていたとしても、印象というのは一瞬で判断されてしまうことも少なくありません。ところが、そんなに大事な「見た目」がもし、残念なことになっていたとしたら……。実は恥ずかしいことになっていた、としたら……。

これが決して少なくない、と語るのは、著書『ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる』が大きな話題になっている木暮桂子さん。実は誰も教えてくれなかった「あれ?」と思われないためのビジネスファッション講座、第2回のテーマは「クールビズとシャツ」です。

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株式会社ディグニータ 代表取締役 木暮桂子さん

シンガポール航空にて、フライトアテンダントとしてシンガポールに駐在。その後帰国し、株式会社グロービスの創業期から現在のグロービス経営大学の立ち上げに関わる。その後、独立。経営者、政治家等をクライアントにした外見力強化のコンサルティング、スピーチトレーニング、企業向け研修などを手がける。これまで1000名以上の見た目を変え、外見力強化を実施、依頼が後を絶たない。近著に『ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる』(ダイヤモンド社)。

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スーツでネクタイを外してもクールビズじゃない

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いよいよ暑い夏が到来。すでに6月から日本のオフィス街はすっかりクールビズになっていますが、実はこのクールビズ、意外な落とし穴が潜んでいる、と木暮さん。多くの人が、間違ったビジネスファッショに身を包んでしまっている、といいます。

「まずは何より、スーツのネクタイを外せば、クールビズになるわけではない、ということですね。本来スーツとは、ネクタイを含めてスーツです。ルールとして、普段の仕事で着ているネクタイは外してはいけません」

例外は、クールビズ用のスーツ。では、そうでない場合、クールビズではどうすればいいのでしょうか。

ジャケットとパンツを別々のものにするんです。それぞれ単体で売られているものを組み合わせて着ます。これが、クールビズの本来のスタイルです」

スーツでネクタイを外しただけの姿には、なんとなく違和感があった、という人も少なくないかもしれません。実はどうにも、野暮ったい印象がある。それは正解。クールビズでは、ジャケットとパンツ、別々のものを組み合わせるのが、正しい着こなしなのです。

「このクールビズのコーディネートは、ビジネスカジュアルでも使えます。休日に上司の家に招待されたときや、接待ゴルフの後に、まるっきりのカジュアルウェアで行くのは抵抗感があるでしょう。かといって休日にスーツを着て行く、というのもどうかというときなどに使えます」

8,568通り、あなたはどのタイプ?

2つの基本コーディネートを覚えておく

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しかし、組み合わせをどうすればいいのか、悩ましいという人も多いかも。そこで木暮さんが推奨するのが、2つの基本コーディネートです。

「最もオーソドックスなのは、紺のジャケット×グレーのパンツです。紺×グレーというのは、王道の色の組み合わせ。これに、白シャツを合わせます。どんな年齢層にも好感が持たれるコーディネートです」

まさにクールビズの基本形がこれ。ジャケットとパンツを別々にすることで、ネクタイをしなくても、違和感なし。野暮ったさも消えます。そしてもうひとつが、少しカジュアルなスタイル。

紺ジャケットと白パンツの組み合わせです。ジャージ素材の柔らかな紺ジャケットに、白のコットンパンツは、夏の定番の紺×白の組み合わせ。マリンを連想させる夏らしいコーディネートになります。ポイントは、中のシャツを紺にして、ジャケットの紺と同じ色にしているところ。この組み合わせは、とてもスマートで素敵です。パンツを白ではなく、グレーにするのもあり、です」

そして、クールビズのとき、木暮さんがぜひお勧めしたいと語るのが、ポケットチーフです。

「ネクタイをしないクールビズのシーズン中、大切な人に会うときにいいと思います。ポケットチーフがアクセントになって、とても素敵な装いになる」

ネクタイをしているとちょっと仰々しいイメージのあるポケットチーフですが、しない時期だけに、ちょっとした相手への心遣いにできる、というわけです。著書『ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる』には、ポケットチーフの折り方も紹介されています。

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ボタンダウンシャツはNG?裏地に柄入りのシャツも

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クールビズではもうひとつ、重要なポイントになってくるのがシャツ、と木暮さん。ビジネスシーンで、間違ったシャツが氾濫してしまっている、と語ります。

「まず、ノーネクタイといえばボタンダウンを選択する人も多いですが、これはお勧めできない、ということは知っておいてほしいですね。もともとボタンダウンは、イギリスでポロをする紳士が、襟が邪魔でボタンで止めてしまったところから始まったと言われています。ボタンダウンは、実はカジュアルなシャツなんです。ビジネスのシャツとしては、お勧めできません」

また、同じくクールビズになるとよく見かけることになる。チェック柄やダンガリーシャツも、カジュアルなので適していない、木暮さん。みんなが着ているから、などと思っていたら、本当に大事な席で印象をだいなしにしてしまう危険があります。

「柄でいえば、特に濃いチェックは幼いイメージになってしまいます。ボタンに色がついているものや、襟や袖の裏地にチェックなどの柄が入っているものを着ている人もいますが、安っぽい印象を与えてしまうので、要注意です」

大事な席では気をつけたほうが良さそう。また、半袖シャツも間違いだそう。

「そもそもなぜワイシャツが長袖なのかというと、無駄なものは見せない、ということがマナーだからです。ビジネスシャツは長袖。これは必ず覚えておいてほしいですね」

クールビズのシャツは、「ホリゾンタル」を選ぶ

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では、クールビズではいったい何を着ればいいのか。木暮さんがお勧めするのが、「ホリゾンタル」という襟の形のシャツです。

「このシャツは、クールビズで着るととてもお洒落に見えるので、ぜひお勧めします。サッカー選手が遠征に行くときによく着ていますね。爽やかできちんと見えます」

ホリゾンタルは、着たときに襟先が水平(ホリゾンタル)に見えるのが、特徴。左右に大きく開いていて、爽やかで上品です。

「普通のシャツにネクタイをしないと、第1ボタンを外したときに、襟が折れてしまうことがあります。しかし、このホリゾンタルなら、もともと襟が広がっている形なので、ボタンを外してもそんな心配がありません

夏の暑い日にボタンを外しても、シャツはピシっと整ったまま。ノーネクタイでもお洒落に見える特別なシャツなのです。

ちなみにネクタイをするときは、「セミワイド」のシャツを選びたい、と木暮さん。

「シャツの襟には、代表的な3つの形があります。セミワイド、ワイド、レギュラーです。それぞれ、襟の下部分、開き方が異なります。スーツとシャツを合わせるときに気にしてほしいのは、襟の剣先がジャケットに隠れるもの。そうすると美しいんですね。このとき、スーツの襟とのバランスが最も美しく、ネクタイともうまく調和するのが、セミワイドなんです」

ちなみに、推奨は真っ白のシャツ。なぜなら、最も映えるから。それ以外は薄いピンクかブルーまでがギリギリ。暖色や強いコントラストのシャツはおすすめしないとのこと。そしてシャツは、高価なものよりもサイズが合うものを選ぶことが大切。首回りで選ぶのが、基本なのだそうです。

次回、第3回は毎朝、もう悩まなくて済むネクタイ選びです。

【参考図書】

『ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる』

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著者:木暮桂子

出版社:ダイヤモンド社

WRITING:上阪徹

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