結婚も仕事もどっちもほしい!キャリアをしっかり積みながら結婚するための「両方をつかむ方法」とは?

「働く女性の成功、成長、幸せのサポート」という理念のもと、キャリア支援やコンサルティング、結婚コンサルタントなど、幅広い領域で活躍されている川崎貴子さん。その経験と女性経営者ならではの視点から、のべ1万人以上の女性にアドバイスをしてきた川崎さんが「働く女性に立ちはだかるさまざまなお悩み」に厳しくも温かくお答えするこのコーナー(→)

今回のテーマは「結婚生活もキャリアも両方ほしい。そのためにはどうしたらいいか?」という悩みについてです。

キャリアと結婚の天秤の図

<今回の働く2名の女性のお悩み>
A子さん「キャリアアップもしたいし結婚もしたい。そうは思いながらもどちらかというと仕事ににまい進してきましたが、20代後半になってそろそろ焦ってきました。これまでがんばってきた仕事は、今後も挑戦してみたいんです。起業や昇進してマネジメントクラスを目指すことも思い描くのですが、一方、今の彼と結婚もしたいと思うと、果たして両立できるのか不安で、どう動いたらいいかわかりません」

B子さん「もうすぐ30歳になります。仕事はそれなりにがんばってきましたが、現在、恋人もいなくて…このままだと結婚できないんじゃないか?」と思うと、これまでのように仕事にモチベーションを保ち続けられるかどうかわからなくなってきました。キャリアも結婚も
手に入れたいアラサー女子は、今何をしておけばいいでしょうか?」

結婚とキャリア、両立はできる…!でも条件付きで。

川崎さん:結婚しない男女が増えたと言われて久しいです。私は働く女性のための婚活サイトも経営していますが、男性たちの結婚観がだいぶ変わったことを日々目の当たりにしています。

「自分の仕事に誇りを持っている女性がいい」「役職や年収が高いということはがんばっている証拠」と、彼らは口々にキャリア女性と結婚したいと言います。新型コロナウイルス感染症の流行により世界中が不安定になった今、さらに「背中を預けられるパートナー」のニーズは高まる一方です。

キャリア女性たちが結婚で苦労していたのはすでに過去のできごと。今はアドバンデージであると婚活サイト事業者として胸を張って言えます。

ですから、A子さんもB子さんも恐れることなくキャリアアップに励んでいただきたいと切に願います。

そして、「結婚とキャリア、両方手に入れるには?」という質問は、今迄も多くの働く女性たちから受けてきたのですが、キャリアも結婚も両方手に入れられるか否かと問われれば「できますよ!」と毎回お答えしています。

ただし、「仕事と結婚相手によっては」という注釈付きで。

仕事で評価されるのはどうしたらいいか悩んだり、忙しすぎて婚活する時間が取れなかったり、両立している先輩の大変さを垣間見たりすると、今だって精いっぱいやってできてないことだらけなのに、この上どうして人の妻になったり親になったりできようか、と。

おまけに新型コロナウイルス感染症の影響で会社の方向性や働き方も先が読めないときたら、それは当然不安になりますよね。

けれども、「キャリアアップ」と「結婚」というこの人生一大事のライフイベントは、悩ましい事に結構同時期に、選択と決断を迫られる日がやってくるんですよ。

だとしたら、不安はこの際脇に置いておいて、どうしたら実現できるかを考えてみましょう。

観点その1 今の会社で「キャリアアップと結婚」ができるか考える

川崎さん:この連載で何度も書いていますが、働く女性が増え、共働き夫婦がマジョリティになった現在でさえ、結婚や出産した女性たちが働きづらい、昇進のチャンスが得られない会社は未だ日本中にたくさんあります。

例えばですが、女性の管理職がいない中でのキャリアアップ、管理職でも結婚している人がいない、そもそも若い女性しかいない会社など、さまざまな環境下の方が読んでくださっていると思いますが、そんな中、自らパイオニアとなって結婚や出産をするのはなかなかのいばら道です。

だからこそ今一度ご自身の勤める会社を客観的に見てほしいのです。同時に、ほかの会社の事も下記の視点で調べてみてはいかがでしょうか?

女性管理職比率だけじゃなく、復職率等数字でわかる事から、ライフステージに合った働き方を選べたり、時短制度があったり、HPや取材記事、SNSなどもチェックするとわかる事がたくさんあります。

以前、私のところに相談に来た女性は誰もが知っている企業に勤めていましたが、キャリア志向で結婚願望のあった彼女は結局辞めてしまいました。

彼女の職場では、一般職は規定外の残業をしないようにというルールがあったのですが、役職が付くと20時からの会議が当たり前で、それが出世の条件という暗黙の社内ルールがあったそうです。

「これではキャリアアップか結婚かを選ばないといけない」。そう思った彼女は、先輩や友人から内情を聞いて、ある外資系企業に転職し、その一年後に結婚しています。

内情というのは、

①フレックス勤務や在宅勤務などの働き方が可能

②産休や育休の利用、復職の実績が高く、結婚や子育て中の役職者女性が数多く在籍しているということ

③多様性を受け入れる社風である

などです。

これらの情報が事前にあったことで安心して転職ができ、結果、余裕が生まれて結婚も手に入れることができたということです。

勘違いしてほしくないのは、自分にとって最適な会社は、大企業だから、外資系だから、ベンチャーだから、などというカテゴリーでは測れないということです。

大企業のほうが福利厚生等充実しているところは多いと思いますが、この彼女のいた会社のような暗黙の社内ルールがあるとワークライフバランスの実現は難しいと思います。一方、ベンチャーでも社長が育児で時短勤務、社員もライフステージに合わせた働き方を自由に選択できるなど多様な働き方を制度に組み込み、社員定着率をアップしている企業も目立ちます。

コロナ禍によりテレワークを導入して、どこでも仕事ができる環境に変化した会社も両立ということを考えた場合には要チェックです。

無理な環境でがんばるより、自分が輝ける場所探し、そのリサーチを根気強く続けることが、こんな時期だからこそ大切ではないでしょうか?

観点その2 今の彼がパートナーで「キャリアアップと結婚」ができるか考える

川崎さん:キャリアも結婚も両方手に入れたい女性たちにとって、「結婚相手の見極め」は職場の見極めと同じくらい(いや、職場は転職できるからそれ以上に)重要です。

先ほども書いたように、今はや共働きを希望する独身男性はマジョリティなのですが、実際に結婚した夫婦が家事育児の分担をうまくやれているかどうかは別のお話。

すでに多くの先人キャリア女性たちが、夫との家事育児分担で揉めて揉めて、傷だらけになって離婚してきたのも私はずっと見てきました。

ではどのように「良質な共働き夫」を見極めたらよいのでしょうか?

案のひとつとしては、彼の会社や働き方や生き方がフレキシブルかどうかを判断軸にするとよいでしょう。

「うちの会社は男性育休とか絶対無理だから」とか、「家庭の事情で早退はできない」「部長に呼び出されたら休日でもいかなきゃいけないから」など、例えどんなに年収が高かろうと「仕事を最優先的にがんばる男性」 と、「両方手に入れたい女性」の相性は最悪です。

ですから、結婚前に、二人のキャリアや暮らしのビジョンを話し合い、言語化し、すり合わせをすることがとても重要です。「家事分担して」というざっくりしたものではなく、「買い出しと料理は夫。洗濯と掃除は妻」など、具体的にルールを決め、定期的に話し合って問題点は変更するなど、柔軟に対応できる姿勢が二人にあるかどうかを確認いたしましょう。

家事育児分担にもそれぞれの「こだわり」が出ます。夫婦がこれで揉めるとき、「何をもって正解なのか?」は、料理でも掃除でも洗濯でもそれぞれにラインがあり、「やったよ!」「これじゃやってないのと一緒!」みたいな争いが後を絶たないのです。

例えば私は料理へのこだわりが強いのですが、昔は夫が担当していました。「私ならもっとこうやるのに」という不満を溜めながら。

そして、夫は掃除にこだわりが強かったのに、時間的にラクだから、と私が担当して彼のストレスを溜め続けていたようです。

ですから、担当を固定しないで色々試した結果、誰が何をやったほうがストレスなく過ごせるのかを決めると良いでしょう。

また、私も夫も皿洗いは好きじゃないし、こだわりが全くないので、かなり早い段階で食洗器を購入。

「共働きですもの~♪」を合言葉に、二人とも好きじゃない家事についてはアウトソーシングや設備投資を前向きに検討することをお勧めします。家庭平和の為に。

フリーのキャリア女性は手に入れるタイミングをずらしてみる

A子さん:会社を自分のライフプラン設計に合わせて選ぶというのが、結婚も考え始めると必要なんですね…!

B子さん:ちなみに、まだ相手が見つかっていない私のようなタイプの女性はどんな風に動いたらよいでしょうか?

川崎さん:そうですね、先ほど「キャリアアップも結婚も同時期に判断を迫られる」と書きましたが、それは外圧が同時期にかかるという意味であって、実際に「両方手に入れた女性たち」でも双方の達成には時差を生じさせている場合が多いです。

一つの選択肢としては(または世の中の傾向としては)、まずキャリアアップにチャレンジして、「違う景色」が見えてから婚活をすること。実際、そういう人は少なくありません。この「順番」なら、結婚後にキャリアアップしても、相手から「ゆるふわキャリアの女性だと思って結婚したのに」などと、キャリア観のズレを感じられることもありません。

「役職が付いたら違う景色が見えるようになった」と、昇進した人たちは皆言うのですが、結婚相手も一緒です。女性においても、ご自身が仕事において高い責任を要求されるようになった時、プライベートで一緒にいたいと思う男性像はがらっと変わるのです。

ただ、婚活サイトを覗いたり、男性とデートしたり、どういうパートナーと結婚したらいいか考えたりする時間は必ず捻出しておいてください。

働くのも「働く筋肉」が必要で、長い事休んでいると上手く行かないことが多いのですが、恋愛や婚活にも筋肉があり、同じように使わないと色々な勘やら本能やらが鈍るので、週一回のスポーツジムよろしく、“体力作りも仕事の内”精神で予定を組み込んでゆきましょう。

婚活中も結婚後もスケジュール管理が重要

B子さん:なるほど…逆に、アラサー女子で結婚もキャリアも手に入れたい女性がしてはいけない落とし穴なんてものもありますか?

川崎さん:目標が「キャリアも結婚も」だとしたら、婚活の時間を取らないのも、婚活で仕事がおろそかになるのも避けたいですね。

「仕事が忙しいから」「親友が結婚したから焦って」と言い訳せず、ご自身をしっかりマネジメントすること。キャリア女性が家庭持って、さらには子どもを授かると、仕事以上のマネジメント能力が必要となります。この能力は、両方手に入れる女性の必須スキルになるので、ぜひ独身の内に目標とスケジュール管理を我が物にしてほしいと思います。

イメージを強く持つことが大切。心の思い込みとストッパーを取り除いて

B子さん:・・・まずはキャリアを築こうと考え、ついそちらばかり優先していました。気をつけていこうと思います。行動指針は決まりましたがやっぱり不安かも・・・。

川崎さん:不安ですよね、わかります。まさに25年前。当時23歳でOLだった私が「キャリアも結婚も両方手に入れるにはどうしたらいいのか?」と、あちこちリサーチしていた事を、今回懐かしく思い出しました。

当時はモデルケースも少なくて、「結婚=キャリアダウン」は当たり前という風潮でした。さらにはその2年後ぐらいに起業を計画していた私は、将来婚活するとしたら「社長」という肩書で婚活市場に出ねばなりません。女社長なんて当時は非モテのトップであり、起業は何が何でもがんばるにしても結婚は見果てぬ夢なのか?ジーザス!と何度も天を仰いだものです。

が、そんな私でも今幸せに仕事と家庭の両立ができていると自負しています。それをなぜかと分析してみると、私には、例えモテなくても「自分が絶対に幸せになる」という漠然としたイメージがあったんですね。

ただ、起業のイメージはリアルにあったけれど、一回目の結婚では結婚生活のイメージは描けなかった。それで離婚してしまうのですが、二回目にはかなり具体的にイメージング致しました。

その結果、「こういう結婚生活を送りたい」だから、「パートナーは〇〇な人」という、揺るぎないニーズを描きだせたので、今の夫と出会った時に「この人だ!」と、すぐにわかって交際を申し込んだという経緯がございます。

さらに、自分の中の無自覚なストッパーを外す事はとても重要です。皆さんは心のどこかで「キャリアと結婚両方手に入れる」ということが一部の女性の特権だと思っていませんか?「自分にはとてもできない」と思っていないでしょうか?もしくは、両方欲しがる自分自身をネガティブに捉えていませんか?

A子さん B子さん:思っていました……。

川崎さん:やっぱり!先まずはそのような、心の内にあるストッパーをアンインストールしましょう!

古い価値観を捨て去り、思い込みをなくした後は、幸せにキャリアを積み、幸せに結婚生活を送る将来の自分を「映像レベル」で妄想してみましょう。その映像が鮮明な程ほど、今のご自身に必要な、習得すべきスキルや、結婚相手の特徴などがリアルにわかってきます。

人は思うよりずっと自身のイメージに引っ張られるのです。ぜひ意識して試してみてくださいね。

A子さん B子さん:ありがとうございます!ご経験されている方のお言葉はすごく励みになります。仕事もプライベートもどちらもがんばります!

 

回答者:川崎貴子f:id:kashiemi:20171127101518j:plain

リントス(株)代表。「働く女性に成功と幸せを」を理念に、女性のキャリアに特化したコンサルティング事業を展開。
1972年生まれ、埼玉県出身。1997年、人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を手掛け、2017年3月に同社代表を退任。女性誌での執筆活動や講演多数。(株)ninoya取締役を兼任し、2016年11月、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。2人の娘を持つワーキングマザーでもある。

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イラスト:yoko

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