嫌われない男…【勝俣州和最強説】好かれ続ける理由は20代の過ごし方にあった

20代でデビューし、アイドルグループ、お笑いユニットなど多彩な活動を経て、50代になった今でもなお、テレビの第一線で活躍する勝俣州和さん。浮き沈みの激しい芸能界で、これだけ長きにわたって売れっ子であり続けることは驚異的だ。

ネット領域でも、新感覚の動画視聴アプリ『Flick!On!TV』(フリック・オン・ティービー)で、いろんな会社の社長をお招きして対談していく番組『社長の誉』が話題になっている。

そんな勝俣さんは、和田アキ子さんはじめ、芸能界の大御所たちに可愛がられ「誰からも好かれる」キャラとしても知られている。その秘訣はどこにあるのか。仕事で心がけていること、良い人間関係のために必要なことなど、勝俣さんに聞いた。

何年経っても、基本通りに仕事をしている

仕事でまず心がけているのは、その番組の企画を考えた人がどうしたいのかをちゃんと理解して、常に全体を見渡すこと、ですよね。芸能界って基本、個人商店だし、個人プレーですけど、番組に入るとそれではダメなんですよ。

スタッフとしっかりミーティングして、テーマを練る。最後の調理はたしかに僕たちの仕事で、そこで期待以上のアウトプットをしないといけないわけですが、それは一人でやるわけではないんです。自分だけが面白く映っても、番組はうまくいかない。

サッカーでいえば、パスをしあったりするわけです。調子のいい人がシュートを決めていったり、そうでない人は、悪いなりにパスを出したり。そうやって、みんなが目立っていく。そういう仕事を目指しているんですよね。

これは欽ちゃん(萩本欽一さん)から教わったことです。僕が若い頃は、僕らのような素人同然の売れていないタレントをオーディションで選んで育てていました。欽ちゃんが目立つより、僕らを目立たせることに力を注いでいたんです。

これが僕の基本。何年経っても、この基本通りに仕事をしています。

20代の「ソン」が、後に「トク」に化けていった

人間関係でいえば、やっぱり人と人との関係を、面倒くさがらないことだと思います。今は、学生時代に部活はやらず、先輩後輩のタテのつながりを避けてきた若い人も多い。傷ついたり、汗かいたり、という経験が足りないという自覚は必要でしょうね。

そもそも何でもソンとトクで分けるでしょう。でも、僕なんて20代の頃はソンばっかりでした。でも、これが後でトクに化けていったんです。例えば、厳しい先輩に会ったとき、面倒くさがらずに、ぶつかれるか。厳しさを受け入れられるか。

こういうときに、面倒くさいことから避けていたら、力はつかない。仕事ができるとかできないということ以上に、そういうときに人間関係をしっかり作れるかどうかが、僕は大事になってくると思っています。

それこそ、僕が飛び込んだ「劇男一世風靡」の先輩方なんて、全国の番長の集まりみたいなもんでしたから。面倒くさい人たちの集まりです(笑)。うるさい上司や先輩への免疫は、このときに鍛えられたんだと思います。

不器用にぶつかっていく姿を、まわりが見ている

まわりから怖いとか厳しいとか、面倒くさそうと思われている人がいますけど、実はそういう人のほうが、いろんなことを教えてくれたりするんです。僕の場合は、気が付いたら、まわりがそういう人ばかりになっていたんですけど(笑)。

和田アキ子さんにしても、怖い人じゃないかと思っている人もいるかもしれませんが、あんなにやさしい人はいないんです。プライベートでも本当にやさしいですよ。しかも、みんなから怖がられている人というのは、情に厚いんです。一度、仲間だと思ったら、一生、守ってくれる。

そしてそういう人たちが好きなのが、一生懸命なことなんです。芸能界では、器用で一生懸命やらなくても売れる人もいる。でも、とにかく一生懸命やって、汗かいてぶつかっていかないとうまくいかない人もいる。

成功している人が、よく見ているのが後者なんです。それは、自分も転びながら傷つきながら上がっていったからだと思う。だから、僕みたいに不器用になんでも真正面からぶつかっていると、アドバイスしてくれたり、何かあったときに救ってくれたりする。

泉ピン子さんは、一度も会っていないのに、お手紙をくださったんです。頑張ってる姿がいい、と。初めて仕事でご一緒できたときも、あの大女優から迎え入れてくださって。こんな人たちに可愛がってもらえるなんて、僕のほうが不思議なくらいです。やっぱり不器用にいろいろぶつかってきたからだと思う。

誰かの悪口は、一方的には聞かない

飲んだら暴れることでも知られる先輩と飲んでも、僕は一度も怒られたことがないです。楽しく飲める。その理由はなんとなくわかっていて、僕は悪口を聞かないからです。誰かの悪口もそうだし、社会のニュースでもそう。

これは親の教えなんです。物事は一方的に見ちゃダメだ、と。子どもの頃、同級生を殴ったり、モノを壊したりする問題児がいました。でも、僕の親はこう言いました。その問題児の話をちゃんと聞いてきなさい。何か理由があったはずだ。それを聞いた上で、お前が好きになるのか、嫌いになるのか、決めなさい、と。

だから、僕は一方的な悪口は聞かないんです。実際、何か言われたら「違う見方もありますよ」と言うこともあります。そうすると、ちゃんとディスカッションになる。怖い人でも言いますよ。僕はこう思う、って。先輩でも、後輩でも、態度は変えません。

ところが、面倒くさいから同調してしまう人が多いでしょう。そうですね、と。偉いし怖いから、イエスマンになっちゃう。でも実は偉い人も怖い人も、イエスマンを求めてるわけじゃないんですよ。むしろ逆だと思う。違う考えも知りたいんです。だって、そっちが正しいかもしれないじゃないですか。だからちゃんと意見を言えば、信用につながるんです。

イエスマンのほうがラクかもしれない。自分の意見を言うのは疲れる。でも、だからこそ、ここで言うことが大事なんです。それはその人のためでもある。もし、ディスカッションにならないんだったら、そういう人とは付き合わないほうがいい、くらいに僕は思っていますね。

相手へのやさしさから考えてみる

会社の上司や仕事の取引先で、気難しい人とか、怒りっぽい人がいるかもしれません。そういうときには、仕事以外の話を投げてみるといいと思います。あとは、なんでこんなに怒っているのかなぁ、と反面教師で学びにしてしまうことです。

怒るって、エネルギーがいるんですよ。しかも、怒っていたらまわりもうまくいかないじゃないですか。それをやっちゃってるってことですよね。怒ることで自分の地位を見せつける人もいますけど、そういうときは「小さい奴だなぁ」と思って付き合うことです(笑)。会社では上司だけど、人間としては下だな、と。

本当に偉い人は威張らないです。僕のまわりの上の人たち、まったく威張っていない。むしろ、まわりの意見を聞いて、受け入れてくれる人たちです。結局、まわりが見えているんだと思う。相手がどんな気持ちなのか、いつも第一に理解しようとする。

例えば、食事に誘うって、誘うほうも勇気がいるじゃないですか。そうすると、返事をするときにも、その勇気に応える、やさしさがほしいと思うわけです。どう応えたら、相手が気持ちいいか。相手へのやさしさから考える。

こういうことって、実は僕たちが小学校のときの「道徳」の授業で学んだことなんです。もっといえば、おじいちゃんやおばあちゃんが教えてくれたこと。今は、そういうことが学べる機会がなくなってしまった。人として、どう生きるか、ということですよね。

でも、そうなら自分から学べばいい。例えば、お坊さんが書いた仏教の本を読んでみる。松下幸之助さんみたいな経営者の「一日一話」を読んでみる。毎日いい話に出会って、自分なりに考えたり、感想を書いたりしてみる。誰かに話してみる。それだけでも、人間関係も、人生も、変わっていくと思います。

いきなり素敵な人にはなれない

何もしないでじっとしていても、人間としての力はつかないですよね。今の社会の中では、教えてくれる人もいない。だから、何かアクションを起こさないと。僕も20代のとき、お寺に説法を聞きに行きました。

人間的な勉強が大事なんです。生きるための基本的なこと。いきなり素敵な人にはなれません。ゴミが落ちていたら拾う。転びそうな人には手を差し出す。会社で誰かが困っていたら、手伝いましょうか、と一声かける……。

思い切りアナログですよね。今はデジタルの時代ですが、でもこういうアナログこそ、これから大事になってくると思う。僕は思いきりアナログです。スマホも持ってないし(笑)。困っている人がいたら、行ってしまいます。メールも電話もしないで。

みんな同じようにして、競争しようとするからいけないんですよ。たしかに芸能界も、新しい人がどんどん出てきます。でも大事なことは、唯一無二の、どこにもいない人になることだと思っているんです。スキマは常にありますからね。

あとは、人のやりたがらないことをやること。みんなちょっと売れると、すぐにラクをしようとする。ロケには行かない、スタジオでVTR見る仕事がいい、とかね。でも、人がやりたがらない仕事をやると、全部自分の力になるんです。

『Flick!On!TV』(フリック・オン・ティービー)の『社長の誉』でも、社長はちゃんとした人が多いですね。感謝する、足を運ぶ、素直に謝る……。人間的に素敵な人が多い。あとは思いの強さ。年齢なんて関係ないですね。この番組を見ていたら、若い人でも社長になりたい人が、増えるんじゃないかな。

偉い人ではない人と遊びなさい

若い頃といえば、欽ちゃんから、とてもいい教えをもらったことがあります。デビューしたとき、プロデューサーから食事に誘われるようになりました。すると欽ちゃんが、最近、誰と食事に行ったか、全部言いなさい、と。

それで言われたんです。偉い人とばかり行っちゃダメ、若いADの人たちとも遊びなさい、と。その日から、各番組のADの人たちと遊ぶようになりました。朝まで遊んで、テレビ局のロビーでよく寝ていたり(笑)。欽ちゃんは、「朝まで遊べとは言ってないよ」と笑っていましたけど。

その後、何が起きたかというと、このとき一緒に遊んでいたADの人たちがみんな出世したんです。僕とはいい関係ができているから、次々に声がかかった。欽ちゃんは、それがわかっていたんでしょうね。もし、偉い人とばかりご飯を食べていたら、こういうことは起きなかった。

どんな人も大切にする。それは今も強く意識しています。これも欽ちゃんが言っていた言葉ですが、人が人を使うんです。同じ力を持っている人が2人いたら、そりゃ性格のいいほうを選ぶに決まってる。

だから、性格が良くなる努力をしないといけない。それこそ怖いと思える人たちに、近づいていくことも含めて。そういう人は、実は何かを教えたがっているんだと僕は思っています。時には火の粉が降りかかることもありますけどね(笑)。

でも、これも経験です。とっても貴重な経験。それ以上に、いいことがあるんですから。

『Flick!On!TV』 ファンの観たいをファンとつくる番組メディア

毎日無料でもらえるフリックポイントを使って番組を応援=フリックオンしよう!無料で楽しめるオリジナル番組をスマホアプリでいち早くお届けします。 

Flick!On!TVオリジナル番組「社長の誉

各分野で活躍する社長さんをゲストに迎え「大人の趣味」について深掘り!勝俣州和さんをメインMCに迎え、一風変わった趣味をお持ちの社長さんを多数ご紹介!

WEBならではの勝俣さんと会社社長の緩くも、地上波ではなかなか聞くことのできないお話は必見です。

文:上阪 徹   写真:刑部友康
編集:丸山香奈枝

 

 

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