【小田急・東急・京王・西武】通勤が少しだけ楽になる♪春の「大手私鉄」4線

毎年、春に鉄道会社各社がダイヤ改正を行います。今年は新路線の開通などがなく、あまり大きな変化はありませんでしたが、首都圏大手私鉄を中心に、ビジネスパーソンにとって通勤がラクになる“ちょっと嬉しい変化”があったので、ご紹介します。

今春の注目ナンバーワン!小田急線複々線化でラクラク通勤♪

今春の鉄道ニュースで最も注目を集めたといえば、やはり小田急の複々線化。首都圏でも屈指の混雑率を誇る小田急線の抜本的な混雑緩和を目的に、代々木上原駅~向ヶ丘遊園駅間の12.3キロ区間において、複々線化&連続立体交差化事業が長い間、進められてきました。

通常、上りと下りの2本で運行されるのが「複線」に対して、その倍の4本で運行されるのが「複々線」。既にJRや東武・西武をはじめ、京阪といった関東・関西の私鉄の一部で導入され、混雑緩和に大きな成果を発揮しています。

かれこれ30年以上の年月をかけて今春、最後に残った「代々木上原~梅が丘駅」間がようやく完成し、複々線による運行が本格的にスタートしました。

新ダイヤによると通勤ラッシュが激しいピーク1時間の上りの運転本数が、それまでの「27本」から「36本」に増加するとともに、スピードアップも実現。町田~新宿間ではそれまでの「最速49分」から「37分」になるなど、より早く目的地に着くことができるように。混雑率も「192%」→「160%前後」と、それまで首都圏屈指の混雑率からかなり緩和されます。

また今回の改正では、ロマンスカーに新しい車両(70000系)が導入されたことも大きな話題に。ロマンスカーといえば箱根方面への観光に利用されるイメージがある一方、通勤にも使えるので、今回のダイヤ改正を機に、今後ますます小田急線が注目を集めることでしょう。

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有料座席列車や新型車両&増結で、快適通勤が拡大♪

小田急線の話題が注目を集める中、他の大手私鉄も快適通勤実現に向けた動きがこの春、現れています。

【京王】有料座席電車「京王ライナー」

まずここ数年、急速に拡大している「優良座席通勤電車」が今春、また増えることになりました。京王線でははじめて、有料座席電車「京王ライナー」が2月から夕方以降、「新宿駅発京王八王子&橋本駅」方面に向けて運行をスタート。スタートに合わせて新車両(5000系)をデビューさせました。他の大手私鉄に比べて営業路線距離が短いため、今回の優良座席電車が今後どのような評価を受けるのか?気になるところです。

【西武】有料座席電車「拝島ライナー」

そして昨年から有料座席電車「S-TRAIN」を運行させている西武が今春、新たに西武新宿線・拝島線の「西武新宿駅~拝島駅」で運行をスタートさせた「拝島ライナー」。
東京メトロ副都心線・有楽町線をはじめ東急東横線などと相互乗り入れしている池袋線に比べ、何かと地味な路線であった新宿線にも、ようやく有料座席電車が運行されることになりました(※特急「レッドアロー」をのぞく)。

拝島ライナーの登場を機に、新宿線・拝島線沿線がどのように変化していくのか、今後も目が離せません。

【東急】新型車両の登場と急行電車の増結

そして最後は、東急。

こちらも首都圏屈指の混雑路線として有名な「田園都市線」には、新たに「2020系」と呼ばれる新型車両が登場します。

これまで運行されてきた旧電車(昭和50年デビューの8500系)を今後数年で置き換える計画のため、少なくとも快適性は大幅に高まるでしょう。また田園都市線ともつながりが深い大井町線に関しては今春、急行電車が「6両」から「7両」に増結されることに。合わせて運行本数も増加されることから、これまで以上に「田園都市線のバイパス路線」としての機能が発揮されることでしょう。

――この春、新生活をスタートされるビジネスパーソンの皆さん、もし機会があれば今回ご紹介した路線に乗ってみてください。そしてもし「快適さ」を実感できたら、新たな通勤ルートの候補に選んでみてはいかがでしょうか?

WRITING:山田モーキン イラスト:海月あいる
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