4月からいよいよ社会人の仲間入り!初めての職場でどうしても気になってしまうのが、周囲の目だ。出社初日は就活で使用していたスーツを着用するにしても、その後はどういったコーディネートで出勤すればよいのかと悩んでいるフレッシャーズも多いのではないだろうか。
あまり目立ちすぎて上司や先輩に最初から咎められるのも、かといって同期から「ダサイ」と思われるのも避けたいところだ。
そこで今回は、スーツの着こなしや今年のトレンドについて、メンズ・レディスのビジネススーツを扱うAOKIの商品構成部、池大輔氏にポイントを伺った。
1.最初はベーシックなスーツを用意、初出社後にアイテムは増やすべし!
入社前にアイテムをあまりに買い込んでしまうと出費がかさむうえに、職場の雰囲気とのバランスが取れずに買いかえることにもなりかねない。まずはベーシックなものを選び、職場の雰囲気を見てから、少しずつアイテムを増やしていくのが無難だ。
スーツは黒地か紺地のベーシックなものをまずは準備し、Vゾーン(シャツとネクタイ)のコーディネートにより印象を変えるのがおすすめ。例えば、金融系や銀行などの業界なら、ホワイト系のシャツにブルー系のストライプが入ったネクタイを合わせ、爽やかさを演出。IT系などの少し遊びが許される雰囲気の職場なら淡いブルーやピンクといったカラー系のものを選び、華やかにしてみるのもおすすめだ。
2.スーツはサイズが命!試着で「着こなしルール」にそってサイズ感をチェックすべし!
サイズが合わないスーツを着ていると、だらしがない印象を与えてしまうこともある。特に、ビジネスシーンにおいては第一印象が大切。そこで、店頭でスーツを試着する際は、必ずワイシャツを着用して、上着の第一ボタンをしめたうえで、サイズ・着用感を確認しよう。
その際のチェック項目は以下の通り。
《上着》
- 肩幅が合っているか
- 袖丈は、両手を自然に下ろしたときにシャツの袖が1cmから1.5cm程見えるものか
- 前ボタンを一つ留めた状態で、こぶし1個分程入るゆとりがあるか
- 肩や背中にシワがよっていないか
《スラックス》
- ウエストは軽く手の平が入るくらいの余裕があるか
- パンツの前方にワンクッションができるぐらいの丈の長さか
3.オールシーズン着たいならば、はっ水加工や背抜き仕様のスーツを選ぶべし!
▲背抜き仕様
秋冬もののスーツには、裏地が背中部分までついているもの(総裏仕様)が多いが、背中部分に裏地が施されていない背抜き仕様(写真参照)を選ぶと、通気性がよく年間を通して着用しやすい。背抜き仕様のスーツを冬に着用する際は、ベストをプラスしたり、コートを着たりして調整しよう。
4.少し慣れたら「トレンド」を取り入れるべし!
今年は、ネイビーとホワイトを基調にしたマリン系の着こなしがトレンドとなっている。職場の雰囲気に少し慣れてきたら「トレンド」を意識するのもいいだろう。例えば、色合いはフレッシャーズらしい爽やかな印象を与えたいならネイビー系、大人びた印象を与えたいならグレー系がおすすめだ。また、AMFステッチ(衿や袖に施されたハンドメード風のステッチ)などのディテールにこだわったスーツや、ベスト付きのスリーピースを着用するなど、仕様やデザインで差をつけることでこなれた印象を与えることができる。
▲AMFステッチ
5.スーツは、2~3年をめどに買いかえるべし!
スーツを買いかえるタイミングは、2~3年ぐらいが目安。クリーニングに出しすぎると、生地がテカテカになってしまったりする。また、長年着用していて、袖がすり切れているものや、くたびれたままのスーツを着用していると、良い印象を与えず、ビジネスチャンスを失うことにもなりかねない。スーツのトレンドは頻繁に変わることはあまりないが、適度にトレンドを取り入れつつ、お手入れが行き届いたスーツをビシッと着用するには、このタイミングでの買いかえがおすすめといえよう。
取材・文・写真:山葵夕子