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超高学歴美女「REINA」がCIAでもFBIでもなくお笑い芸人を選んだ理由とは?

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インターポールは半分が派遣?FBIの最終試験は嘘発見器?そんな裏話を語るのは、まるで映画の主人公のような経歴をもつ異色のお笑い芸人・REINA。

世界屈指の名門校・ブラウン大学を卒業後、政府組織や国際機関でのインターンを経験し、CIAやFBIとも関わりをもつ。20代にして波乱万丈な人生を経験した彼女がこれまでのキャリアを捨て「一度人生をリセットしたいと思った」と、活躍の場を世界から日本に変え、お笑い芸人「セクシーチョコレート」として活動しながらいま思うこととは?

幼い頃から抱えていたテロへの疑問と、FBIの上司との出会い

-REINAさんは優秀なキャリアが注目を集めていらっしゃいますが、もともと勉強がお好きだったのでしょうか?

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特に勉強が好きだったというわけではありませんでしたし、両親から勉強しろと言われたことも全くありませんでした。ただ高校生の頃に勉強が楽しくなってきて「どうせ勉強するなら良いところに行きたいな」と思ったので、アメリカのブラウン大学を目指したんです。

また中学生の頃に2001年の911(アメリカ同時多発テロ事件)が起きたのですが、その前の1993年にも世界貿易センタービルはテロに遭っているんです。そのときは駐車場で車が爆発した程度だったのですが、当時父が同じビルで仕事をしていたためエレベーターが使えないなどの被害を受けて、幼いながらに「お父さんが危険な目にあったんだ」と思いました。911が起きた時にその時の記憶が蘇り、クラスメイトも家族を亡くしていて…テロがとても身近になったことに衝撃を受けました。「なぜこんなことが起こるんだろう」という疑問から、テロへの関心が徐々に強まっていきましたね。

-そして大学卒業後、CIAの内定を断りハーバード大学院に在籍しながらインターポールでインターンを経験されますが、国際機関という組織で特に印象深かった体験などはありましたか?

実はインターポールって、CIAやFBI、その他軍隊組織などから派遣された人たちから成り立っていて50%くらいは派遣なんですよ。そんな背景もあり私の上司がFBIの人で、とても私を可愛がってくれ貴重な体験をたくさんさせてくれました。彼は50歳を超え退職間近だったのですが、イラク戦争の経験もありずっと軍隊と共に生きてきた人でした。のちにFBIを受ける時に私を推薦してくれたのも彼なんです。

彼はいつも「REINA、自分がやりたいことをやるんだ。私にできることがあれば何でもサポートする」と言ってくれ、私が「こういう仕事をインターポールでやりたい」と言えば、スタッフを紹介してくれたり仕事を探してくれて、達成できるよう一緒に頑張ってくれる人でした。これはインターポールでしか体験できないことだったと思いますし、本当にありがたかったです。

だからこそ申し訳ないんですよね、FBIの内定を蹴って今はお笑い芸人をしているなんて口が裂けても言えません(笑)

-国際機関というとドライな印象がありますが、とても人情のある上司だったのですね。

決して給料が良い仕事ではないので、みんなお金目当てで働いているわけではないんですよね。愛国心があり、自分を犠牲にしてでも国や世界のために貢献したいという人が多かったです。だから本当に純粋で、良い人ばかりだったんですよ。

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組織に溶け込むために必要なのは、自分に求められている役割を見極めること

-そんな背景がありつつ、なぜFBIを断ってしまったのでしょう?

その後ロイター通信に在籍しつつFBIを受けたのですが、最終試験の一環である嘘発見器で「薬物をやっている」と判断されて落ちてしまいました。薬物なんてやってないと言ったのに…本当にやってませんよ!?(笑)実は、落ちた後に「もう一度試験を受けて欲しい」というオファーもあったのですが「薬物はやってない」という私の言葉よりも機械の判定を信じる組織に幻滅してしまい、再チャレンジする気になれませんでした。

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それまでずっと世の中を良い方向にしたくて政府関係の仕事をしてきたのですが、そこで私は組織という大きな機械の部品でしかなくて、自分自身の力で何かを変えることはできないと気づいたんです。

FBIを断ったその夜にロイター通信も辞めようと決意し、上司にメールで「あと一か月で辞めます」と伝えました。辞めるまでに、次に住む場所を探したり引っ越しの準備をしたりして、日本にやってきました。一度もやったことがないことにチャレンジして、人生をリセットしようと思って。

私、決断力がありすぎるというか、自分の直感を信じてあまり考えずにパッパッと決めちゃうんです。一度「これは違う」と思ったり楽しくなかったら、すぐやめちゃいますし。

-それでもこれだけの経験をされているのはREINAさんへの評価があってこそだと思います。なにか仕事上で心がけてらっしゃることはありますか?

自分に求められていることを見極めるのは得意だと思います。結果を出せるかはまた別なのですが、その場に応じて「自分は何をするべきか」「何を求められているのか」は、いつも人と話したり空気を読んだりして探るようにしています。 だからいま大変なんですよね、お笑いって自分に何を求められているのかが分からなくて(苦笑)。これまでと違い明確な指示内容があるわけではないので、とてもクリエイティブな仕事ですね。

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自分のアイデンティティーである日本という国に貢献しながら、世界を変えていきたい

-いま新たに国や立場を変えお笑い芸人というお仕事に就いて、想像と現実とのギャップなどはありましたか?

お笑いは好きだったのですが業界に関する知識は全く無く、期待しているものが無かったからこそすべてが新鮮です。私は事前に色々と予習や準備をするタイプなのですが、お笑い芸人の仕事には予想外のことが多くてまだまだついていけていません。

-これまでの仕事と違い、相方さん(セクシーチョコレート・デンジャーD氏)もいらっしゃいますからね。

そうなんですよ〜!私これまで相方みたいな人と出会ったことがなかったので、かなり衝撃的でした。元ニートで実家暮らし…って、そんな人と友達になったこともないですし、ましてやビジネスパートナーとして一緒に仕事するなんて考えたこともありませんでした。

デンジャーの趣味はパパラッチなのですが、まず「なにそれ」って感じで。その写真を売って儲けるとかならまだ理解できるのですが、例えばジャスティン・ビーバーのプライベート写真が撮れて「200万で売ってくれ」とオファーが来ても「俺のジャス(ティン・ビーバー)だから」といって売らないんです。全く理解できない(笑)

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あと、お笑いの仕事で苦労している点として、私自身がまだお笑いをつかみきれてないところもあるのですが、デンジャーがすぐに物を忘れてしまうんですよね(笑)メモをとっても自分の文字が読めなくて、内容を忘れるという。私が神経質なので、そういうことがあると「時間を返せ!」と思ってしまいますが、それが彼のいいところだと考えるようになりました。彼みたいにいつもリラックスしている人が身近にいると、バランスが取れてちょうどいいのかも。CIAやFBIではメモして「忘れた!」なんて言えませんからね(笑)

-お笑い芸人のお仕事以外にベンチャー企業の役員などもされていますが、そちらはいかがでしょうか?

様々な経験や出会いの連続で、お仕事自体はとても楽しいです。ただ、いままで“日本語で”仕事をしたことがなかったので、敬語の種類やメールの書き方、上司や先輩との上下関係など、日本のビジネスカルチャーも私には特殊に映ります。ですが今までそれらと無関係に生きてきたので、この慣習に慣れてしまったら自分ではなくなってしまうと思い、これまでのスタイルはキープしていきたいですね。

-これまで国際的に活躍されてきたREINAさんですが、今後は日本が新たな冒険の舞台となりそうですね。

いまでも目線は世界に向いているのですが、やはり私は日本人なんだと思うんです。ずっとこの国にいなかったのに、日本は私を受け入れて仕事を与えてくれる。それに対して、いつか恩返しができればと思っています。昔からボランティア活動などが好きで「なにかに貢献したい」という想いが強いので、いつか日本でチャリティー団体を立ち上げるのが夢です。それがのちに世界にもつながっていけたら理想的ですね。こうして芸能活動を続けられるのであればその知名度も利用しながら「どうすれば世界をもっといい方向にできるのか」ということを今後も考えていきたいです。

もちろんお笑い方面も、デンジャーと一緒にセクシーチョコレートとして、いろんなことにチャレンジしていきたいです!

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REINA

1988年生。ニュージャージー出身。ブラウン大学、ハーバード大学院卒。CIAの内定を蹴り、クリントン事務所やインターポールでのインターンなど、政府関連のキャリアを邁進するも、FBIの採用試験をきっかけに26歳でお笑い芸人になることを決意。「セクシーチョコレート」で芸人として活動する傍ら、ワンドロップス株式会社執行役員も務める。座右の銘は「Don't look back」。

<WRITING>伊藤七ゑ <PHOTO>岩本良介