「稼ぎ方」は「お金の使い方」で変わる?何のために働くのか考えてみた

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お金を使うことと稼ぐことは表裏一体?

こんにちは、Omsubi(オムスビ)のハブチンです。

独立したところで、いきなり仕事がポンポン入るわけではありません。仕事、つまりお金を稼ぐということは、顧客の都合もあれば、競合との兼ね合いがあるので、自分でどうこうという訳にはいきません。

一方で、時間やお金を使うことは自由です。妻に財布を握られている方は別として、基本的には自分で自由に決めることができます。でも自由だからこそ時間やお金の使い方はセンスが見えます。

早くて安くて便利なものにお金を使う人、流行っているものにお金を使う人、自分が価値を感じるものだけにお金を投じる人、使うことはせずにただお金を貯めていく人。

私は自分が価値を感じるものにお金を投じるタイプで、料理や育児にお金や時間をかけています。すると、同じように料理や育児に関心の方がある方々から相談をいただくようになり、ありがたいことに仕事につながったりしました。そのような体験をすると、お金を使うことと、お金を稼ぐことは表裏一体でつながっているように感じてきました。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

そもそも何のためにお金を稼ぐのか

一方で、一般的にはお金を使うことと稼ぐことを切り分けていらっしゃる方が多いと思います。仕事は仕事、プライベートはプライベートというように。特に20代30代の働き盛りの方は、プライベートはなるべく効率的に済ませて、仕事をされていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

忙しいからご飯はコンビニで済ませる、時間がないから移動はタクシーで済ませる、面倒だから洗濯はクリーニング、掃除はお掃除代行サービスで済ませて、育児はベビーシッターを雇う。

生活を外注することで、雇用が生まれ経済的には良いことだろうし、外注して余った時間でさらにお金を稼ぐことはできるけれど、仕事するために仕事している状態になっているのではないだろうか。果たしてそれが豊かな暮らしなのだろうか。

このような物語もあります。

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メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、
「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。

すると漁師は
「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。旅行者が
「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」
と言うと、 漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」
と旅行者が聞くと、漁師は、
「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、
女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」

すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、
漁をするべきだ。 それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた。
「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」
「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」
「それからどうなるの」
「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、
日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、
子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」

今、自分がやりたいと思ったことがあったとき、すぐに実現できる自由を持っているかどうか。それが豊かのひとつなのかもしれません。

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お金を使うことと稼ぐことが表裏一体だと、消費が投資に変わる

もしお金を使うことと稼ぐことが表裏一体になると、お金を使うことは単なる消費ではありません。消費ではなく、あたらしく価値を創造するための投資になります。

たとえば私の実例でいえば、妻の料理の写真をインスタグラムをアップしていたことがキッカケに、レタスクラブのネットメディアに掲載されることになりました。するとどうなったか。料理がみるみる美味しくなっていったのです。

それを私なりに分析してみました。

初めに「単なる消費」段階

(1)妻が料理をつくる→(2)私が食べる→おわり

平日は遅く帰って、土日も出張しているような働き方をしていたので、ご飯も早く済ませて味わっていない状態だったと思います。料理をつくるのも当たり前とすら思っていたので、夫婦の関係はぎくしゃくし始めます。これはよくないと思って、ちゃんとご飯を味わって感想とともにインスタグラムに写真をアップすることでした。

次に「生活の共有」段階

(1)料理をつくる→(2)インスタグラムにアップする→(3)皆さんからあたたかいメッセージをもらう→(4)妻のモチベーションが上がる→(1)料理を(もっとおいしく)つくる

https://www.instagram.com/tsumiki_kitchen/

インスタグラムにアップし始めた頃から、すでに料理がおいしくなってきていました。ひとつインスタグラムを介することにより、あたたかいメッセージという価値が返って、いい循環になっていったんだと思います。その循環からフォロワーの方に記事掲載の相談をいただくことになります。さらにそこに仕事が組み合わさるとどうなるか。

最後に「生活の投資」段階

(1)料理をつくる(食材は経費のため無料)→(2)仕事用に料理の質が上がる(写真の撮り方や器の盛り方が上手になる)→(3)インスタグラムよりも人が集まっているWebメディアに掲載される→(4)さらにフィードバックをもらう。→(5)売り上げで食器など読者が喜ぶものに投資できる。

ご飯が美味しくなる、メディアのPV数があがる、読者のみなさまも参考になる三方よしです。「生活の投資」段階は、ワークライフバランスどころではありません。ワークをしている気持ちはなく、自分たちが思う豊かな暮らしを実践しているライフ&ライフです。もちろんまだまだ小さな輪です。しかしその輪をゆっくりあせらずに拡げていくことで、またいろんな出会いや機会があると思うのです。

以上、私の体験から得た気づきでした。

お金を使うことと稼ぐことは表裏一体。お金は天下の回りものという諺がありますが、どう稼ぐかよりもどう回すかを考えてみる。自分が価値を感じるものにお金を使っていたら、価値を感じる仕事が回ってくる。安くて早くて便利なものにお金を使っていたら、安く早くて便利さを求められる仕事が回ってくる。もし本当にそうだとすれば、あなたは何に、そして誰にお金を回したいですか。

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【筆者プロフィール】羽渕 彰博(ハブチン)
1986年、大阪府生まれ。2008年パソナキャリア入社。転職者のキャリア支援業務、自社の新卒採用業務、新規事業立ち上げに従事し、ファシリテーターとしてIT、テレビ、新聞、音楽、家電、自動車など様々な業界のアイデア創出や人材育成に従事。2016年4月独立。

編集:鈴木健介
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