正社員が約9割!安定した年収が期待できる歯科衛生士

正社員が約9割!安定した年収が期待できる歯科衛生士

 歯科衛生士とは、歯科医師の業務のサポートを行いながら歯科予防処置や予防指導などを行う職業です。仕事内容としては、主に「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」を行います。歯科衛生士というと、歯科医の補助スタッフのイメージが強いかもしれませんが、近年では予防歯科に注目が集まっており、歯の健康を維持するスペシャリストとして、歯の予防に関わる医療技術に携わるケースも増えています。

 歯科衛生士になるには国家資格が必要で、歯科衛生士国家資格に合格する必要があります。全国に多数の歯科衛生専門学校がありますが、その多くが女子校となっており、女性の割合が非常に多いというのも歯科衛生士の特徴です。

 就職先の多くが中小規模の歯科医院となっていますが、平均年収はどうなっているのでしょうか。リクナビNEXTの会員登録者のデータ(2010年12月~2015年11月)を参考に算出しました。

歯科衛生士の平均年収は264.1万円

 リクナビNEXTの2010年12月~2015年11月までの新規登録者データを元に平均年収を出してみると、歯科衛生士の平均年収は264.1万円となりました。データ全体の平均年収の371.4万円と比較すると、やや少ないという結果です。

 年代別に見ると、20代が263.3万円、30代が276.6万円、40代が262万円、50代が198万円という結果になっています。40代以降に平均年収が減っているのは、正社員として働く歯科衛生士が減少しているのが理由です。30代から子育てなどを理由にパートとして働く歯科衛生士が増えるため、年代別に見ると年収が下がってしまうケースが少なくありません。

300万円以上の年収を得る人は4割

 リクナビNEXTの年収データでは、歯科衛生士の4割が年収300万円以上を得ています。また、歯科衛生士で極端に年収の低い方や高い方はおらず、比較的安定した収入を得ることができる資格といえそうです。さらに、殆どの歯科医院が予約制を取っているため業務時間が一定で長時間残業なども少なく、施設内も衛生的なので労働環境は良好といえるでしょう。

 地域別で見ると、東京・神奈川・埼玉・千葉に歯科衛生士の4割が関東圏に集中しており、さらに関東の歯科衛生士の平均年収が300万円以上あることを踏まえると、歯科医院が数多く開業している関東圏で歯科衛生士の需要と年収が高いことがわかります。

 歯科衛生士で最も年収の高いゾーンは500万円台ですが、年収400万を超えるのは全体の僅か5%です。また、年収が400万円未満200万円以上で見てみると、実に歯科衛生士の約82%がここに含まれます。高給というわけではありませんが、賃金が著しく低いということもなく、勤務時間も考慮すると歯科衛生士は安定した職業といえます。

歯科衛生士の正社員の割合は89%

 雇用形態別では、実に歯科衛生士の8割が正社員として雇用されており収入が安定しています。歯科衛生士の正社員の平均年収は年代別に、20代が266.5万円、30代が289.6万円、40代が366.6万円、50代が198万円となっており、50代から一気に下がります。

 また、年代別の人口比は20代が約60%、30代が約33%、40代以上が約7%となっており、歯科衛生士の9割が20代と30代で占められています。以前まで歯科衛生士は歯科衛生士法により女性のみの資格だったこともあり、このほとんどが女性です。

 女性のみの資格から、男性にも門戸が開放され、現在は少しずつですが男性の歯科衛生士も増えつつあります。

規模の大きな病院ほど年収が高い

 歯科衛生士が勤務する医院の多くが従業人20人未満の中小規模の歯科医院です。一方、従業員が20人以上の医院に務める歯科衛生士もいます。医院の規模によって平均年収は変わるのかを調べてみました。

 従業員が20人以上の医院で勤務する歯科衛生士の平均年収は約290.5万円と全体平均を大きく上回っています。また、従業員が10人以上20人未満の医院に勤務する歯科衛生士の平均年収は270.4万円。10人未満の医院に勤務する歯科衛生士の平均年収は250.8万円という結果になりました。データを見る限り、従業員の多い大規模な歯科医院の方が年収は高いようです。

 大規模な歯科医院では完全な分業制が取られ、歯科衛生士はより専門的な業務に携わるケースが増えます。そのため、小規模な医院で受付や雑務を兼務させられることの多い歯科衛生士よりも年収が増える傾向にあるようです。

 また、10人未満の歯科医院は個人経営であることも多く、年収や待遇にはばらつきが見られるため、必ずしも個人経営の医院で働く歯科衛生士の年収が低いというわけではありません。

 高年収というわけではありませんが、専門職として安定したニーズのある歯科衛生士。健康な歯のスペシャリストとして、長く活躍できる仕事といえるでしょう。

画像:photoAC

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