「社内に苦手な先輩・上司がいる」が約7割!苦手な人とうまく付き合うコツとは?

 職場の悩みで多くを占めるのは、やはり人間関係。一緒に仕事をする人との関係は、良好であるに越したことはありません。新人であれば、なおさらですね。とはいえ、環境に慣れてくると、社内の先輩や上司、または同期に苦手意識を感じたり、人からの不平不満を耳にすることも…。

 そこで、まだ皆さんと感性の近い20代前半のビジネスパーソン401人に、『苦手な先輩・上司についてのアンケート』(※)を実施。実際、どんな人が苦手で、その人たちとどう接しているのか、ぜひ先輩たちの回答をご覧ください。
(※調査方法/インターネットリサーチ 期間/2015年3月13日~16日)

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「自分に甘く、他人に厳しい」「怒鳴る」…こんな先輩、上司が嫌がられる!

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 Q1を見ると、職場で苦手だと感じる先輩・上司が「いる」という方は、69.1%で、約7割を占めています。今回の調査対象は、少なくとも1、2年は会社組織に所属しており、さまざまな人たちと接してきた上での回答ということになります。つまり、一時的な好き嫌いではなく、何度もそう思わせる要因に遭ったのではないでしょうか? また、社外でいろいろな人と接する機会も増え、相対的に判断できるようになって…とも考えられます。
 それを踏まえてQ2では、Q1で「苦手だと感じる先輩・上司がいる」と回答された方に、具体的にその人たちのどのようなところが苦手なのか伺いました。

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 結果は「性格」が219人、「言動」が205人と、共に高い数値に。続く「行動」も116人と、少なくない人たちが挙げています。それぞれ想像に難くありませんが、具体的な例をフリーコメントからご紹介します。

■「性格」に関すること
-方針に筋が通っていない。言うことがよく変わり、振り回される。
-気分屋。機嫌の良し悪しで態度が違う。
-ヒステリック。キャパオーバーすると部下にあたる。
-人の好き嫌いが激しい。仲間意識がない。

■「行動」に関すること
-人に厳しく自分に甘い。部下のミスは執拗に責め、自分のミスはごまかす。
-自身のポジションを脅かす存在に対して攻撃的。人を育てられない。
-常に上から目線。威圧感のある対応をしてくる。
-理不尽な要求に対し、対応手段は指示せず仕事を振ってくる。
-部下の手柄を横取りする。自分にいいように話が変えられて話される。

■「言動」に関すること
-他人を悪く言う。陰口、愚痴ばかり言う。
-言い方がきつい。一方的に罵られる。
-何度も同じ話や注意をする。しつこい。

 当たり前ですが、相手のことを考えない自己中心的な人に、みんな苦手意識を感じるよう。どういった状況での出来事かはわかりませんが、いづれにしても人間のできた人であれば、違った対処ができそうですよね。先輩・上司に限ったことではありませんが、むしろ職場であれば、人間として認められる人や敬える人と接したいものです。

正攻法か?のれんのように交わすか? 苦手な先輩・上司はこうやり過ごせ

 先輩たちは、そんな苦手な先輩・上司とどのように関わっているのでしょう? そもそも「関わらないようにする」という声も。しかし、そこは職場。仕事をする上で、まったく関わらないようにするのは困難です。まして、自分が新人であれば、指示されたり、教えを請わなくてはならない場面も多いはず…。どうしても接しなくはならない時、先輩たちは何か対策や工夫を考えているのでしょうか?

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 Q4で聞いてみたところ、なんと約半数の47.7%の人が、円滑なコミュニケーションがとれるよう工夫をしていることがわかりました。正直、新人にそんな気を回させる先輩や上司はどうなのかと思いますが、実際いるのではこちらでも考えるより仕方ありませんよね…。一体、どのようなことをしているのでしょう。

■接し方の工夫
-良いところも見つけようとする。
-飲みにいったり、しゃべりかけたりと、コミュニケーションをとる。
-相手のことを知ろうとする。距離を縮めるよう努める。
-笑顔で接する。
-イラッとしても顔や態度に出さないようにする。
-小言には反論せず、返事だけする。深く話を聞かない。

■行動で工夫
-忙しそうな時は、なるべく話しかけない。
-他の先輩を介して話をする。
-間違いも、そのまま聞き流す。自分に悪影響がある時は、こっそり直す。
-機嫌がいい時を見計らって話しかけるようにする。
-同じ趣味を持つ。

■仕事として割り切る工夫
-他の人と変わらない接し方を維持する。距離を保つ。
-仕事については、きちんと敬意をもって質問をする。
-理解しているところは聞き流し、重要なところを慎重に聞く。

■思考方法での工夫
-この人にも自分と同じくらいの年の娘がいる…と思い込む。
-哀れな人間だと思い、何か言われてもいちいち噛み付かない。
-こういう人が身内でなくてよかった、と考える。

 中には、「コーチングを学び、自己基盤を鍛えている」「嫌味や小言を言われた時は、ノイズキャンセラーのつもりでそこだけ聞こえないと思い込む」など、ちょっと発想を変えて自分なりの対処を考えている方もいらっしゃいました。

 厳しい捉え方をすると、ビジネスシーンでは、人間関係が原因で上下関係や評価に伴う不利益を被ることもあり、これまで以上の配慮が必要となります。会社に限らず社会には自分と合わない人もいることを受け入れ、接し方を工夫することで人間として成長できる機会になるかもしれません。嫌な想いをした分、「誰に」「何を」「どのような立場から」「どのような表現で伝えるか」といった、今後のビジネスライフでのあらゆる調整に不可欠なスキルが磨かれると思います。
 そして、最後に”人の振り見て我が振り直せ”。先々自分に後輩ができた時、さらにはリーダーになるなど人をまとめる立場になった時に、自分がそのような立ち振る舞いをしていないかを確認するためにも、ぜひ心に留めておいてください。

WRITING 田中美穂

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