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技術者採用でも加速するグローバル化!あなたはどうする?

グローバル

エンジニアが
世界市場で戦うための「絶対条件」

事業のグローバル化に向けて、海外で活躍できるエンジニアを求める企業が増加中だ。一方のエンジニアも、海外と連携した業務に備えて、語学やスキルを高める傾向が強くなってきた。そんな「世界で戦えるエンジニア」には、世界標準という名の「絶対条件」がある。

(取材・文 総研スタッフ/高橋正志) 作成日:10.08.18

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(株)リクルートエージェント<br />
人事・コーポレートコミュニケーション支援部<br />
コーポレートコミュニケーション室<br />
鶴巻百合子氏

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(株)メイテックネクスト<br />
CA統括マネージャー<br />
河辺真典氏

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RGF HR AGENT<br />
Japandesk Manager<br />
呉 清宏氏

RGF HR AGENT
Japandesk Manager
呉 清宏氏

人材紹介会社に聞く「日本人エンジニアが世界で通用するために」

「世界」で欠かせない外国人との会話力、コミュニケーション力

外国人と接する

主たるメーカーが「新興国シフト」に舵を切る中、外国人採用枠の拡大や社内公用語の英語化など、「世界標準」の人材を求める企業が増加している。電気・電子、機械・メカトロ、化学・材料など、各社の屋台骨を支えるエンジニアにも同じ風が吹いている。
従来の海外進出ではなく本格的なグローバル化が始まると、海外拠点や取引先企業などで外国人と接することが日常となる。ある程度の語学力に加えてコミュニケーション能力が欠かせなくなるが、それを苦手とするエンジニアも少なくない。

「外国語を流暢に話すべき、ニュアンスをいかに伝えるか、などにとらわれることなく、ビジネスとして伝えるべきことを考え、主義・主張を明確に意識することが大切になります。また、質問に対しては回答の根拠を明確にイメージしてから、臆することなく話し始めることが、現場では求められると思います」(河辺氏)
「本当にエンジニアが『海外で戦う』ことが前提であれば、TOEICの点数などではなく、『ネイティブレベルの英語力』が必要だと思います。弊社に寄せられている企業さんの求人票には、こうした内容が多いですね」(鶴巻氏)
中国の上海を拠点に、中国人だけでなく日本人エンジニアの現地への転職を支援するRGF HR AGENTでは、多少事情が異なるようだ。
「中国人エンジニアには英語や日本語が話せる方が結構います。入社後に独学や語学学校で勉強した方がほとんどですが、競争が激しく向上心が高いため、技術スキル+αの武器として、レベルの差はあれ、語学を身につける方が多いです。現状、日本人エンジニアに語学力はさほど求められませんが、今後は+αとしての語学力を求められる可能性があるかもしれません」(呉氏)

日本流は難しい「外国人向け」のリーダーシップ

いわゆる「マインド」の持ちようはどうか。「チャレンジングな人材」はよく聞かれることだが、世界市場ではもはや大前提だろう。
「国や文化、歴史の違いなどに対して柔軟な対応力を備えた人材。むしろ、人の考え方や物事の違いを楽しめる人材。こうした要素に加えて、働くことの価値観や開発環境には大きな差があるでしょう。国内のように『あうんの呼吸』が通用しないことも多いはず。そこをどうとらえるかが大事なことになってくることから、忍耐力や視点の切り替えも大切ですね」(鶴巻氏)

また、ある程度のポジションになればリーダーシップも要求される。外国人を率いる場合に「お国柄」の差に戸惑うエンジニアも多いが、「日本流」は難しそうだ。
「日本人はたとえ腑に落ちないことがあっても、上司の言うことにある程度従いますが、外国人や外国籍のメンバーはそうはいきません。納得しないことは上司にでもストレートに発言しますし、納得させられなければ言うことを聞いてくれません。まずは部下には、自分の考え、してほしいこと、求めることをしっかりと言葉で伝えることが大切です」(呉氏)
「保有技術やノウハウより年功や職制を重視する風土や、はっきりとYES/NOを明言しないほうがむしろ物事が進む日本組織とは異なります。多国籍な組織に求められるリーダーシップに必要なのは、まず率先垂範を前提として、業務上で人間性を含めた自己や技術力を、周囲に明確に認知させられる積極性です。また、発生した事象は即、しかるべき関係者に報告して、早期に明確な指示を出すことができる判断力も必要です」(河辺氏)

企業が求める「世界で戦えるエンジニア」とは

マツダ グローバルな活躍がエンジニアのスパイラルアップに

マツダ

弊社では、国、市場、社会など、多種多様なニーズに適合した技術力や視野を持ち、それらに応じた課題解決をリードできるエンジニアがその価値を評価されます。そういう意味において、ニーズをいち早く察知し、自分のミッションを明確化できる力というのも、エンジニアには大切な能力のひとつと言えます。
また、自分にはない技術力の保有先を把握し、必要に応じてその協力を引き出せること、さらにはそこから新たな力を学び取ろうとすること──そのような柔軟性や臨機応変な対応力、成長への意欲の強さもこれからは大事になってきます。
そのような視点で考えると、日本だけでなく、欧米や中国などさまざまな人種、国籍、文化の人々が集い、互いに協力したり、切磋琢磨したりしながら仕事をする環境にいるエンジニアのほうが、より柔軟性や対応力のある、成長意欲たくましい人材に育ちやすいのかもしれません。

一方、日本でもボーダレス化が進み、さまざまな国、文化の人々がエンジニアとして活躍するようになってきました。今後、海外との文化風土の差は、どんどん縮まっていくのかもしれません。社会や時代の変化に柔軟に対応しながらも、その中で自分自身の強みを見出し、より研鑽していくことができるエンジニア、日本でも海外でも目指すべきはそのような力のある人材ではないでしょうか。
海外で働けるかどうか、活躍できるかどうかを心配するのではなく、グローバルに活躍するための自分自身の強み・弱みを冷静に分析し、強みを活かして弱みを克服していくこと、自分自身にチャレンジしていくことが重要なのではないでしょうか。
そういう心構えと気概を持ったエンジニアならば、海外であれ国内であれ活躍していけるはずですし、よりいっそうのスパイラルアップが期待できます。

ニューサイトジャパン 「自分で考えて行動できる人材」になるべき

3D

裸眼3Dディスプレイが話題のニューサイトジャパン社。日本のみならず世界の市場で3D関連事業を立ち上げている神田清人社長は、海外から見た日本人エンジニアを次のように語る。

日本でも海外でも、求められる技術力に基本的な差はないと考えます。ただし、海外市場では語学に関する能力や、海外の文化や特性を理解できるコミュニケーション力がより求められるでしょう。基本的能力としてのTOEIC等の指標は必要でも、最も重要なのは、実際にビジネスで使えるようなコミュニケーション力になっているかどうかです。リーダーシップも同様で、リーダーシップがある人にはコミュニケーション能力があるものです。
私は常に次のことを指摘しています。「自分の意見を持つ」「自分の意見で議論できる」「自分の意見を正しく伝えられる」。この3つが、日本人エンジニアが世界で通用するための必須条件です。言われれば簡単なことかもしれませんが、実行することは難しい。しかし、この3つを遂行しない限り日本は世界から孤立してしまいます。

海外で活躍できるマインドをひと言で表現すると、「自分で考えて行動できる人材」です。「考える」とは、自分の知識、経験、知恵など自分の頭の中にあるすべての情報を、特定の目的やゴールのために順列組合せを行い、その解決方法を求めることです。
私は現在の日本は「三重苦」であると言っています。「個人の苦悩」「会社の苦悩」「国の苦悩」です。国の苦悩を解決するためには、まず個人の苦悩を解消する必要があります。そのためには、市場は日本のみならず世界中が、自分が仕事をする市場であると考えなければなりません。江戸時代の鎖国マインドが残っている国は世界で日本だけですし、日本社会はすでに世界から取り残されているという事実に直面しなければなりません。
解決する大きな力は、日本人一人ひとりがマインドリセットをすることです。エンジニアも、自分が何をすることで社会に貢献できるのか、そして自分のスキルアップ、活躍する場を作ることができるのかを、もう一度「考えて」ほしいです。

日本人エンジニアは「グローバル化」でより活躍できるはず

世界市場と日本市場、要求される技術に差はあるか

グローバル

エンジニアの本質的なスキルである技術力は、当然「絶対条件」だ。では、企業が海外市場で期待するエンジニアと、日本での活躍を求めるエンジニアには、技術の点で差があるのだろうか。
「それは特にないと思います」(呉氏)
「技術の世界はすでに国境が取り払われているので、求められる技術力に差はないと思います。仮にあったとしても、今後はその差が縮小していくと思われます」(鶴巻氏)
「R&D拠点のある国内で求められるのは、世界優位を継続させるための研究開発力。一方、世界で求められるのは、その市場で求められる製品を的確に表現できる技術のアプリケーション力でしょう。海外では狭く深くよりむしろ、広く浅い技術知識だと思います」(河辺氏)

日本人のハードエンジニアは「海外」に向いているか

今後、「世界で戦えるエンジニア」の採用は日本全体で増加してくると思われる。本質的な問題かもしれないが、日本人のエンジニアは「海外」に向いているのか。
「特に技術の分野で日本は、早くから世界に視野を向けて、努力をし、勝利をおさめてきました。常に世界市場を意識してきたのが技術系企業であり、そこで働くエンジニアなのです。日本にはそうしたDNAが根付いているので、海外で十分に活躍できると思います」(鶴巻氏)
「向いているかどうかは正直何とも言えません。ただ、少なくとも海外での日本人エンジニアの需要はこれからも増加するのではないかと思います」(呉氏)

「1億数千万人の閉ざされたマーケットで作られた高い品質基準に基づく製品、過剰ともいえるサービスに囲まれて育った経験、組織調和を重視した環境で培ったバランス感覚は、世界から見ても特殊です。日本人はその視点や感覚を持って業務に取り組むことで、海外においてもその組織で存在意義を十分に発揮できるはずです。ただ、日本人エンジニアの特性といった本質的な向き不向きより、日本企業にとって最大の問題は、日本人が長期での海外拠点生活を希望しないこと、給与水準が高いといった欠点が大きいと思われます」(河辺氏)

本レポートは総合転職サイト「リクナビNEXT」連動コンテンツです。 Supported by リクナビNEXT

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