ムダなメール対応の時間をなくして、残業を減らす「12のルール」

「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣(明日香出版社)の著者である石川和男さん。石川さんは、建設会社総務部長・大学講師・専門学校講師・セミナー講師・税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパービジネスパーソンです。そんな石川さんに、残業しないチームと残業だらけチームの「メール対応の特徴」の違いについてお聞きしました。

プロフィール

石川和男(いしかわ・かずお)

f:id:asukodaiary:20170309141602j:plain建設会社総務部長、大学、専門学校講師、セミナー講師、税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパーサラリーマン。大学卒業後、建設会社に入社。管理職就任時には、部下に仕事を任せられない、優先順位がつけられない、スケジュール管理ができない、ダメ上司。一念発起し、ビジネス書を年100冊読み、月1回セミナーを受講。良いコンテンツを取り入れ実践することで、リーダー論を確立し、同時に残業ゼロも実現。建設会社ではプレイングマネージャー、専門学校では年下の上司の下で働き、税理士業務では多くの経営者と仕事をし、セミナーでは「時間管理」や「リーダーシップ力」の講師をすることで、仕事が速いリーダーの研究を日々続けている。
最新刊の『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』(明日香出版社)ほか、『仕事が「速いリーダー」と「遅いリーダー」の習慣』(明日香出版社)など、勉強法、時間術などのビジネス書を6冊出版している。

ムダなメールのやり方が不要なトラブルを生む

メール対応で非効率な対応をしていると、残業漬け、二度手間、時にはトラブルまで引き起こし、残業時間が増えてしまいます。業務効率を高めて残業時間を減らすために、次に紹介するような状況に陥っていたら改善しなければなりません。

<Aさんのケース>
届くメールに1件1件丁寧に返信しているAさん。「あれ、もう2時間も経ってしまった。そろそろZ社に行く時間だけど、木曜日までに提出する企画書が全然進まなかったな。Z社から戻ってきたら取り組まないと……あ~今夜も残業だな。下手したら終電だよ」とため息をついています。

Aさんのように、メールはすぐに返さなければならないという強迫観念がある人は意外に多いですよね。メールをすぐ返信することは大切ですが、業務の優先度を決めて行動した方が効率が良くなるはずです。

<Bさんのケース>
メールは毎朝出社と同時に確認するBさん。返信をした後はネットサーフィンを30分することを習慣にしています。それ以降は集中するために電源をオフにし、次の日の朝までメールの確認をしません

仕事に集中すること自体はいいですが、1日1回だとレスポンスが遅いと思われるかもしれません。急を要する仕事の依頼に上手く答えられず、仕事を逃してしまう可能性もあります。

<Cさんのケース>
いろいろな内容を盛り込み、長文のメールを送るCさん。本来は手紙で書くべきクレームの謝罪文やお礼文、挨拶文、営業のご案内などは別ですが、確認、連絡、日程報告などスピードが問われるメールも長文になってしまいます。しかも結論を最後に書く癖があります

メールを長文にし過ぎると、相手が忙しければ忙しいほど読むのが面倒になり、内容も正しく伝わらない場合もあります。メールに対するレスポンスも遅くなるのです。

その他、何にでもCCをつける人、それほど重要でもないのに重要マークをつける人、緊急でもない連絡事項に【緊急のお知らせ】とつけてくる人など、メールのルールに統一性がありません。そのため、聞き漏れや複数回のやり取りの発生などによって、時間が大幅にかかってしまうのです。

メールにルールを設けることで、時間短縮にも繋がる

一方、メールにしっかりとしたルールを設けると無用なトラブルが回避でき、二度手間やメール対応にかかる時間も減っていきます。

Dさんのチームでは、メールに「12のルール」を作って統一しています。

【1】メールチェックは基本的には1日に4回(午前9時、13時、15時、終業時)
※ただし、緊急な取引などを行っている際には臨機応変に対応する。
【2】メールのレスポンスは、原則チェック時にする。すぐ回答できない内容のときは、メールを拝受したことと、いつ返信するかを書き込んでおく
【3】期限のあるものは件名(タイトル)に期限を入れる

件名だけで完結できる連絡事項は件名に書ききり、相手に本文を開く手間をかけさせない。念のため末尾に(本文なし)と書き添える。

例)【01月31日13時まで回答要】石井さんの歓迎会のお知らせ(本文なし)

【4】重要マークはつけない。本当に重要な場合にはメールの後に電話で対応する。
【5】メールチェックの際、迷惑メールフォルダもチェックする。

※以前、大事なお客様からの連絡が迷惑メールに入っていたことに気づかずに、返信をしなかった。先方からお叱りの電話を受けて発覚。それ以来、迷惑メールもチェックするルールを作った。

【6】メールは原則5行以内。情報量が多くなってしまう場合は、添付資料にまとめる。
【7】盛り込み過ぎないようにワンメールワンメッセージを心がける。
【8】社内メールに「お疲れ様」などの慣用句はいれない。
【9】結論→理由→詳細の順で書くように統一する。
【10】常用フレーズは単語登録をしておく。
【11】1つの問題に取り組んでいるときは、先方に探す手間を取らせないために「引用返信」をする。
【12】どんなに遅くなっても退社時間の前にメールの最終チェックをして帰る。

残業が多いチームは、メールの処理がルーズなことが多いです。そのためメールの返信で午前中が終わってしまった、長文で読む気が失せたメールが実は重要なメールだった、件名に緊急と書いてあったので本文を開くと飲み会の誘いだった、CCがついているメールが自分には関係のない内容だったなど、本業を阻害さることだらけです。

例えば「お疲れ様です」と入力するのに5秒もかかりません。メールを開いて「お疲れ様です」と読むのは2秒ほどです。件名から本文を開くことも、関係のない内容のCCを読むことも、長い文章を読むことも、1つ1つはそれほど時間のかかることではありません

しかし毎日毎回何回もやりとりするメールが積み重なると、相当な時間になります。これらのムダを改善するだけで、かなりの時間を短縮できます。メールのルールをチームで浸透させるだけで業務が効率化し、不要な残業時間を削減することができるのです。

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