【ビジネスメール初心者向け】メールで添付ファイルを送付する際のマナー

ビジネスメールのやり取りで発生するのが添付ファイルのやり取りです。特に社外の方とやり取りする場合、ファイルサイズ(容量)やセキュリティへの配慮が必要です。また、企業によっては、そもそも添付すらできない、または添付ファイルがあるメールの受信は制限している、というケースも存在します。

そこで今回は、ビジネスメール初心者向けに、「ファイルサイズ(容量)には制限があるか?」「機密情報の入ったファイルを送る場合はどうしたら良いか?」など、ビジネスメールの添付ファイルに関する一般的なマナーと注意すべき点をご紹介します。

【ビジネスメール初心者向け】メールで添付ファイルを送付する際のマナー_イメージ画像1

まずは添付ファイルがあることをメールに記載しよう

一般的なメールソフトでは、受信したメールに添付ファイルがあるとアイコンが自動的に表示されるため、一覧上で添付ファイル付きと判断のできるケースがほとんどです。しかし、「ウィルス対策のために添付ファイルは開かない」という方も少なくありません。

確実に添付ファイルを開いてもらうためには、メール内に添付ファイルがあることを簡潔に記載しておくと良いでしょう。例えば、下記のような文章です。

【例文】

  • ファイルを添付しましたので、ご確認をお願いいたします。
  • (パスワードを別のメールで送る場合)詳細は添付ファイルをご確認ください。
    ※パスワードは別送の上、念のためお電話にてご確認差し上げます。

【英語例文】

前述の「ファイルを添付しましたのでご確認をお願いいたします。」は英語で下記のように伝えます。

  • Please find the attached file for your attention.
  • Could you have a look at the attached data?
  • We enclose a file for your attention.

“file”の部分は、下記に置き換えることも可能です。

・データ : data

・申込書 : application form

・見積書 : quotation

・請求書 : invoice

・カタログ : catalog(商品の一覧。目録や品番リストのようなイメージ) 、brochure(商品の説明が詳細になされたデザイン性の高い小冊子のイメージ)

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添付ファイルのセキュリティとサイズ(容量)に注意!

ポイント1.重要なファイルを送る場合は、必ずパスワードを付けよう

添付ファイルには情報漏えいのリスクが少なからず存在します。社外秘の情報、顧客の機密情報となりうるファイルには、必ずパスワードを設定しましょう。

 

ポイント2.ファイルサイズは最大3MB。できれば2MBに押さえること

添付をする場合、ファイルサイズ(容量)にも配慮しましょう。企業によってはファイルサイズに制限があるケースも考えられるため、ファイルを送る前にお客様に確認をしておくのが確実です。

一般的なマナーとして、最大で3MB(できれば2MB程度)に収めるのが良いでしょう。

それ以上になると、企業によっては受信できないケースが増加します。また受信できたとしても、ダウンロードに時間がかかることで心証を悪くしてしまう可能性があります。

どうしても重いファイルを送らなければならない場合は、事前に送信相手に相談するか、ファイルサイズを軽くする、または大容量も扱えるファイル送信サービスなどを使うようにしましょう。

容量が大きくなりそうな添付ファイル例

・動画…「スマホで撮った動画を友人に送りたい、でも送れない」という体験をされた方もいると思います。動画は基本的に3MBを超える可能性が高く、添付には適していません。

・画像…特に高解像度の写真は容量が大きくなります。原稿に載せる画像のチェックをお願いする程度であれば、可能な限り容量を下げた方が良いでしょう。

・Excel(エクセル)…データ量が多い、計算式が多いエクセルは容量が大きく、添付には適していません。

・PowerPoint(パワーポイント)…エクセルと同様ですが、画像が入っていたりアニメーションが多用されているファイルは重くなりがちです。

・Word(ワード)…画像や図が多いファイルは特に注意しましょう。

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添付ファイルを軽くする2つの方法

添付ファイルを軽くする方法としては、元のファイルを軽くする方法と、ファイル圧縮ソフトを使い、zipやlzhなどでデータを圧縮する方法があります。

1.元のサイズを軽くする

例えば画像を軽くする場合、Windowsであれば、ペイントソフトを使って容量を軽くすることができます。

手順:ペイントソフトで画像を開く→「名前を付けて保存」→保存形式は「gif」を選択

元のサイズを軽くする_イメージ画像1

並べてみると、サイズが軽くなっているのが分かりますね。(下図)

元のサイズを軽くする_イメージ画像2

ただし、gif形式は色数が最大256色であるため、画質が悪くなることがあります。容量を減らした方が良いのか、それとも画質を重視するのか、状況に応じて検討するようにしましょう。

2.ファイル圧縮ソフトを使いzipやlzh形式でデータを圧縮する

日本で一般的に使用されているのはzip形式とlzh方式です。現在、世界的に普及しているのはzip方式です。MacやWindowsなどOSをまたいでも問題なく添付でき、複数のファイルをまとめて送ることもできるため、ほとんどのケースではzip形式を使えば問題ないでしょう。

なお、PDF形式のファイルはzipで圧縮しても容量はほとんど軽くなりません。PDF自体が圧縮技術を使ったものであるためです。2~3MBを超えるPDFは、ファイルストレージサービスの利用などを検討しましょう。

ファイルストレージサービスを利用する際のポイント

近年、さまざまなファイルストレージサービスが存在し、無料で使えるものも増えています。容量を気にせず送れる便利なツールではあるものの、外部サービスを使うことになるため、セキュリティ面に注意する必要があります。特に無料版を使用する際は、利用して良いかどうかを自社の情報システム担当の方と送信相手に事前に確認しましょう。企業によっては法人契約しているストレージサービスがあるため、企業推奨のサービスがあればそれを使うようにしましょう。

・初めて利用する場合はまず自分に送ってみよう

ファイルストレージサービスによって、期限や容量に制限がある、またはパスワード設定が複雑なケース(URLを開いてパスワードを受け取る、パスワードが自動通知メールで届くなど)もあります。まずは試に自分宛に送ってみるなど、相手先の負担にならないツールを選びましょう。

添付ファイルを受けとった際によくあるお悩み

最後に、受信側として、添付ファイルを受け取った際によくあるお悩みをシチュエーション別にご紹介します。

【ビジネスメール初心者向け】メールで添付ファイルを送付する際のマナー_イメージ画像2

・お悩み1.ファイルが壊れている!

ファイルは添付されているものの、開こうとすると「ファイルが破損しており、開くことができません」などのエラーが表示されるケースです。メールソフトに簡易修正ツールがある場合は、その手順に従うことで解決できる場合があります。

・お悩み2.パスワードがわからない!

パスワードの通知方法としては「ファイルに直接パスワードロックを掛け、ファイルを添付したメールとは別のメールでパスワードが届く」「URLをクリックすると、パスワードが自動で送られてくる」など、様々なケースが存在します。送信者のパスワードの掛け方によるため、わからない場合は送信者に直接確認するのが確実です。

・お悩み3.送信者がMacで、ファイル名が文字化けしている!

MacからWindowsにファイルを送ると、ファイル名が文字化けしていることがあります。ファイル名が文字化けしていても、ファイルを開くと問題なく確認できる場合もあるため、まずはファイルを開封し、内容を確認しましょう。内容も文字化けしている場合は、送信者に「文字化けしていたため、別の手段でファイルを送ってほしい」旨を伝えましょう。

その他、PC環境によっては、圧縮されたファイルが解凍できない、対応していない拡張子で送られてきた…などの理由により、添付ファイルが開けないことがあります。こちらも基本的には送信者に伝え、解決手段を見つけましょう。

まとめ

  • 添付ファイルがあることをメールに記載する
  • 重要なファイルを送る場合は、必ずパスワードを付けよう
  • ファイルサイズは最大3MB。できれば2MBに押さえる
  • ファイルサイズが重い場合は、元データを軽くするか、Zipなどで圧縮する
  • それでも重いファイルはファイルストレージサービスを利用する手もあり

いかがでしたでしょうか。添付ファイルの送信は通常のビジネスメール以上の配慮が求められます。まずは基本のマナーを守って、添付ファイルでお互いの時間を取られることが無いようにしたいものですね。

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監修者:瀧本 博史 (キャリアカウンセラー)

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産業カウンセラー/2級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)。

「心のケア」ができるのと同時に国家資格者のキャリアコンサルタントとして前向きな働き方を提案し、新卒から高齢者までの一人ひとりの方へ「個性」と「適性」を尊重した、きめ細やかなアドバイスを行っている。キャリアカウンセリングに加え、ビジネスマナーにも精通。

文:リクナビネクストジャーナル編集部

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