クレーム電話を受けたらどうする?上司を出す前に行なうべき対処法とは

 若い社会人の方々にとって、クレーム電話の対応は不安になるものです。特に、激しく怒っている相手から電話口で怒鳴られてしまったら、怖気づいても不思議ではありません。ここでは、クレーム電話を冷静かつ円滑におさめるため、心がけたい対処法をお伝えしていきます。

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電話を受けたあなたが会社を代表している

 社会人経験が浅い方ならば、クレーム対応に不安を覚えることでしょう。自分には荷が重く思えてしまい、すぐに上司に代わりたいと思ってしまいがちです。しかし、ここで上司に取り次いでしまっても、状況が改善するわけではありません。電話をかけてくるほどのお客さまの怒りはすぐに収まるものではありませんし、むしろ、上の人間を相手にしたことで話しているうちに怒りがエスカレートする可能性すらあるのです。基本的に、会社の電話対応とは電話に出た本人が最後まで責任を持って行なうもの。クレーム電話も、電話に出たあなたが会社を代表しているという誇りを持って対応しましょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

クレームの事実確認を正確に行なう

 クレーム電話だからといって、すぐに謝罪してしまうのはNGです。まずは、クレームの内容をしっかりと聞き取り、すぐに事実関係を確認しましょう。なぜならば、クレームがお客さまの勘違いだったり、もっとひどいときには悪質な脅しの電話である可能性もあったりするからです。お客さまによっては感情的になっていて、なかなか冷静に話ができないかもしれませんが、根気強く、丁寧なヒアリングで詳細を把握しましょう。もしも、お客さまの勘違いだった場合、事実かどうかもわからないうちから謝ってしまっては、勘違いだと判明した後で逆に、お客さまからの信頼を損なってしまう場合があります。

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相手の怒りは全て口に出してもらう

 クレーム対応で気をつけたいのは、聞き役に徹することです。具体的な対応を求めることもせず、保障を求めることもせず、ただただ怒りをぶつけてくるお客さまの場合は、怒りのはけ口を求めているだけなのです。聞いている中で、相手を正したいときや、口をはさみたいときも出てくるかと思います。しかし、そういったときも、黙って相手の話を聞いてください。すると、怒りが全部はきだされて、お客さまの気がすむことがあります。たまに「はい」や「ええ」と相槌を打ち、「ちゃんと聞いています」と相手に伝えることも忘れないでください。相槌でも「そうですね」や「なるほど」といった、相手に同意する言葉を選んでしまうと、そこから相手の怒りが再燃する可能性があるので、注意しましょう。

「上司を出せ」と言われても動じない

 あなたが話を聞いていても相手の怒りが収まらず、「上司を出せ」と言われてしまうこともあるでしょう。ときには、電話を受けたその瞬間から「上司はいるか」と聞いてくることもありえます。こうした場合でも、「はい、わかりました」と簡単に上司に取り次がないでください。先ほども書いたように、上司に取り次いだところで事態が改善するわけではありません。また、「上司を出せ」と要求するお客さまは、自分の怒りの大きさを知らしめるために「上司でないと話にならない」とアピールしているとも言えます。お客さまの欲求は、怒りの原因を知ってもらい、その怒りの大きさを正しく汲み取ってもらうことなので、必ずしも額面通りに上司に繋がれることを望んでいるとは限りません。「担当は私ですのでなんでも私におっしゃってください」と真摯に伝えてみましょう。すると、あなたに全てを話してくれるお客さまがほとんどでしょう。

クッション言葉で表現をやわらげよう

 きびしいクレーム電話をかけてくるお客さまは、怒りで我を失っていることもしょっちゅうです。対応中に、お客さまの怒りに油を注いでしまうような事態は避けたいところです。いつも以上に「下から目線」を意識し、やわらかい表現で話をしましょう。ふだんなら普通に交わせる言葉も、お怒りのお客さまには刺激を与えてしまう可能性を考慮してください。ここで有効なのが「クッション言葉」です。会話の節々で断りのフレーズをはさむと、丁寧な印象が増します。例えば「ご存知だと思いますが」や、「失礼ではございますが」といったフレーズです。ただし、多用しすぎるとまわりくどく、バカにされている印象を与えてしまいますので、適度な使い方を肝に銘じましょう。

曖昧な返事をせず、できないなら「できません」と言おう

 曖昧な対応は、クレーム電話を長引かせるばかりではなく、お客さまの怒りすら増長させてしまいます。また、「~だと思います」や「~かもしれません」といった語尾も、相手に不信感を与えます。お客さまの返事は丁寧かつ毅然とした態度で行なってください。一時的に相手が怒ることもありますが、あなたの対応を理解してくれたなら、すぐに怒りは収まります。

 そして、不可能な要求や理不尽な要求には徹底して「できません」と言い続けましょう。理不尽な要求は怒りの表れであり、怒りが収まれば、要求も引き下げてくれます。それでも無理に要求を通そうとするお客さまがいれば、すでに倫理から外れています。そこまで付き合って対応する必要はありませんし、もしも要求を飲んでしまった場合、あなたの会社に事例を生むことになってしまいます。お客さまの対応は大切ですが、同時に会社員である以上は会社を守る義務もあります。そのことを忘れず、クレーム対応にのぞみましょう。

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