ビジネスメールのクレーム対応はどうすればいいの?丸く収める表現集

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 クレーム対応はストレスがたまるものです。相手は感情的になっていることが多いですし、いくら説明しても理解してくれなかったり、理不尽な要求を繰り返す「モンスタークレーマー」もいます。クレーム対応の専門部署を置いている会社も少なくありません。

 一方、自分が担当しているクライアントからメールでクレームを受けることもあります。その場合、クライアントとの関係を壊さないことを最優先に考え、慎重に対応する必要があります。では、どう返信するのがいいでしょうか?

クレームへの返信メールの書き方と、実際に使える文例を紹介します。

クレーム対応の基本とは?

 クレーム対応の基本は、メール、電話を問わず、相手の言い分によく耳を傾け、理解することです。その際、言い訳を先行させず、こちらの対応に非があった点について深くお詫びします。

 ここで大事なのは、対応を担当者レベルで抑えることと、非があった点だけに謝罪をフォーカスすることです。申し訳ないという気持ちのあまり、会社全体の判断が必要になるような賠償レベルの話までしないようにしましょう。

 また、話を早く切り上げようとして逃げ腰になるのも相手の怒りに火をつけます。クレームがトンチンカンな内容だったとしても、小バカにしたり上から目線の対応をすると、解決が長引いたり、問題がエスカレートするおそれがありますので気をつけましょう。

 なおクレームがメールで来た場合、どんなに遅くとも24時間以内に返信しましょう。どう対応すればいいか自分では判断がつかないときは、「社内で対応を検討し、一両日中に必ずご連絡いたします」というメールをすぐ送るのがマナーです。メールの返信が遅れると、それだけで「不誠実な対応」と受け取られてしまいますので、絶対に避けましょう。

 メールの文面ですが、気をつけているつもりでも表現が感情的になってしまいがちです。送信する前にスタッフ内で内容を確認するようにしましょう

 件名は「発送の遅れについてのお詫び」「弊社商品のトラブルについてのご報告」など簡潔で、わかりやすいものにします。誤送信のないよう、メールアドレスを確認するのは当然ですが、意外と見落としやすいのが相手の会社名、所属部署、肩書、名前です。ここで間違えると、「ミスの多い会社」「信用できない」という烙印を押されてしまいますので、複数回チェックするようにしましょう。

これが使える!クレーム対応の文例

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 すぐに使えるクレーム対応のメール文例を紹介します。

●基本的な構成

 メールの構成は、「謝罪」「対応策」「原因と改善策」の3つです。文面を作るときには、この骨子を押さえて、わかりやすく書きましょう。

・謝罪

 クレームが発生したときは、いかなる理由であろうと、誠実な表現でお詫びの一文を冒頭に記しましょう。ただし、上でも触れたように全面的に謝罪をするのではなく、非があった点に絞ってお詫びすることがポイントです。

・対応策

 どのような対応を取るかを具体的に書きます。「善処させていただきます」といった抽象的な言い回しではなく、「本日中に新しい商品を送らせていただきます」など期日と対応を明確に打ち出すことが大事です。

・原因と改善策

 ミスが起こるに至った原因は何か、改善するために今後どのように取り組んでいくかについて書きます。ここでも「検品マニュアルを改訂します」などと具体的に書きましょう。それによって誠実に対応していることが伝わります。

●B to C(個人向け)メールの文例

●●●●様

平素は格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。
株式会社○○の○○と申します。

さて、このたびはお客様に対し、弊社販売員が大変失礼な応対をいたしましたこと、誠に申し訳ございません。ご指摘の点につきましては弁解の余地もなく、担当販売員には、●●様よりいただきましたご連絡の内容を伝え、厳しく注意いたしました。

●●様の貴重なご意見を参考に、販売員教育の在り方を見直し、お客様が快適にお買い物をいただけるような店舗づくりに努めて参ります。

どうか今後とも変わらぬご愛顧のほど、心よりお願い申し上げます。

●B to B(企業向け)メールの文例

株式会社○○
○○部 ○○様

平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
株式会社●●の●●でございます。

さて、このたびは弊社製品の不具合により、ご不便をおかけしておりますこと、誠に申し訳ございません。

本件につきましては、品質管理部にて原因を調査中でございます。一両日中にご回答させていただきますので、いま少しお時間を頂戴できましたら幸いです。

なお、本件のご回答につきましては、品質管理部の▲▲より○○様に直接ご連絡させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきくださいますようお願い申し上げます。

また、今後このようなご迷惑をお掛けすることのないよう、原因がわかり次第、社内で情報を共有し、再発防止を徹底する所存でございます。

このたびは、誠に申し訳ございませんでした。
まずは取り急ぎご連絡申し上げます。

角が立たない文章表現とは?

 メールは便利ですが、感情が伝わりづらく、誤解を招きやすい手段でもあります。一歩間違えると、機械的で誠意のない態度と取られ、事態を悪化させてしまうおそれもあります。相手を不快にさせないためには、ちょっとした工夫が必要です。

●相手の間違いを指摘するときの表現

 たとえ相手に間違いがあったとしても、「ここが間違っています」と書くと、感情を害してしまいます。そうではなく、「××は●●ではないでしょうか?恐れ入りますが、ご確認をお願いいたします」という表現にしましょう。

 ここで「大変恐縮なのですが」「私の勘違いでしたら申し訳ありません」と前置きを入れるのがポイントです。

●無理な頼み事を断るときの表現

 お客さんから感情的なメールが送られることがあります。例えば「社長の一筆が欲しい」「社長が直接謝罪すべき」というメールが来ても、安易に応じてはいけません。しかし、「できません」という表現では、相手の態度を硬化させてしまいます。その場合は、「この件につきましては、私がすべての権限をいただいておりますので、私が責任を持って対処させていただきます」と返信しましょう。

 また、「お宅の商品を食べたら、おなかが痛くなりました。慰謝料を請求します」という嫌がらせのメールが来たら、「できる限りの対応をさせていただきますので、診断書のご提示をお願いします」と応じましょう。

時間をかけた丁寧な対応が解決への近道

 クレーム処理は対人折衝の中でも最も難度の高いものの一つです。誠実な対応が求められる一方で、モンスタークレームに対しては毅然と要求を断ることが重要です。B to BでもB to Cでも、大事なのはメールが来たら、なるべく早めに返信すること。放っておけば怒りも覚めるだろうと安易に考えていると、事態をこじらせ、「不誠実な対応をする会社」として会社の信用を失墜させてしまうことがあります。永遠に続くクレームはありません。しばらくは時間がかかることを覚悟し、丁寧な対応を心掛けることが解決への近道です。

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