正社員のメリットは?あなたのライフスタイルに合った働き方を探そう

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 会社員の人に正社員と非正規雇用の社員のどちらがいいかと尋ねたら、多くの人は正社員を選ぶのではないでしょうか。それは、待遇や社会保険などさまざまな点で正社員のほうが優遇されているからです。その半面、正社員ならではの制約もあるため、非正規社員を選ぶ人もいるでしょう。自分に合った働き方はどちらか、あらためて正社員のメリットとデメリットをまとめてみました。

正社員のメリットって何?

 正社員のメリットは大きく分けて3つあります。

●お金

 まず金銭面。毎月の給料に加え、定期昇給や賞与受給の機会があり、退職金が出る会社も数多くあります。さらに、住宅補助、子育て支援、社員旅行といった福利厚生も正社員のメリットです。20代のうちはそれほど多くの給料をもらえるわけではなく、非正規社員と大差はないかもしれませんが、30代以降、賃金格差が大きくついてしまうことも。労働における最大の価値を「安定した報酬」と考える人にとっては、正社員は魅力的な地位と言えるでしょう。

●社会保険

 金銭面と並ぶメリットは、社会保険の充実です。国民年金保険ではなく、厚生年金保険に加入できる正社員は、保険料の支払いは会社と折半なのに、将来受け取れる年金額には厚みが出ます。そのほか、雇用保険がありますので、失業時にもらえる失業手当も非正規社員より充実しています。

 また、労働基準法によって簡単に解雇されないようになっているため、身分が保障されている点も正社員の良いところです。

●信頼

 住宅ローンを組んだり、クレジットカードを契約するときは正社員のほうが有利です。子どもの幼稚園入園時や私立学校の面接時も同様です。

 また、特に男性の場合は、結婚するときも、正社員のほうが相手の親から信頼されやすい傾向があります。「安定した収入を得ている正社員のほうが、娘が路頭に迷う心配がない」というわけです。一般的に、正社員のほうが社会的信用を得られやすいのです。

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8,568通り、あなたはどのタイプ?

収入・地位が安定していても…正社員ならではの悩みも

 正社員にもマイナス要素がないわけではありません。待遇や地位が優遇されている分、それだけ責任も重くなります。

●異動・転勤

 正社員に異動はつきものです。「ずっと研究開発部署にいたのに、40歳になって突然、営業に異動になった」という話は珍しくありません。全国規模の会社であれば、転勤もあります。すでに自宅を購入している場合や、家族の都合などで住んでいる土地を離れたくない事情があるなど、転勤辞令がマイナス面に働くときもあるのです。

●年収ダウン

 会社の業績が悪化すると、年収ダウンは避けられなくなります。その場合、退職金積み立ての関係などで給料には手をつけにくいので、ボーナスが引き下げの対象となります。住宅ローンなどでボーナス月に多く支払う設定にしていると、会社の業績が不振になった場合に困ることになります。

●人間関係

 上司や同僚らとの人間関係に関する悩みもつきまといます。従業員は基本的に上司を選ぶことはできません。なかには、嫌いな上司との人間関係がうまくいかずにストレスを溜め込み、職を辞してしまう人も。

●残業

 毎日定時に帰れる正社員はそれほど多くはありません。フレックスタイム制や「ノー残業デー」を設けたり、休日出勤したら振替で休める制度を採用している会社も多くありますが、定時に帰ることができない業務量を抱える場合も発生することも。

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正社員でも契約社員でもない…自分のライフスタイルに合わせた働き方って?

 正社員のメリットは大きいですが、働き方に対する考え方は人それぞれ。全員が正社員になりたいと考えているわけではありません。「自分のライフスタイルに合わせて、派遣社員として働きたい」という人もいれば、「今の会社でずっと正社員でいるより、契約社員でいいから憧れの大企業で働きたい」という人もいるでしょう。大切なのは自分が働く上で、何を重視するかということです。

●「限定正社員」とは?

 「限定正社員」という働き方をご存じでしょうか?

 これは「勤務地」「職種」「労働時間」のいずれか、または複数をあらかじめ決めた上で、正社員として働くというスタイルです。2013年にアベノミクスの「成長戦略」の一環として掲げられ、すでに多くの企業が導入しています。

 勤務地や仕事内容、労働時間を限定することで、自分の希望に合った働き方ができる上、福利厚生も正社員と同様に受けられるというメリットがあります。育児や介護などで働く時間が限られている人には、とても便利な制度でしょう。欧米などでは、こうした採用形態がスタンダードです。

 ただ、基本的に給料は正社員より低くなる傾向がありますし、会社がその勤務地や仕事内容自体を廃止すれば、正社員であっても解雇することができると考えられていて、労働組合は反対しています。

自分に合った働き方とは?

 かつては非正規社員のほうが時給換算の賃金が高く、働き方も自由だということで、もてはやされた時代がありました。しかし、いざ不景気になると、そんな話をする人は少なくなり、あらためて正社員のメリットが大きくクローズアップされています。もちろん、正社員にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。

 働き方や生き方は人それぞれ。「会社の枠に縛られたくない」「育児や介護と両立できる仕事を見つけたい」など、それぞれのライフスタイルに合った働き方を見つけてみましょう。

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