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悪魔に心を売っても納期を守る!帳尻あわせの裏技術

スキルとキャリア 技術豆知識
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このままでは絶対に納期に間に合わない、どう考えても不可能だ……。どうしてますか、そんなとき。 やってるでしょ?やっちゃいけないこと。

帳尻を合わせるためには、悪魔にだって心を売り渡す。そんなエンジニアは、あなただけではありません。

無理なものは無理!守れない納期も当然ある!

と、言うわけでアンケート調査やってみました。聞いてみた質問はとりあえず以下。

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「仕事が始まったときから納期達成が絶望的」(左)ってかなりむちゃな仕事ですが、仕事の半分がそうだというエンジニアが4割もいる。普通の仕事だってスケジュールは徐々にズレていき、結局は納期と戦う羽目になるでしょ。それなのに、例えば「最初から納期は絶望的」な仕事が8割という人が、10人に1人いるわけです。

そう考えると、「何が何でも納期は守る」というエンジニア魂が光りますね(右)。しかもこの18%(53人)の「納期は絶望的」の割合は、ほぼ完全に全体調査(上のグラフ)と一致しています。納期に余裕のある特別な人ではないのです。

それはさておき、ここで言いたいのは、「エンジニアが納期を守るのにはそもそも無理がある」→「だから多くの人が裏の技術を使っている」という現実です。しかも、「人として許されないような」技術も数多くあるのです。

方法別 皆が知ってて、やってて、黙っている「裏技術の4つの王道」

帳尻合わせの技術には、いくつかのパターンがあるようです。テストの手抜きだったり、データのコピーだったり、機能を分割した納品だったり……。回答の多かった4つに分類して、100点満点で点数を付けました。そうです、私の独断です。

もはや王道?テスト工程の間引きショートカット

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マージン取って正常系だけ確認してGO!

とりあえず正常系の動作確認だけすませた状態でリリース。顧客もマージンを取っているのでいいでしょ。【制御系SE 35歳】

そしてこうなった

異常系の評価でエラーリポートがくるのはわかっているので、それまでに異常系の作り込みを終えておく。顧客は素早い対応に満足、こっちは時間が稼げて双方ハッピー。


バグは出たら叩け!とりあえず次!

テストやチェック工程をおざなりにして次工程へ進み、バグが出る度に頭たたきで対応。上司も黙認の常とう手段。【汎用機系SE 34歳】

そしてこうなった

システム導入後に不具合続出。データのハンド修正で日常業務を回しつつ、夜中や休日返上で改修作業を実施。当然赤字でボーナス査定もマイナスだ!


黙ってシレっと試験日数カット!

運用系の試験で日数のかかるもの、例えば30日以上回さなければならないところを20日でOKにしてしまう。【Web・オープン系SE 29歳】

そしてこうなった

ウチの社の悪しき文化。幸いにも外部には気づかれていないが、個人的にはいつ火を噴くかと……。


過去の測定データあるし…よくね?

無線機器の評価で、過去の測定データをそのままコピペする。【品質・生産管理 29歳】

そしてこうなった

上司が無線技術に疎いので、今まで発覚したことはない。


工程まるっとゴソっとカット!

回路乗数の検討を省く。乗数変更であれば後から対応可能だから。【回路・システム設計 36歳】

そしてこうなった

結局、検討不足のため、乗数変更だけでなく回路変更も必要となり、修正が徹夜作業となった。

間に合わないならコピペしちゃえ!…て、え?

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よく分かんないからコピペで強引に…

本来派生しなくてもよかったクラスを、上位クラスの動作がよくわからなかったので、ソースコードをコピペして勝手に派生させてつくった。【汎用機系SE 34歳】

そしてこうなった

納品先のソフトウェア管理者に見事に見つかったが、何とか目をつぶってもらい、次の改修で必ず直すことにした。


無理納期の最終手段!他社モノ完コピ!

絶対に間に合わない状況だったため、過去に他社に納品したプログラムをほぼコピー。【汎用機系SE 26歳】

そしてこうなった

単体・結合テストを簡単にすませていたため、プログラム修正が続いて工数が大きく膨らんだ。


強度計算のデータ取ってる暇ない…というわけで

主要部分の強度計算はするものの、そのほかの部分は似たような前の実績のものをひたすらコピペ。製作段階では職人さんに飯食わして深夜残業。【機械・機構設計 30歳】

そしてこうなった

タンクから漏れが発生! 職人さんからはにらまれて関係修復に1カ月かかった。

もはや言い訳?「ここは間に合ったよ!」で乗り切る

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後からだんだん便利になっていくシステム

店舗内サーバー開発で、お客には見えない機能を後付けできるようにしておき、基本機能だけで納期に間に合わせた。「機能改善項目がいくつか残っていますが、問題ありません」と言い切った。【Web・オープン系SE 29歳】

そしてこうなった

システム維持・保守のフェーズに入ると担当部署からクレームの嵐。遠隔メンテナンス機能などが不完全だったので、全国を走り回るはめになった。


そもそもの仕様を思いっきりシンプルにバッサリ

機能的に省ける、簡略化できるものを探して、最低限の仕様にしてしまう。【制御系SE 38歳】

そしてこうなった

納品時には問題なく、2年以上たってから機能追加の依頼。有償で対応させていただいています。


納期がマズイ!ならまる前から作っちゃえ!

設備の仕様が決まっていないうちに先行発注。なるべく影響が出ない部分から製作に入り、無理やり納期に間に合わせる。【生産技術 31歳】

そしてこうなった

問題ない場合もあるが、大きな仕様変更で先行製作が無駄になり、製作費が予算オーバーすることもある。


これぞアジャイル?可変可能なじわじわ図面

半導体図面を完璧に作図して提出せず、下の層から少しずつ提出する。メタル配線のつなぎ替えで回路変更できるように設計しておく。【半導体設計 32歳】

そしてこうなった

回路ミスが多く、用意していたメタル配線でも足りなくなってしまった。

大丈夫!寝なければ間に合う!?メンテ性無視の豪快コーディング

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全てを投げ打ったソース直打ち

開発スピードを上げるため、チーム全員でソースのべた書き。後のメンテが大変になるのはわかっていたが……。【Web・オープン系SE 30歳】

そしてこうなった

変更時に全部やり直しになった。


構造一切無視!とにかく動けばいいじゃない!

ソースの標準化やモジュール化を一切無視して開発し、テストだけはきちんとやって納品。【Web・オープン系SE 37歳】

そしてこうなった

発注元が保守担当の予定だったが、保守できないとの連絡。自分で再度格闘することになり微妙な状況です。


とりあえずこれで動くよ。今はね。

vxWorksでコンパイル時にprintf文を入れるだけで動作が変わったことがあり、無駄なprintf文を入れて無理やり動作させた。【制御系SE 36歳】

そしてこうなった

当然ほかの修正が入った場合に正常に動作するよう、printf文を抜いたり入れたりで悪戦苦闘中。


システムが間に合わないなら人力でやればいいじゃない!

自動化で行うべき処理を手動操作で運用するように変更。トラブルが起こりやすいのは承知で、人力でカバーするしかなかった。【Web・オープン系SE 32歳】

そしてこうなった

バグや運用ミスが続き、いまだに自動化できていない。顧客にはいい加減な理由を言って先延ばしにしている。


手が足りない時の緊急裏ワザ発動

定年退職した無職の元上司に仕事を発注する。【機械・機構設計 35歳】

そしてこうなった

今でもときどき仕事を出すが、徐々にギャラをつり上げてきている。

感情別 犯罪スレスレ「悪魔のテク」&意外と使える「いいかも技術」

方法論ではなく感情論で、裏の技術を分けてみました。「こんなことしていいんかい!」という犯罪スレスレ(既に犯罪?)のものから、「あれ、使えるんじゃない?」といったアイデアまで、実に千差万別です。それから、かなりセコいものもありました。

参考に…していいの?デンジャラス過ぎる禁断のワザ

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図面なんて飾りですよ。偉い人は(ry

出図したあとに検証する。問題が発覚した部分については、組み立てが行われる前にこっそり部品交換する。【機械・機構設計 35歳】

そしてこうなった

今のところ問題なくうまくいってます。


悪いのは我々ではない。彼らである。

相手(顧客)のあら探しをして徹頭徹尾そこを糾弾する。決してこちらの非は認めない。【Web・オープン系SE 35歳】

そしてこうなった

金銭的な面でもめにもめたりはするが、結局のところうまく収まる。


これとこれは大丈夫。だから全部大丈夫。

誤差の範囲で合っている製品だけを抜き出して、全部が合格していることにする。また、少しの誤差ならOKを出す。【FAE 31歳】

そしてこうなった

別段、問題はない。


大丈夫!それは ”ゆらぎ” ってやつです!

見た目の挙動さえ合っていればいいだろうと、正当な計算ではない処理で形成した。【ミドルウェア開発 32歳】

そしてこうなった

「正確な計算結果と違うのでは?」という指摘が入ったが、「ゆらぎの要素が入っているから」というもっともらしい返答で乗り切った。


テスト結果の数値は、俺が決める!

明らかにやらなくてもいいようなテストでは、数値をでっち上げる。【社内SE 36歳】

そしてこうなった

そういうところに限って、本番でバグが出るんですよね。本当のことはいえないから、また理由をでっち上げです。

ちょっと情けないけど、実際現場で使えるかも知れない裏ワザ

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そうだ!読めないサイズで印刷しよう!

成果物の根拠となるデータを分析する時間がなかったため、ほとんど読めない小さいフォントで印刷して提出した。【コンサルタント 27歳】

そしてこうなった

どうやって読んだのか、膨大な付箋つきで突っ返され、その回答に追われた。


メールの添付忘れみたいなもんです

納品のときにでき上がっていない機能を、「メディアに入れ忘れました」といって社に戻り、納期を1日延ばすことができた。【Web・オープン系SE 32歳】

そしてこうなった

小さいプログラムで開発も私だけ。だれにもバレず、お客さんにも不審がられず、特に問題なし。大成功といえるでしょう。


さぁチェックできるもんならやってみろ!

納品期限ぎりぎりに、すべての納品物を一度に渡す。【プリセールス 34歳】

そしてこうなった

顧客がいっぱいいっぱいになって受け入れチェックが甘くなり、少しのミスなら気づかない。


ちょっと今社内がバタバタしてまして

納期を延ばしてもらうために、社内トラブルをアピールする。【半導体設計 27歳】

そしてこうなった

かえって同情された。

まだまだあるぞ!セコすぎるけど使える(かもしれない)裏ワザ

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直接言わず「大変らしい」と伝えるのがミソ

職場の女性への根回し。一般職女性とのうわさ話やさりげない日常会話を通して、納期が危ないことが上に伝わるようにする。【コンサルタント 26歳】

そしてこうなった

納期修正のための打ち合わせに呼ばれるようになる。


異常系だけやっとけば大抵大丈夫

正常系はある意味できて当然なので、異常系のみのテストを行う。【Web・オープン系SE 32歳】

そしてこうなった

フォーマットなどのケアレスミスが見つかって、たまに気まずい雰囲気になる。


本番こそ練習のように…て言うじゃないですか

開発中に簡単なテストで稼働確認を行い、正式なテストでは手を抜く。【Web・オープン系SE 25歳】

そしてこうなった

確認ポイントは押さえているので問題はない。


全部設計するより実は効率的…?

データ項目設計時に、ある項目について詳細までは要否を確認せず、類似システムの項目を流用する。これにより、データ項目を最大公約数で設計することになる。【Web・オープン系SE 29歳】

そしてこうなった

不要な項目も多く存在するが、仕様変更の際に必要な項目が既に入っているため、作業効率を向上させることができた。


バージョン0から叩き上げれば…あれ?ラク…か?

概要設計書や運用設計書を第0版とし、多少の記述漏れなどは見逃してもらう。通常設計後に構築となるが、一部は設計と構築が一緒に走るイメージ。【ネットワーク 28歳】

そしてこうなった

問題はないが、肉体的にも精神的にも追い詰められる。

まとめ 悪いのは発注側と受注側。だけど、やっぱり後悔しています

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帳尻合わせの技術(?)の数々、読み終えていかがでしたか。

「ここまでやるか?」とあきれてる? それとも、「まだまだ序の口よ」と薄ら笑いを浮かべてる?少なくとも、あなたも含めたエンジニアが、どれほど納期に苦しんでいるかは実感していると思います。

は、その原因とは何か。半分の人が「そんな仕事を受けるなよ」と受注側に、3割の人は「そんな仕事を振るなよ」と発注側に問題ありと見ています。つまりは人のせい。だけど、裏ワザ使用には3分の2の人がうしろめたさを感じている。これって、救いがあると思いませんか?

どうにも落としどころが難しいのですが、アンケートに「裏技術はなし」と「徹夜・残業」と答えた人が28人いたこともあり、少しは明るい終わり方にしたいと思います。スティーブ・ジョブズが6月に、スタンフォード大学の卒業生に語った中の一節です。

「人生には時として、レンガで頭をぶん殴られるようなひどいことも起こるものです。だけど、信念を放り投げちゃいけない。私がくじけずにやってこられたのはただひとつ、自分のやっている仕事が好きだという、その気持ちがあったからです」

好きな仕事なら、やっぱり手抜きはいけませんよ。

取材・文/総研スタッフ 高橋マサシ イラスト/司馬宇佐夫 作成日:05.11.23