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現在、IT業界は空前の企業のシステム転換期を迎え、慢性的な人材不足に陥っている。特に大手企業では、プロジェクトの大型化や、システム開発の短期化が急速に進み、その中でスケジュール管理、外注も含めた人材管理、予算管理を行い、ものを作り上げていく人材不足は深刻だ。特に、若手エンジニアの確保が難しくなっている。これまでは若手の確保が比較的容易であった大手・大手関連までも、この傾向は顕著になってきているというのだ。 そこで、高い技術力を持つ大手・大手関連企業が、若手のリーダー経験者を採用し、教育していこうとするケースが増えている。多くのITベンダーでは、顧客満足度の向上は従業員満足度の向上から始まるという考えから、スキルアップ支援制度や従業員の満足度を向上させるさまざまな取り組みを行っている。特に大手・大手関連では、毎年、従業員満足度調査を実施したり、ダイバーシティ(異なる価値観をもつ人びとを受け入れ、各人がもてる力を発揮し、組織に貢献できるような環境をつくること)を行ったり、その動きは活発だ。 このように職場環境の改善を図ると同時に、人材確保の動きとして顕著なのが、特に大手・大手関連を中心に従来よりも採用条件を拡大・緩和していることだ。最近では経験年数1年以上や第二新卒での採用も増えているという。つまり数年前なら高い専門スキルやキャリアのある経験豊富なエンジニアしか採用しなかった大手・大手関連企業に、今なら転職できるチャンスが広がっているということだ。大手企業で働くメリットとしては、「大規模なプロジェクトや上流工程に携われる」「母体となる企業があるため、安心して働ける」「研修制度などがしっかりしている」「給与体系、キャリアパスなどが整備されている」「福利厚生が充実している」などが挙げられる。このチャンスを逃す手はない。 |
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実際に大手・大手関連企業がどのようなエンジニアを求めているのかは気になるところ。 そこで、大手・大手関連企業の採用担当者に各企業が求める人材像と企業風土などについて聞いてみた。 |
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今回取材した3社とも、大幅な人材確保を予定していた。求められる人材像も、従来までの「即戦力」というイメージはない。それよりもむしろ重視しているのは、どれだけスキル、知識を極めてきたか、そして極めていきたいかという向上心だ。 エンジニアという仕事は、生涯勉強することでもある。これは、生涯、勉強をしていく意欲がなければ、エンジニアという仕事は続けられないという意味だ。人材不足の今、企業は、勉強をし続けるという意欲を重視しているのである。 経験が少ない人でも、今、携わっている仕事をどれだけ掘り下げて習得してきたか、また極めようと努力しているのか。そういった向上心がアピールできれば、大手・大手関連企業への転職も実現するはず。このチャンスを逃さず、チャレンジしてみよう。 |
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