森永卓郎が萌えた！エンジニアの秘境☆アキバ潜入ルポ


	電気街として発展し、今は萌えの街としても知られる秋葉原。メイド服の女の子が歩き、萌え系ショップの袋を持った人も多い。果して、未だにエンジニアにとって秋葉原は魅力的だろうか。今回は経済アナリストの森永卓郎さんに秋葉原の魅力を紹介してもらった。（取材・文／金沢桃子　総研スタッフ／宮みゆき　イラスト／絵里すけ）作成日：06.08.30

経済アナリストにして、大学教授である森永卓郎さん。趣味として、食玩・ミニカー・フィギュア集めをしており、それらの保存のために、自宅の1.5倍の建物を建築し、コレクションを収めている。若いころから秋葉原に通っており、オーディオ機材やパソコン機材をあさり、自ら組み立てたりしていた。「ハンダゴテを持つと、楽しくなってくる」という元祖アキバ系で、今も時間があればいろんなパーツを見て回りたいとのこと。

1957年東京生まれ。東京大学出身。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授、三菱UFJリサーチ＆コンサルティング客員研究員。テレビ、ラジオ、講演、出版など専門の経済学以外にも精力的に活動中。

Ｔｅｃｈ総研編集部に顔を出した際に、うっかり「アキバって行ったことないんですよねー」と言ったら、突然レポーターに任命される。アキバ初心者から見たアキバレポート担当に。人気ブログ「実録鬼嫁日記」や、Ｔｅｃｈ総研ブログ「不条理くんが行く！」などで、イラストレーターとして活躍中。

[1]疲れたエンジニアに癒しのお店！メイドカフェの老舗・CURE MAID CAFE'

　ここはキャラクターショッピングモール【ジーストア】にある喫茶店で、2001年開店のの老舗。開店当時から通っているんだけど、ここのメイドさんたちは「お帰りなさいませ」「ご主人様」といった言葉は使わないんです。
　近年のメイドカフェに見られるような「メイドカフェ的奉仕サービス」はないけれど、このお店のこだわりである本格的英国サービスが、日々の仕事の忙しさに疲れきっているエンジニアを癒してくれます。控えめに見守ってくれるその姿こそ【真のメイド】と言えますね！！

　紅茶を頼むと、メイドさんがカップにやさしく注いでくれる。それがまたいい。上っ面の言葉じゃなく、態度で癒してくれるこういった正統派のメイドカフェこそ、真にエンジニアの求める癒しなんです。私がこのキュアメイドに通い続けているのは本物だから。エンジニアの人は、女の子のいる店が苦手という人も多いはず。そういうエンジニアはここで癒されて欲しいです。

JR秋葉原駅を出て、中央通りを銀座線末広町駅側に歩いていき、メッセサンオー本店を通り過ぎ、喜楽茶の路地を左に曲がり、ジーストア・アキバ１階の秋葉原ガチャポン会館の一番奥にあるエレベーターに乗って６階に行くと到着。

住所	東京都千代田区外神田3-15-5　ジーストア・アキバ6F
電話番号	03-3258-3161
URL	http://www.curemaid.jp/

チャンピオンカレー　800円
ごはんもカツもボリューム満点のカツカレー。量だけでなく、味もかなりおいしい。男性でもこれ一皿でおなかいっぱいに。森永先生がいつも食べるお気に入り！

　ここはなんといってもコスプレの種類が豊富。流行のアニメのものやメイド服だけじゃなくて、軍服や客室乗務員などの職業用制服も置いてます。この「萌えよ！戦車学校」の制服とかすごくいい。職業用制服もいろんな職業のが置いてあるし。巫女服も本格的なつくりをしてます。ここはオーダーメイドが基本だから、縫製がすごく優れている。
　エヴァンゲリオンのプラグスーツとかすごい出来がいいですよ。体のラインが出る服だから、難しいんだけど、ちゃんと伸びる素材で作られてますしね。

　ここは服以外にもマスクが置いてあるんだけど、すごく精巧なんです。頭からすっぽりと被るタイプは、近年になってより精密になってきた。表情が豊かになっているし、本当にすごいですよ。コスプレショップはたくさんあるけれど、ここの品揃えは一味違う。マニアにはここくらい出来がよくないと満足できないんじゃないかな。細部までこだわるエンジニアにも楽しんでもらえると思いますよ。

JR秋葉原駅を出て、中央通りを銀座線末広町駅側に歩いていき、ソフマップ本店を通り過ぎ、１階に中古CD・DVDのリバティ１号館のある恵光ビルの路地を左手に曲がり、ビル横のエレベータを上がって６階。

住所	東京都千代田区外神田3-14-6 恵光ビル6階
電話番号	03-3252-2918
URL	http://jupiter-akiba.jp/

新しい衣装から懐かしの衣装、学生服、職業制服、レースクイーン服まで豊富な品揃え。オーダーメイド、既製品だけでなく、中古の品も扱い、買い取りもしている。

　私が海洋堂をエンジニアに勧める理由はなんといってもクオリティの高さ。松村しのぶとかたくさんの造形師を大切にしているだけあって、精度が違う！徹底的なリアルさはほかにはない素晴らしさです。技術者を大事にするという海洋堂の姿勢は、エンジニアにとってうれしいと思いますね。技術にお金を払うってことをわかっている会社なんです。ここの綾波の等身大フィギュアがよくって、買えと勧められてるんだけど、値段と置くところがねぇ……。巨大な初号機もあるんです。

　綾波フィギュアがたくさん展示されてるけど、表情とか体形とか造形師によって本当に違うから一度じっくり見比べてほしいですね。
各造形師の作品が展示されているのもいい。食玩が全種類飾られてるのも見ごたえがありますよ。ジュピターにあった「ANAユニフォームコレクション」も海洋堂のなんだけど、あれとレスキュー119が全部集められなかったのは残念だったなぁ。それもここに来れば見られるんですけどね。

JR秋葉原駅の電気街口を降りてすぐ目の前にラジオ会館がある。オーディオ、PC、模型店が多数入っているビルでその４階。今なら等身大ケンシロウが出迎えてくれる。

住所	東京都千代田区外神田1-15-16
電話番号	03-3253-1951
URL	http://www.kaiyodo.co.jp/kaiyodo_HB/TK_topics/

世界で唯一の海洋堂の直営店。海洋堂の発売前のサンプルを実際に目で確かめられるのはこのお店だけ。おまけトレードコーナーや委託品コーナーも設置されている。

　ここはツンデレイベントで有名になったカフェ。普段は妹系カフェで「お帰り、お兄ちゃん☆」と迎えてくれる。妹・萌えって面倒見のいいエンジニアにはあるんじゃないかな。かわいい妹に甘えられたり、頼られたり、時にはちょっと意地悪されたりって絶対にたまらないと思うんです。

　常連になると「●●お兄ちゃん」とか名前で呼んでくれて、ゲームとかしてるうちに仲もよくなっていって、こういう楽しさがすごくエンジニアの心を癒してくれます。「妹オリジナルドリンク」で苦いのを作られても、それが話のきっかけになったりして楽しいですよ。
　毎日コンピュータに向かっているエンジニアには、そういう心の交流を求めている人もいるはず。エンジニアの中には人見知りで、話すのが苦手、特に女の子なんてもっと苦手って人もいると思うんだけど、ここの妹さんたちは積極的に話しかけてくれるし、話下手でも笑顔でこたえてくれる。女の子と話すのが実は苦手ってエンジニアにも勧めたいですね。

JR秋葉原駅を背に中央通りの横断歩道を渡り、サトームセン本店が見えたらその路地を左。次の路地を右に曲がって、ラオックスコンピュータ館が見えたらその路地を左。そのままずっと進んでいくと銭谷ビルが見えてくる。

住所	東京都千代田区外神田1-8-4
電話番号	03-5256-8001
URL	http://www.nagomi.tv/

手作りカレー　900円
ホテルのシェフだった料理人が作っている特別なカレー。フードメニューの中でも格別のおいしさで、しっかりとしたお昼メニューを食べたい人にはオススメ。

[5]アフレコ体験にアニメイベント満載の新スポット！・秋葉原UDX東京アニメセンター

　2006年の3月に開設したばかりの日本のアニメーション総合ポータル施設。アフレコ体験ができるスタジオが人気なんです。ダイビルがデジタル系だから、UDXにはもっと萌え系を！って思ったんだけど、ちょっと萌え要素が少なくて残念。これからを期待したい。

　ただ、UDXはすごくレストランが多くて、静かでアキバっぽくないお店も多いから、食事をするのには穴場なんです。まだ、空いているし。
ここはファミリーや海外のお客さんも多いけど、声優さんの生ラジオとかトークイベントとかあるし、ここだけの限定商品とか、トレカの先行発売とか、アニメイベントとか結構多いんですよ。あまりアキバらしくない外観だし、電気街口と逆だから来ない人もいるけど、ケロロの商品はアキバNO.1の数だったり、原画展を実はやってたり、有名作家さんのイラスト入りサインも多いし、「目玉の親父汁」みたいな面白い商品はおみやげとしても使えるから、足を運んでみてほしいですね。

JR秋葉原駅の電気街口の反対側、昭和通り口を出て、真っすぐ行くと新しい高いビルが見えてくる。手前側にあるのがダイビル。奥の高いビルが秋葉原UDXでその4階。直通のエスカレーターがあるので、それを利用しよう。

住所	東京都千代田区外神田4-14-1
電話番号	03-5298-1188
URL	http://www.animecenter.jp/

オフィス街のような雰囲気で、アキバ慣れしていない人には入りやすい。オリジナル商品があったり、イベントが多数行われたりと、独自の色も実は濃いので要チェック。

「コスプレ楽しそう☆」って言った……確かに宮さんに言った!!(゜Д゜)クワッしかーし！！全身タイツは！！全身タイツはぁぁぁヽ(´Д｀;≡;´Д｀)丿

みんなノリノリで衣装を片手に意気込んだら、…あれ？カメラマンがいない……？ええ!?森永さん！？ ……主役なのに……イイ人だっ(∩∀`*)キャッ☆

ってゆうか、森永さんはカメラ好き！？何気にさっき持ってたのと違うんですけどΣ(ノ∀｀)ペチッ森永さん＠常時マイカメラ２個所有と判明(笑)

主婦には生足は無理ですからー!!(゜Д゜)」＜ホラ……私足が長くてタイツの長さが足りｎ´∀`)＝⊃)`Д゜);、;'.・アリガトウゴザイマス!! ｯ

アキバは第二次大戦後の闇市から始まり、真空管・ラジオ部品などの電子部品の販売店から、オーディオ機器やパソコンパーツなどの店舗が増え、さらには今のような萌え系のショップも増えてきました。古くからある店舗の数々が消えることがなく、さらにそういった新しい文化が重なり新たな街を作っています。モノづくりのインスピレーションを刺激させる、そんなところが秋葉原のいいところです。昔も今もエンジニア向けの聖地だと思いますよ。
ぜひ、アキバの文化を楽しみにいってみてください。

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宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ

今回森永さんにご紹介いただいたお店のいくつかは、知らなければ入らなかっただろうなぁと思う古い雑居ビルにありました。でも、ドアを開けるとそこには未知で楽しい世界が……。前から興味はあったものの、足を踏み入れてなかった「萌え」の世界。これを機会に、今回行けなかったほかのお店も開拓したいと思います。……今回は、レポートで伝え切れなかった取材裏話もブログで紹介していきますので、そちらもぜひ、ご覧ください！