法律改正でSEの労働時間もさっそく減ったよね？

日々の残業続きで疲れきっているSEは多いはず。世の中的にもそんな状況をほっとくわけにもいかず、法律を改正しながら対策を図っているところだとか。でもそんなにすぐに残業って減りそう？サービス残業は本当になくなった？SEの現場のつぶやきをきたみりゅうじが代弁します。

（イラスト・文／きたみりゅうじ　総研スタッフ／宮みゆき）作成日：06.08.16

なんでも世の中は法律でハードワークなSEを救おうとしてくれているらしい。長時間労働は健康によろしくないということで、残業時間の軽減を重要視して、快適で健康な暮らしが行えるように改正が進んでいるとのこと。んじゃ、もう現場にはその恩恵はやってきたのかしら？残業時間はやっぱり少なくなってくれたのかしら？　さてさて、それは以降の物語をご覧あれ。


サービス残業ってそもそも「その残業がなかったことにされる」わけだから、いくら労働法で「残業はこれこれこうね」と規定されたって、0はいくらかけ算しても0だったりするんですよね。なきものにされてんだもの。　しかもそれがなんで発生するかというと、やっぱりそこは「そうせざるを得ない単価でしか仕事が取れない」とか、そんな悲しい現実があるんじゃないかと。あ、上が暴利をむさぼっている……ってのは論外として。　そのあたりの現実をすっとばして「これで効果はまちがいなし！」なんて言われても、「あ～、そりゃ将来的にはそうかもしれんけど、当面うちらはカヤの外なんだろーなー」とか、「うちらに恩恵が来るころまで、オレって持つのかなー」とか、なんだかよけいに寂しさが募っちゃったりなんかして。うわ、想像するだけでこれは悲しい図でございますよ。　ただ、最終的にはこうしたことの積み重ねが、劣悪な職場環境の淘汰へとつながっていくことになるのでしょう。はやくそうした淘汰がすすんで、「安心して働ける職場」ばかりになるのを願うばかりでございます。

Dr.きたみりゅうじ

ソフトウェア開発会社にて約７年間、企業システムの営業・設計開発、Windows向けパッケージ商品の企画開発などに従事。現在は、フリーのイラストレーターおよびライターとして活躍中。SE時代の七転八倒を描いたコミックエッセイ『新卒はツラいよ！』、『改訂版図解でよくわかるネットワークの重要用語解説100』が現在好評発売中。

http://www.kitajirushi.jp/

あなたを求める企業がある！

まずはリクナビNEXTの「スカウト」でチャンスを掴もう！

宮みゆき(総研スタッフ)からのメッセージ

客先に常駐するSEの方にとっては、いくら自社の就業規則があろうとも、客先の就業ルールに従わざるを得ないことが多いようです。納期が迫っているのに、仕事をほっぽいて、「お先に失礼します」とは言えないし。とはいえ、一刻も早く理想と現実がかけ離れない労働環境を実現する法改正も、どんどん施行してほしいもの。とりあえず、「サービス残業」の「サービス」はなくなってほしいなぁと思う今日このごろです。