叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「忙しすぎる状況が不安」

半年前にベンチャーのIT系企業に転職しました。以前は、大手メーカーに勤めており、仕事のやりがいを求めて転職したのですが、今度の職場は、とにかく忙しく週末にも休めないような状況です。やりがいという意味では、希望に合っているのですが、こんな状況では、体力的にもいつまで続けられるか不安です。(IT・開発 33歳)

命と仕事とどちらが大事?
今週の叱り役

俳優
宇梶剛士

information
●「転んだら、どう起きる?
〜壁を打ち破る人生論」
(大和書房)

失敗から立ち上がるために - 恋について、友だちについて、大人になることについて「自分」から逃げるな!宇梶さんの熱い書き下ろし!
1962年、東京都生まれ。将来を期待される野球少年だったが、暴走族絡みの事件で逮捕され、高校を中退。少年院の中で読んだチャップリンの自伝に感動し、俳優を志す。菅原文太、錦野旦の付き人や建設現場でのアルバイトをしながらの長い下積み時代を経て、人気俳優に。主演映画に『お父さんのバックドロップ』。

本当に苦しいなら、アクションを起こそう

ひと言でいうなら、仕事と命とどちらが大切かを考えて、大切だと思う方に進めばいい。本当に体が苦しくて続けられないのなら、自分でアクションを起こすべきじゃないかな。今の思いをこんなところにぶつける前に、上司にぶつけてみたんだろうか。そのアプローチを、あなたはまだしていないんじゃないかな。

IT系の開発なら、技術を持っているんだよね。それなら恐れることはないよ。もし、上司に不満をぶつけてみて、かなわなかったなら、技術力を持って別の道を切り開いていくこともできるでしょ。一人の33歳の人間として、解決に向けた行動を起こさずに嘆くのはおかしい、としか思えないな。もし、上司にアプローチしていたとしても、そのまま甘んじているのだったら、ただ人任せにしている人生ということだよ。

感情を放棄したら、ただの一部品になってしまう

僕だって忙しすぎて嫌だと思うことはありますよ。でもさ、今は仕事に恵まれているけれど、あなたと同じ33歳くらいまで、僕は俳優だけでは食えなくて、建設現場でアルバイトをやってたんだ。長かった下積み時代のことを考えると、腹が減ってもメシが食えない人たちのことを、とても他人事とは思えないし、仕事があるということは、たとえ忙しくて苦しくても恵まれているんだとつくづく思うんだ。オーディションが入れば、そっちに行かなきゃならないから、日雇いしかできなくてさ。しかも、その建設現場のアルバイトだけ頑張っている人と比べても、会社に貢献していない。毎日そんな不安定な立場にいたけれど、それでも俳優で一本立ちすることをあきらめずに頑張っていたよ。

あなたは、今のままで人間らしい生活をしていると言えるのかな。感情や夢、希望、といったものを自分の中で育もうとする心を持っている人が人間で、そうでない人は、ただ生きている生き物でしかない。感情を放棄して社会の一部品になってしまうと、人の気持ちがわからなくなるし、人がどんどん離れてしまう。そして、そのままいつか完全に一部品となって、誰からも必要とされなくなってしまったら、呆然と立ちつくすのみでしょう。本当に人間らしく生きたいと思うならば、自分の心の中をよく見つめて、現状を変える努力をすることだよ。

EDIT
マインドシェア
WRITING
羽塚順子
PHOTO
岡本寛

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