態度を変えると、周囲の人も気づいてくれる
ボクがあなたの年頃には、ダンスのインストラクターと振り付け師をやってました。もう毎回が真剣勝負。気を抜くなんてできないし、無理難題も強いられるし、バッくれるわけにもいかないから、かなりキツかった。手がかかる仕事のある日を「Xデー」と称して、その日までは家族も声をかけられないくらい、ずっと仕事に集中しててね。大きなイベントの後や仕事の節目の度に熱を出していたほどです。
まあ、それでもボクは仕事が好きだし、マゾ的な性格だからやってこれたけど、好きじゃない仕事もありました。一時期、気が遠くなるくらい膨大な量のカラオケ用音楽データを、くる日もくる日もチェックする仕事をやったことがあってね。5つくらいのバケツに、データの入ったディスクが山盛りに積まれ、そのバケツの向こう側には寝袋に入ったスタッフがくたばってる。ある日「もう、これは終わらない」とあきらめて放置したまま帰ると、次の日にバケツがひとつ減っていたの。
つまり、今まで床に倒れていたスタッフが、「鈴木さんは怒って帰っちゃうし、このままじゃ仕事が終わらない」と、危機感を感じて猛烈に手伝い出すわけです。ボクが仕事をやっても減らないのに、やらなくても減るという、不思議な現象がおこる(笑)。ところが、ボクが仕事をやりだすと、スタッフは安心してやらなくなるから、またバケツは減らなくなる。それを目の当たりにして、人に任せるように仕向ければ、なんとかなるってことがわかったんだよね。
そうです。だからあなたも仕事を振れる人がいるなら、どんどん振るようにするといいよ。もし、上司に仕事を押し付けられるうえに、仕事を振ることができる人もいないというのだったら、一度、仕事を山のように残したまま、キレて帰っちゃうとかね。キレたことがない人がキレると、周囲の人は驚くから。そうしたら必ず周囲の誰かがなんとかしてくれますよ。
自分がリセットできるアイテムを見つけよう
あと、他には、自分が好きなことでリセットできるようにしたらいいんじゃないかな。趣味とか、スイーツ食べに行くとか。ボクの場合は、酒飲んで暴れる(笑)。まあ、遊ぶんだけどね。仕事から逃げるわけじゃなく、仲間と酒を飲んで楽しむのが大好きだから、どんなに仕事が大変でもリセットができるわけです。
ボクはやりたくなくなると、お腹が痛くなっちゃうんですよ、ホントに。でもね、そういうことで仕事に5分遅刻すると怒られるけど、2時間遅刻すると心配されるでしょ。そういうものです。遅刻はいけないけど、中途半端に怒られるようなことをするんじゃなくて、やるなら徹底しちゃうってことなんですよ。