兼業OK!ただし、会社には気を使いましょう
大久保:兼業芸人、全然大丈夫です。莫大なギャラは見込めないけれど。もしお笑いだけで大きな収入が入るようになったとしたら、その時点で「兼業」とは言えないバランスになります。
光浦:ま、兼業やめるわな。
大久保:うん。私は今、どちらからもほどよくお金をいただいているので、こういった状況であれば兼業できるということですな。
大久保:私のOLとしての現状は、契約社員として月10日、10時から17時まで、とあるカスタマーセンターで「大久保です」って電話に出てまして、会社の人ともあまりしゃべらず、仕事が終わったらそのまま帰る、みたいな感じです。
光浦:「光浦です」だと、電話の相手に名字でバレちゃうね。
大久保:そうだね。私は今のところバレてない。
光浦:私は会社員ができないんだわ。同じ時間に起きて、同じ場所に行って、同じ人に会うっての、気が狂いそうになるんだよね。だから学校も苦手で、バイトも30近くやったけどダメだったし。
大久保:私はその点、大丈夫だったな。会社とお笑い現場の振り幅が大き過ぎて、体や気持ちがついていかないときはあったけど。あと、兼業するなら会社には気を使わないとね。会社に言う休まなくちゃならない理由が「風邪で」から始まって、「親戚に不幸が」になっちゃったんで、この前、直属の上司のもうひとつ上の上司に相談したのね。契約社員も続けたいけど、こういう状況で休むときがあるって。それを直属の上司に言ってもらって、少しスムーズに休めるようになった。
芸人じゃない先輩の言うことなんか気にしない!
光浦:まあ、大久保さんが兼業芸人続けるって言うから、会社のことはうまくやってもらわないと。ぶっちゃけ、芸人だけしてるより、「OLしてます」って言ったほうが「OLにしては面白い」って、ハードルがぐっと下がるんだもんね。そこを「芸人です」って言えるように腹をくくるなら、私は徹底的に応援するよって言ったんだけど「やっぱり腹をくくれない」って。
大久保:だって、上司に相談して休めそうになったから…。
光浦:ええ、あなたはぬるま湯を選んだもんで。それも含めて「OL芸人」は、あなたのキャラクターとしていいと思ってるんだけどね。
光浦:この人だって、すでにライブやってるんだから、お笑いのプロなんだよね。「僕はサラリーマンで愛社精神があるため、土日の収録以外は出られません」なんて言ったら、面白れーじゃんね。バンバン土日が埋まってくのに。
大久保:かっこいいじゃんね。何も芸人じゃない会社の先輩の言うことなんて気にしなくていいのに。
光浦:この先輩の言ってること古いし、いかにも素人さんだよね。そもそもお笑いの若手はみんな食えないから、全員バイトやってる。それを「バイト」なのか「サラリーマン」や「OL」と言うかの違いだけ。ネーミングのマジックなんだよね。お笑いで売れてる生粋のサラリーマンはいないから、奪い合いのキャラクターだよ。
大久保:うん、絶対にいいキャラだね。ただし、面白いことが大前提だということは忘れずに。