深く考えるのが女。男はそこまで考えない
単純に思い過ごしでしょう。辞めさせようとして言ってるんじゃないよ。なぜなら、男って女の人よりもずっと勝手な生き物なんだ。ワガママだしやきもちやき。あなたにも、彼氏や結婚の話を平気で口にしちゃうんだ。それを「どういう意味かしら」って、深く考えるのが女の人。男はそこまで全く考えていないんだよ。
だから、単純に考えようよ。そんなことに気を遣うのは時間の無駄。それに男もいろんなクセのヤツがいるから、こいつはこういうヤツだと思って流していけばいい。全部をまともに聞いてたら耐えられなくなっちゃうでしょ。
「下手な考え休むに似たり」って昔の人は言ったよね。勝手に考えて想像の世界に入ってしまうのは、それと同じことだよ。つらいことで想像を深めてはダメ。想像するなら、仕事でこうやって動こうとか、こんな風にしていこうとか、楽しくて前向きなことだけにしようよ。
ぶつかりながらカンを養っていく
一歩職場に入ったら、男も女も僕は同じだと思うんだよ。男か女の皮をかぶっているというだけでね。みんな必死で仕事やってるでしょ。ただ、仕事に対する細やかさや粘り強さには、女性の皮をかぶった人に器量がある。一方、男には荒っぽいことや力仕事ができる。そういう適材適所があるよね。
僕は男だから、同じモノぶら下げてる男の気持ちはわかる。女性とは明らかに違うから、それは言葉や理屈じゃなくて、感覚で理解するしかないんだよね。でも、長年ずっと女の人と仕事をしてきて、かなわないと思ってるから尊重してるんだ。それに、女性は男にとって聖なる母。しょせん、嫁さんをもらえば、男は家に帰って土下座するようになるじゃない。だから、もっと自信を持ちなさいよ。職場であなたが強く出れば、ひっくり返って驚かれるよ。家に帰ってからの上司を想像したら、ちゃんちゃらおかしいでしょ。
ウチの会社でも「女の子は粘り強いよ。繊細だよ。尊重して味方に付けたら強いよ」って言ってるんだけどさ、本当は企業で上に立つ人は、女性を大切にするべきなんだよね。ものすごく戦力になるから。仕事でいちばん上手くいくのは、男が女の人を立てることなんだよ。家庭では奥さん立ててるのに、職場ではやらないんだよね。
もしあなたが、ちゃんと仕事をしているのに、あんまりイヤミなことを言われるのだったら、辞めればいいじゃない。辞めると明日から食べるのに困るって打算が働くから、そこにいるんでしょ?
こういう時は打算じゃだめなんだ。空気とか肌触りを感じ取る、動物の本能としてのカンを働かせなきゃ。「上司は本気でそう言ってるのか」って感じるのもカン。そこを磨いておくことが大事だよ。
これは、世間ではどこも教えてくれない。カンは自分で体験して磨くもの。パソコンやメールに頼ってるとますます鈍くなる。だから、自分のことをわかってもらおうと思ったら、まずは言葉にして、直接ぶつかってみる。大きな樹だって、ぶつかってみないと枯れてるかどうかわからないでしょ。そうやってカンを養っていくんだよ。
言葉をぶつけて怒られたって、「すいません」って謝ればいい。ダメだったと感じたら戻ってやり直せばいいんだよ。要はそういう言葉のキャッチボールが大事なの。夫婦や親子でさえ、黙ったまま気持ちだけのキャッチボールすることなんてあり得ない。言ってみるだけでも、合うか合わないかがわかるでしょ。