面と向かって話すことがあなたの役割
あなたに限らず、僕にもあるし、誰にでもあると思うんですよ。「あいつ、空気読めないから嫌だな」とか、「こいつのしぐさが嫌いだ」みたいに感じることは。でも、会社での仕事として部下を任されたのですよね。気が合う友達と一緒に遊んでるわけではないので、そこはたとえイライラする相手であっても、あなたがきちんと向かい合って、話をしてみたほうがいいと思うんです。
新人だったら、仕事のこともよくわからないのでしょう。いちいち聞かれてうっとうしくならないためにも、ひとつずつ仕事を教えてみてはどうでしょう。上司になったのだから、今度は、あなたが部下を育てていく役割を担ったのだと、考えるようにしてみませんか。「人の迷惑を考えながら、声をかけるタイミングを見計らうんだよ」ってことも、あなたが教えてあげられると思うんです。
おそらく、あなたが新人と向かい合っていないから、振り回されるばかりで、不満が噴出してしまうんじゃないでしょうか。面と向かって仕事を教え、誠心誠意、思いのたけをぶつけたうえで、それでも新人が困ったことを繰り返すのなら、そのとき初めて、あなたの上司に相談してみるという段階にいくんじゃないかと思うんですよ。
気に入らなくても全否定しないこと
こういう部下を持ったということは、ひとつのいい試練だし、あなた自身のいい経験にもなると僕は思うんです。ですから、その試練に情熱を持って取り組んでみませんか。仕事のことは線を引いて、きちんとそこまでをやらせる。そして、あなた自身の中にも線を引いて、「ここまではやるけど、ここからはやらない」と決め、新人に振り回されない自分をつくるようにしてみるといいと思います。例えば、「夜と休日はメールを見ない」と決めてしまえば、意味不明のメールに振り回されずにすみますよね。そういう対策も立ててみてはどうでしょう。
ひとつ心配なのは、新人のことが気に入らないからといって、その人の人格や、彼自身を全否定しないでほしいな、ってことです。いくら仕事ができず、空気が読めなくたって、もしかすると、ものすごく善人で、ボランティア活動なんかしているかもしれないですよね。まだ新人君のことを、よくわかっていない段階だと思うんです。まずは彼のほうに顔を向けて、あなたから歩み寄ってみることから始めてみましょうよ。