叱ってちょーだい

毎回著名人にあなたの悩みをぶつけていただく、このコーナー。熱く、愛を持ってお答えします。
悩
「人前で自信を持って話せません……」

広告の企画職をしています。仕事柄、コンペなどのプレゼンテーションをする機会が非常に多いのですが、人前にでると緊張してうまく話せません。なので、いつもカンペを用意して棒読みしているので、勝つことができません。どうしたら、大勢の人の前で堂々と自分の言葉で話せるようになるのでしょうか?どうかコツを教えてください。(広告・29歳)

上手くやろうとするな
今週の叱り役

女優
加賀まりこ

東京都生まれ。62年に松竹『涙を、獅子のたて髪に』で映画に初出演。その後、数々のドラマ、映画に出演。代表作に『乾いた花』(63年)、『月曜日のユカ』(64年)、『泥の河』(81年)、『きらきらひかる』(92年)など。

「うまくやろう」が失敗のもと

どうして「うまくやろう」なんて思うのかしら。そこがそもそもの失敗なんじゃないかと思うわ。

私は女優を長く続けているけれど、舞台で演じるとき「うまく演じよう」なんて考えたことはないわよ。せっかく与えられた舞台なんだから、そのときそのときを一生懸命演じることしか、考えていません。

「うまくやろう」として作った自分は、本当の自分の姿ではないでしょう? ありのままの姿が、たとえ多少つっかえたとしても、ヘンにカッコ付けた人よりも、ずっとチャーミング。一生懸命話せば、相手に思いは伝わるはずなんです。

今のままでは誰の気持ちもつかめない

あなたには、まだまだ一生懸命さが足りないんだと思う。だから、プレゼンテーションが通らない。大事なプレゼンテーションなのに、暗記しようともしていないじゃない。

女優が台本を手にしたら、まず台詞を暗記。そして何度も何度も繰り返し口にして練習する。そのうちに台詞が自分のものになってきて、台詞の中の大事な言葉、人の琴線にふれる言葉がわかってくる。そこまでくれば、どの言葉にどんな思いを込めて言えばいいか、わかるようになるもの。

プレゼンテーションだって同じこと。カンペを見て話すなんて、甘い。努力がまだまだ足りないのよ。まずは暗記することが第一のステップ。それができたら、次は何度も何度も練習してみる。それによって、どの言葉に力を込めて話せば、自分の思いが伝わるのか、見えてくるはず。

広告代理店というのは、人の心をつかまえる仕事でしょう?今のまま、何もしなかったら、誰の心もつかめないわよ。

私は、今回の舞台で「待つ女性」という、私自身とは180度性格が違う女性を演じているんだけど、この女性の気持ちがわからなかった。だから何度も台詞を口にして、自分のものにしようとしたわ。どんな仕事でも、人の前には出さない、努力する時間が必要なのよ。

EDIT・WRITING
羽塚順子
DESIGN
ITコア
PHOTO
岡本寛

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