現状突破する糸口を見つけなさい
旧態依然としたお役所体質というのは、確かにそうでしょう。しかしそれは、あなたのいる職場に限ったことじゃない。ジャーナリストになる夢を持っているようだけど、マスコミ報道関係の大手企業だって、ものすごいお役所体質。システムは同じです。憧れの職業に就けたからと言って、その構造から解放されるというわけではありません。
お役所体質は、日本中、どこにでもはびこっている。今のあなたの発想のままでは、ジャーナリストになっても「結局、同じじゃないか」と幻滅することになりかねません。動かせない体質の中にいて、ただ評論家のように文句を言ってるだけじゃなく、突破していく糸口を自分で見つけていく必要があるでしょう。
まずは、今いる職場での問題点をしっかり把握すること。ジャーナリストだって、真っ正面からぶつかるだけじゃダメなんだよ。コミュニケーションや決裁のための回路もひとつじゃない。それを全て解明していくと、職場の権力構造のマップがつくれるようになるし、どの部署の誰に何を言えばいいかが、だいたい見えてくる。そうすれば、わかってもらえる仲間とチームを作るとか、上に提案できる道は必ず出てくるはずです。
固定観念の中で、本当の物語は始まらない
そのためには「石の上にも3年」。最低3年はかかるだろうね。外の空気を吸いたいのもいいけれど、今のまま転職しても、3年やって、またダメだったってことになりかねない。今いる場所で、解決策を見出すことが、ジャーナリストになる道につながると思うし、ジャーナリストになるような人間であれば、自ずと問題解決に向けて動いてしまうはずだよ。
それから「ご機嫌取り」と「根回し」は違いますよ。その二つを同じレベルで考えていること自体、まだよく理解できていないという気がするね。どんな世界でも、自分の意見を通そうとすれば、そのための根回しは必要です。
あなたはまだ、一度も上司とぶつかっていないんでしょう?リスクを取っていないよね。今いる場所で戦っていないんだよ。悪いと思っていた人が、意外と頑張ってくれたり、いいと思っていた人が、実は味方になってくれなかったり、それは本気でぶつかってみなければわからないこと。そのままだと型にはまった公務員から、型にはまったジャーナリストになってしまう。固定観念の中にいるままじゃ、まだあなたの物語は何も始まっていないんだよ。