うまくいかない時の気持ちを日記につけてみる
オレも飲み込みが悪いんですよ。「何のためにこれをやるのか」って、納得しないと次に進めない性分。だから、何をやるにも時間がかかる。でも、一度納得できれば、人より仕事はできるんです。あなたもきっとそういうタイプなんじゃないかな。基本的に、何でも最初からできる人って、長続きしない傾向があるけど、最初にうまくいかなくて失敗する人は、しっかり吸収できる。だから、将来的にはちゃんと仕事ができるようになると思うな。
しかもまだ、大卒で入社して間もないんでしょう? だったら、うまくいかないのは当たり前。むしろ、うまくいかない時の気持ちを大事にした方がいい。今のうちに日記でもつけて残しておかないと、そのうち仕事ができるようになったら、辛かったことって忘れてしまうからね。人間、仕事ができるようになると、気がゆるんじゃうものです。そうなっても初心に返れるよう、日記をつけながら、何のために働くのかを考えてみたらどうかな。
オレの場合、大卒後、すぐ中学の先生になったけど、「こうやって教えたい」という理想をかなえられる可能性がないとわかったから、無理なことをしてもしょうがないと、きっぱり辞めた。そうやって、明らかにダメだとはっきりわかる時がくるまで、今の仕事が向いてるかどうか曖昧でわからないうちは、仕事を続けてみるべきじゃないかな。
だけど、仮病で休むまでになってるんじゃあ、かなりせっぱ詰まってる状況かもしれない。会社を辞めることを前提に考えて、「趣味で会社に行けばいい」くらいに気持ちをラクにして、まずは会社へ行くことのプレッシャーをなくすようにしたらどうだろう。そうすると、上司から怒られても「どうせ辞めるんだからいいや」くらいに思えるようになるでしょ。
徐々に温度を上げて自分教育をしよう
もうひとつ言っておきたいことは、今、ニートになってしまう人が増えてるよね。それは、大学が悪いと思うんだ。大学も専門学校も、学生をお客さんのまま社会に出してしまうけど、いきなり労働者として客をもてなす側にはなれない。だいたい、朝早く起きて規則正しく大学へ行かないし、出席やレポートもいい加減。社会人になる方向とすべて逆行してる。高校の方が厳しいよね。大学って、中学と高校をナシにするような作用がある、ホント困った所(笑)。あなたに能力がないわけじゃなくて、高校卒業時のテンションに戻せばいいんですよ。経理をするなら、本当はもう一度商業高校に入った方がいいくらい。ただし、あなたが慣れるまで、会社の仕事は待っててくれません。
だから、大学で学んできたことは社会で役に立たないと自覚して、大学と会社の間にあるものを埋めることを考えた方がいい。大学時代は入院してたと思って、焦らず、徐々にリハビリするつもりになるんです。例えば、厳しい習い事や禅寺に行ってみるとか、易しいアルバイトから始めてみて、徐々に厳しいところにシフトしていくなんて、いいんじゃないかな。ぬるい人生につかって来たのなら、徐々に熱く温度を上げてしていくよう、自分で“自分教育プログラム”を作りながら、スムーズに階段を少しずつ上るようにしないとね。