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通勤時間を「3分」にしたことで、僕が感じた6つのこと

神奈川トヨタ自動車の現場メカニックとして入社後、そこで挙げた成果をもとに「カイゼン」関連の執筆・講演活動を展開し、WEBマーケティング事業を推進する会社を設立するなど活躍されている原マサヒコさん。

そんな原さんがコワーキングスペースを契約し通勤時間を3分にしたことで起きた、自身の変化についてお話しいただきます。

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会社員時代、片道50分の通勤で会社に通っており、独立した後も電車と徒歩で50分かかる都内のシェアオフィスに通っていました。しかし、数か月前に自宅から徒歩3分の場所に新しいシェアオフィスがオープンしたので、オフィスを鞍替えしてみました。

いわゆる「職住近接」ですね。1ヶ月ほど通勤してみて感じたメリット・デメリットについて、書かせていただきます。 

職住近接をしたことによる「メリット」

1.時間を有効活用できる

一番のメリットは、やはり通勤時間の分だけ時間が有効活用できるようになったということでしょう。片道50分ほど掛かっていた通勤が3分になったわけですから往復で90分以上も浮くことになりました。

90分もあれば、二度寝することもできますし、子供と公園に遊びに行くこともできますし、趣味に使ってもいい。僕はそのまま仕事時間に使いましたが、趣味や家族関係に時間を割けるようになれば、生活も充実して人生の満足度が上がっていくことにもなると思います。

また、「90分増える」という単純計算だけではありませんでした。携帯を忘れてしまったら、従来であれば「携帯を忘れたので今日は連絡が取れません」とか「連絡は他の手段でお願いします」などといってなにかと不便になっていましたが、忘れ物をしてもすぐに取りに帰れますので、不便な状況が減りました。

他にも、洗濯物を干していたのに雨が降ってきてしまい、もう一度洗濯をしなければならない、ということも防げるようになりました。雲行きが怪しくなってきたら一回家に帰ればいいのです。

このように、「家と会社が遠いために起きていた時間のロスを防ぐことができる」というメリットもあったのです。

まだ経験はありませんが、子供の具合が悪くなったらすぐに病院に駆けつけることができるでしょうし、万が一震災が起きてもすぐ家族の元に駆けつけられるでしょう。そういった、「精神面での安定が得られる」というメリットもあるように思いました。

 

2.ストレスが軽減する

電車の中はとにかくストレスの宝庫です。ウトウトしながら寄りかかってくる人、立っているとバッグを背中にグイグイ当ててくる人、音楽がシャカシャカうるさい人、足を大きく広げて座る人、完全に酔っ払っている人、いろんな人がいます。

あるイギリスの心理学者がこんな研究結果を発表してメディアを騒がせたことがありました。

「通勤ラッシュ時の満員電車に乗った際のストレスは、臨戦態勢に入った戦闘機のパイロットや機動隊の隊員よりも高く、ジェットコースターが落下する寸前の2倍以上と試算される」

戦闘機のパイロットが臨戦態勢に入った時よりもストレスが高いだなんて目を疑いますが、なんにせよストレスが高いのは間違いありません。そしてストレスは病気のもとですし、人生がつまらなくなりますし、何もいいことがありません。

そのストレスの根本を断つ「電車通勤をやめる」という行為は、自身の健康維持にも大いに繋がるのではないか、と感じました。

 

3.無駄に脳みそを消費しないで済む

前述した通り、電車には色々な人が乗っていますので、それを避けるために乗る位置を変えてみたり、身体の位置をずらしたり、とにかく対応に追われます。

僕が「他人のことなど一切気にしない」という図太い神経の持ち主であれば良かったのですが、割と細かいことも気にしてしまう気質なので、いろんなことが気になってしょうがないのです。今まで、オフィスに着くころには肉体面だけでなく脳みそも何だか疲れ果てていました。

 

ところで、ご存知の方も多いと思いますが、アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズは生前、黒のタートルネックにジーンズというスタイルを貫いていました。また、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグも、日々お決まりのグレーのTシャツや、黒のパーカー、ジーンズを身にまとっています。

これはなぜかと言えば、脳みその消費、特に「決断の回数を減らすため」なんだそうです。なぜ彼らが「決断の回数を減らす」ということをしているかというと、小さな決断を繰り返すと、いざという時に大きな決断をする際に正確性が落ちてしまうから。それを回避するために、このような「決断の回数を減らす」習慣を身につけていたそうです。

「ストレス」も排除したいですが、「余計なこと」も考えたくないものですよね。オフィスが近くなることで、これらが同時に減少していったように思います。

職住近接をしたことによる「デメリット」

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さて、いいことばかりを書いてきましたが、デメリットもありました。しかし、それはすべて対策がとれるものでした。どちらも合わせて書いてみましょう。

1.運動不足になりやすい

通勤で1時間もかかると、歩くこともそうですが階段を上り下りしたり、重いカバンを持っていたりして、それなりに運動になります。電車内で立っていれば足腰も鍛えられますし、体幹も鍛えられている…はず。しかし、3分でオフィスに着いてしまうと、イスに座っている時間が一日の大半を占めてしまいます。

ほとんど運動をせずに長時間座っているというのは、身体に決していいことは無いはずです。今はそうした運動不足を補うためにも、1時間に一度は立ってストレッチをしたり、オフィス内をウォーキングしたり、週に一度はジムに行ってトレーニングするようにしています。

 

2.読書の時間が減った

これはあくまで個人的な話ですが、会社員時代、ラッシュ時の満員電車に乗りたくなかったので、早起きをして少し空いている電車に乗り、通勤時間に読書をしていました。これが徒歩3分のオフィスともなれば、当然ながら読書をする時間はなくなります。

しかし、ビジネスパーソンとして成長するには、インプットをする時間も大事なはず。そこで私は、オフィスで過ごす仕事時間のなかに、「予定」として読書の時間を設けるようにしました。電車で読書をするよりも集中して読むことができるようになったため、デメリットとは言い難いのですが、あえてこうした時間を捻出する必要が出てくる…という意味でデメリットの一つとして書かせていただきました。

 

3.スイッチの切り替えがなくなった

徒歩3分のオフィスに通い始めた頃、当たり前ですが「あ、もうオフィスに着いたのか」と拍子抜けする感じがありました。イスに座ってもなかなか仕事に取り掛かれず、ソワソワしてしまいました。

これはなぜかと考えたのですが、今までは職場に向かうまでの時間を使って「仕事スイッチ」みたいなものを入れていたのかなと思いました。それが3分にまで縮まったことで、スイッチがなかなか入らず仕事モードにならなかったのかも知れません。

そこで、新たにスイッチを設定し直すことにしました。具体的には3分の通勤中にテンションが上がる曲を聞き、スイッチを入れるのです。最先端の心理学とも呼ばれる「NLP」の分野では、こういった行為を「アンカリング」と呼ぶのだそうです。アンカリングとは、五感からの情報をきっかけに特定の感情や反応を引き出すプロセスを作ること。そうやって、仕事モードへと自分を切り替えていきました。

 

メリット・デメリット、双方書かせていただきましたが、「圧倒的にメリットの方が大きい」と実感しています。またデメリットであっても、きちんと対策することができることがほとんどでした。

1ヶ月が経った現在、「今まで早起きをして電車で40分かけていた通勤は何だったのか…」としみじみ感じているほどです。苦痛が伴う満員電車での通勤も、人生の一部です。

日本中に職住近接や在宅ワークなど働き方の多様化が進んでいき、満員電車なんて無くなっていけばいいのに、と願ってやみません。

【プロフィール】

原マサヒコ(ハラ・マサヒコ)

株式会社プラスドライブ代表取締役CEO

2010年、これまで神奈川トヨタ自動車の現場でメカニックとして成果を挙げた経験を踏まえて「カイゼン」関連の執筆や講演活動を展開開始。2014年の転職を機に、1社に所属しながら他社との業務契約を複数展開し、副業を拡大していく。

2015年3月にはライティングに特化したWEBマーケティング会社、株式会社プラスドライブを設立し、ソーシャルメディアを中心としたマーケティングにより、クライアント先の業績拡大や認知向上に貢献する。

会社を経営しながらも、引き続き企業内講演や全国の商工会、各地でのビジネスイベントに登壇しながら書籍も刊行し続けている。

著書に「トヨタの自分で考える力」(ダイヤモンド社)「まんがで身につくPDCA」(あさ出版)「トヨタで学んだすごい時短術」(かんき出版)などがある。

原マサヒコ公式サイト