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夫婦で「お金」のこと、きちんと考えてますか?

「働く女性の成功、成長、幸せのサポート」という理念のもと、キャリア支援やコンサルティング、現在では結婚コンサルタントなど、幅広い領域で活躍されている川崎貴子さん(川崎さん執筆の過去記事はこちら)。そんな川崎さんが、「“共働き夫婦”に立ちはだかるさまざまなお悩み」に、優しくも厳しくお答えするこのコーナー。第2回目の今回は、旦那さんからのお悩み相談。「お小遣い」に関するお悩みです。

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<今回の相談内容>

我が家は共働きなのですが、「お小遣い制」を導入しています。月4万円で、ボーナスは全額貯金、1円ももらえません。マイホームも購入し、子どもも生まれて、何かと出費が多くなるのは理解しているのですが、ボーナスまで全額召し上げられてしまうのは、勘弁してもらいたい気がします…。せっかく頑張って評価が上がっても、昇給しても、私が使えるのは月4万だけ、固定です。これでは仕事へのやる気もなんだか上がらないです…。これってわがままなんでしょうか?

(33歳・結婚5年目・子ども1人:2歳)

日本では長い間、「共働き」と言えば夫の収入がメインで妻はパートというパターンが殆どでしたが、昨今、妻もがっつり稼いで家計の片翼を担う夫婦が増えてまいりました。ダブルインカムになるので当然収入は増えますし、片方の失業や疾病のリスクにも対応が可能になるので、終身雇用も年功序列も保証されない現代において、「稼ぎは両輪で」の共働き夫婦はこれからもどんどんメジャーな結婚形態となってゆく事でしょう。

ところが、今が過渡期だからか否か。皆仲良く「働く夫と専業、兼業主婦の夫婦」だった頃には見られなかった揉め事たちが、「家事問題」「育児問題」「稼ぐ嫁VS専業姑問題」「家計問題」として表れ、戦場と化している家庭が多いのも事実。

歴史が変わる時、常に血を流さなければならないのは人間の宿命なのでしょうか?

 

さて、質問者さんへの回答ですが、私からは、

「妻にちゃんと言え。」

です。

 

いや、言ったのかもしれませんよ。「これってわがままなんでしょうか?」と問われているので、妻に鼻で笑われて取り合ってもらえなかった可能性もあります。ただ、

「プレゼンが甘い。」

と、言わざるを得ません。

文面から、相談者さんは現在の家計やお金にまつわる将来設計をちゃんと把握していない匂いがプンプンするのは私の気のせいでしょうか?「娘が小学校入学までに〇〇円貯める」とか、ボーナスまで全部貯蓄される理由は諸々あると思うのですが、相談者さんの質問には、奥さんに「数値を持って交渉した形跡」が見当たりません。しっかりしている方(妻)に権限を委譲したのは正解であったと思いますが丸投げが過ぎます。とかくお金に関して言えば「不透明」であることが夫婦間に致命的な不信感を植え付けたり致しますので、これを機に夫婦で話し合い、家のローンや子供の教育費、老後の貯蓄も視野に入れて、いつまでにいくらを貯めればいいのかを話し合う必要があるように思います。

 

共働き夫婦の家計管理パターン

共働き夫婦の家計管理のパターンとして、

【1】同じ財布にお互いに決めた額を入れて使う派

【2】どちらかに給与を集めて管理する権限移譲派

【3】例えば「家賃は夫で食費は妻」などの支出担当派

【4】例えば「夫の給与で生活し、妻の給与は貯蓄」などの分業派

の4つが最大派閥ではないでしょうか?

質問者さんは【2】ですが、我が家は【3】になります。

 

プロの話を聞く

私も相談者さんと同じように、「臨時収入(ボーナス)があったのに一円も使えないなんてヤダ!」というタイプです。

我が家は結婚して6年間夫が専業主夫だったので、固定費は私が払い、月々の生活費と夫のおこづかいは決まった額を渡してやりくりしてもらっていました。要は、夫合意の上、自分のおこづかいは自分で決めていたという事になります。

共働きになってからは二人の収入の比率に合わせて、話し合いながら支出を振り分けてゆきましたが、その移行がストレスなく上手く行ったのはFP(ファイナンシャルプランナー)に二人で説明を受け、子供の教育方針や住まい、貯蓄目標などの将来設計を話し合ったからです。遠い未来の事を話し合うのは雲を掴むような気がしますが、プロに間に入ってもらうことでリアルな必要経費が見えてきます。同時に、目標が定まると「必要以上に貯めなければ!」という漠然とした不安感が薄れ、収入ベースを安定させることに注力できました。また、散財することなく共に目標に向かって働いてくれている夫に、更なる感謝を抱くようにもなりました。

 

夫婦でどんな人生を送りたいのか?

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我が家の場合は今のところ、【3】を採用し、お互いの小遣いは把握していません。ただ、お互いに収入と家庭への支出と貯蓄額は把握しているので大体は解っているという感じ、そのルーズさは残してあります。

目標金額の早期到達の為に生活を超倹約するのも、きっちりお小遣いを決めるのも、「何だか窮屈で私たちに合わない」と今は思っているからです。仕事や収入が変わったり、家族の状況が変わったりすればまた新しいルールを採用すればいい。ただ、状況に応じてフレキシブルに変化するには、日頃から夫婦で「お金についてちゃんと話し合える事」が大前提となります。

お金の事を把握していない状態で「〇〇な状態になりたい。」と希望を伝えるのは、「将来ウルトラマンになりたい。」と言っている子供と同じです。

相談者さんは先ず、奥さんから貯蓄計画の全容をシェアをしてもらった上で交渉に及んでいただきたく。そして、家族が、夫婦が、将来どのようになっていたいかを奥様と今一度話し合い、「二人の夢のすり合わせ」を「数値を持って」していただきたいと思っております。頑張ってください。

 

著者:川崎貴子

川崎貴子

1972年生まれ。埼玉県出身。
1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性誌での執筆活動や講演多数。著書に「結婚したい女子の為のハンティング・レッスン」「私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由」「愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。」「上司の頭はまる見え。」「モテと非モテの境界線」がある。株式会社ninoya取締役を兼任し、2016年11月より、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。婚活結社「魔女のサバト主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。11歳と4歳の娘を持つワーキングマザーでもある。