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リクナビNEXTジャーナル

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仕事が速いリーダーになるための「決断力」の磨き方

かしこい仕事術 ピックアップ コラム 仕事が速いリーダー・仕事が遅いリーダーの特徴 石川和男

『仕事が「速いリーダー」と「遅いリーダー」の習慣』(明日香出版社)の著者である石川和男さん。石川さんは、建設会社総務部長・大学講師・専門学校講師・セミナー講師・税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパーサラリーマンです。そんな石川さんに「仕事が速いリーダー・仕事が遅いリーダーの特徴」について伺うこのコーナー。第2回目の今回は「リーダーの決断力の磨き方」についてです。

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人生は決断の連続

人は生きていくうえで様々な決断をしています。決断の連続といっても過言ではありません。

起床から就寝まで、何時に目覚ましを掛け、どのテレビ番組を見て、朝食はご飯かパンか、出社時のスーツやネクタイを選び、どの仕事から取りかかる……。様々な選択肢の中から常に決断をし、たった1つを選び、実行しています。

日に何度も繰り返される決断ですが、重要な仕事の案件になればなるほど、決断することを苦手にしている人が多くいます。特にリーダーに決断力がないと個人だけではなく、部下への指示も曖昧になり、会社全体での仕事も進みません。

今回は、ビジネスで成功するために必要な「決断力の身につけ方」についてお伝えします。

 

決断力とは「速く、正しく判断できる能力」 

私が思う「決断力」とは、「速く、正しく判断できる能力」と考えています。

速く決断しても、その決断自体が間違えていると、やり直しが生じたり、損失が発生する場合があります。また、正しい判断ができても、決断が遅いばかりにライバルに先を越されたり、納期に間に合わない場合もあります。つまり速く、正しい決断ができて、はじめて決断力があると言えるのです。

そこで「速い決断力」と「正しい決断力」のつけ方を、分けてお伝えします。

 

速い決断力を身につけるためには?

まず、速い決断力をつけるためには、どうするか?

それは、優先順位を「決めておくこと」です。常日頃から優先順位を決めておくことで、面談や打ち合わせの順番、スケジュール管理、二者択一の選択などの決断に役立ちます。

私は、人との約束の優先順位を、先約⇒家族⇒友人⇒部下⇒上司…というように前もって決めています。先約が一番で、先約がなく約束が重なった場合は、仕事より家族、部下より友人との約束を優先させると決めています。優先順位を決めているので決断が速いのです。あなたも、事前に約束の優先順位を決めておいてみてください。もちろん緊急を要する場合や突発的な事故などで臨機応変に対応しなければならない場合もありますが、基本的な優先順位を決めておくことで通常の場合に、迷いが少なくなり決断が速くなります。

 

決めておく練習をしてみる

そのために、「決めておく練習」をおすすめします。

私は、ファミレスや喫茶店で注文する場合、メニューを開いてから30秒で選ぶと決めています。もし、決まらなかった場合は、決められなかったペナルティーの意味も込めて、飲み物ならメニューの5番目、食べ物なら7番目を注文すると決めています。あなたも最初は1分でも3分でも良いので、制限時間を決めてメニューを選んでみて下さい。時間内に決まらなければ強制的に意に反する物を注文すると思うと、決断するスピードが上がってきます。

 

余談ですが、コンビニで昼ごはんを買う場合には「枝豆」に「サラダ」「砂肝」と決めています。品切れのときに代わりに買うものも決めています。決めているので迷うことがありません。決めているので、決める時間は0秒です。同僚が悩んで決めかねているところを、自分は0秒で決めているので決断が速い人になった気になります。周りの人からも決断力が速いと認められます。心理学で「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」と言われていますが、周りに認められることによって、仕事上でも決断が速くなるのです。

ただし速く決断することは、約束事や簡単な選択肢の中から選ぶことには、効果を発揮しますが、難しい決断を迫られた場合には、正しい決断力が必要になります。

 

正しい決断力を身につけるためには? 

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正しい決断をするためには、「紙に書き出してみる」という方法があります。難しい問題の場合、頭の中で考えれば考えるほど混乱し、問題の所在が整理できず、決断が鈍る傾向にあります。そこで、その決断をしたことによるメリットとデメリットを、できるだけ多く紙に書き出していくのです。

私は建設会社に従事していますが、発注者から新規事業を依頼される場合があります。その仕事を受注するとどうなるか? 新規の事業に投入する技術職員は何人必要か? 待機職員が減るメリット、次の工事を行うのに技術者が足りなくなるデメリット。工期までの資金繰りは大丈夫か、協力してくれる会社はあるか、利益がでるか損失になるか、利益ならどれぐらい確保できるか、損失が出ても新分野の仕事のノウハウを身に着けることで今後の事業展開ができるかなど、あらゆる角度からメリットとデメリットを書き出し整理していきます。

頭の中で考えるのではなくアウトプットすることで問題の所在が整理でき、より正しい決断ができるようになるのです。

  

正しい決断のため選択の幅を広げる

また1人で悩まず「人の意見を聞くこと」も重要です。様々な意見を聞くことで選択の幅が広がります。自分で考えるだけでは限界があることも、人の意見を聞くことで、よい知恵が浮かんだり、新たな発見がある場合があります。上司、同僚のみならず部下からの意見にも耳を傾けます。若い意見から斬新なアイディアが生まれる場合もあるからです。そして何より部下も頼られていると意気に感じて、その仕事に前向きに取り組むことに、つながります。

ここで注意するのは、責任は自分が取ること。誰かのせいではなく、最終決断は自分がしたことだからです。

 

最後に「日頃から勉強しておくこと」です。

リーダーは、日々重要な決断の連続です。仕事が速いリーダーは、決断が速く、その場で瞬時に決断をしているように見えます。しかしその決断に至るまで、異業種と交流を深め、ビジネス書や専門書を読み、常日頃から勉強をすることで決断力を研ぎ澄まさせているのです。正しい決断ができるリーダーは、知識が豊富です。情報を集めて決断の精度を高めているのです。

 

あなたが、決断力がない、決断が遅い、正しい決断ができないと思っているなら、以下のまとめを実践して決断力を磨いてみて下さい。

①制限時間を設けて、決める練習をする。

②決断することによるメリット、デメリットを紙に書き出す。

③人の意見に聞き、選択の幅を広げる。

④日頃から勉強しておく。

 

これらを実行することで、今よりも格段と決断力が上がります。

 

【プロフィール】

石川和男(いしかわ・かずお)

建設会社総務部長、大学、専門学校講師、セミナー講師、税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパーサラリーマン。

大学卒業後、建設会社に入社。管理職就任時には、部下に仕事を任せられない、優先順位がつけられない、スケジュール管理ができない、ダメ上司。一念発起し、ビジネス書を年100冊読み、月1回セミナーを受講。良いコンテンツを取り入れ実践することで、リーダー論を確立し、同時に残業ゼロも実現。建設会社ではプレイングマネージャー、専門学校では年下の上司の下で働き、税理士業務では多くの経営者と仕事をし、セミナーでは「時間管理」や「リーダーシップ力」の講師をすることで、仕事が速いリーダーの研究を日々続けている。

『仕事が「速いリーダー」と「遅いリーダー」の習慣』(明日香出版社)は16刷中ほか、勉強法、時間術など3冊のビジネス書を出版している。

石川和男 公式サイト http://ishikawa-kazuo.com