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リクナビNEXTジャーナル

キャリア・ビジネスの情報満載【リクナビNEXTジャーナル】

カリスマ医師が教える! 記憶力が向上する9つの生活習慣とは?

 一度会った人の名前を忘れなかったり、さほど勉強しなくても昇進試験を難なくクリアしたり…。そういう記憶力のいい人っていますよね。一体、何が違うのでしょうか? 最近の研究では、ストレスの有無が記憶力に大きく影響することが分かってきました。

 記憶に関わる重要な脳の組織に“海馬”というものがあります。実は、“海馬は鍛えればどんどん増える”ありがたい組織なんです。一方で海馬はストレスにとても弱く、ストレスフルな状況が続くとすぐに萎縮してしまうのだとか。

 では、多忙なビジネスパーソンがストレスのない生活を送るにはどうしたらいいのでしょうか? 毎日国内外から200人もの患者が診察に訪れるカリスマ医師の江田証先生に、「ストレスをなくし、記憶力をぐんとアップさせる生活習慣」を聞いてきました。

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江田証氏

1971年、栃木県生まれ。医学博士。自治医科大学大学院医学研究科修了。医療法人社団信証会江田クリニック院長。日本消化器病学会奨励賞受賞。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本ヘリコバクター学会認定ピロリ菌感染症認定医。米国消化器病学会国際会員。日本抗加齢医学会専門医。

”メンタル”編

 ストレスは脳の働きを悪くします。そのために普段からストレス耐性を高めておくことが大事。実は、ストレス耐性を上げるために有効なのが“幸福感”です。そこで簡単に“幸福感”をアップする3つのコツをご紹介。

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●寝る前に、“よかったこと”を3つ書き出す

  毎晩、寝る前に「今日起きた、よかったこと」を紙に3つ書いて感謝してみましょう。感謝するとより深く幸福感が高まります。そして心に思うだけではなく、紙に書くことが大事。自分に起こった幸運を“手を動かし”て “可視化”することで、幸福感は深く脳に刻み込まれます。1週間くらい続けると幸福感が高まることが論文で確認されていますので、ぜひ、1週間、続けてみてください。かなりストレスが軽減されていると感じるようになりますよ。

 ●適度に“セックス”する

 人との接触は幸福感をもたらします。セックスは人とコミュニケーションを取るのに、とてもいい手段なんです。日本人のビジネスパーソンはセックスの頻度が他国に比べて少ないと言われていますから、回数が減っている人は要注意です。ほかにも、「質のいい睡眠」も幸福感を高めます。

 ●謙虚過ぎない

  “謙虚さ”は日本人の美徳です。しかし、その謙虚さも、度を超えると脳に悪影響を及ぼします。人は、「自分は見た目がいい」とか、「自分は性格がいい」といった「優越幻想(ポジティブ・イリュ―ジョン)」を持っている状態が健康なんです。優越幻想が低いと、うつ病になりやすかったり、ストレスを感じやすかったりします。高ストレスの状態は海馬の血流を悪くし、記憶力を低下させますので、謙虚過ぎないことが大事。「自分はダメだ」とついつい自分を責めてしまうような人は、事あるごとに「自分はすごい」「自分はついてる!」と思い込むようにしましょう。優越幻想に根拠は不要です。

 

”食べ物”編

 仕事がうまくいかなくてイライラしたとき、何を食べますか? ポテチのドカ食い?ちょっと待った!油分の多い食べ物は体を錆びさせるばかりか、脳も老化させます。忙しい時こそ、脳にいい食べ物を食べてストレスを回避しましょう。

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 ●“脂肪”で記憶力は低下する!

 「脂肪が多いえさを食べさせたマウスは、短期記憶が大幅に損なわれる」という研究結果が発表されました。脂肪は脳内の記憶力をつかさどる部分に悪影響を及ぼしますので、大事な商談や昇進試験など重要な仕事がある前日には、霜降りの肉など脂肪分の多い食品は避けましょう。どうしても脂肪分の多いものが欲しくなったら、玄米を食べること。玄米にはガンマ・オリザノールという成分が含まれていて、脂肪を食べたいという欲求を抑えてくれる働きがあります。

 ●“サバ”は脳細胞を活性化させる!

 記憶力を上げたいときには、脳神経を活性化させるDHA、血液をサラサラにするEPAが豊富なサバ、サンマ、イワシなど青魚を食べましょう。マグロでもいいです。さしみや焼き魚にして毎日食べるといいのですが、難しかったらDHA、EPAをサプリメントでとるのも一法です。

●日曜日の夜には、“牛肉”を食べよう

 月曜日は自殺や心筋梗塞の発生率が高いという統計があります。つまり月曜日はストレスを一番感じやすい日だということ。そこで、ゆううつな日曜日の夜には牛肉を食べましょう。牛肉には、アラキドン酸というアミノ酸が含まれ、これがアナンダマイドという心の不安を和らげる物質に変わります。ただし、脂肪の多い肉は記憶力を低下させますので、赤身など脂肪分の少ない肉がおすすめです。

 ●ダークチョコレートでノーベル賞が取れる?!

 「チョコレートの国ごとの摂取量とノーベル賞の国別受賞者の割合は正の相関をする」という論文が権威ある医学誌に掲載されました。チョコレートには有害な活性酸素を吸収してくれる効果があり、チョコレートの原料のココアには海馬の機能を高める作用があります。糖の多いミルクチョコレートではなく、カカオ90%のダークチョコレートをとりましょう。

 

”行動”編 

 ストレスを回避するには、食べ物だけでなく、日常の行動も大事です。具体的には以下のことを実践しましょう。

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●有酸素運動をするなら“ボクシング”がいい

 脂肪は記憶力を低下させると言いましたが、うっかり脂肪をたくさん摂ってしまった時は、ウォーキングやエアロビクスなど有酸素運動をしましょう。有酸素運動をすることで血行が良くなり、脳に酸素が送り込まれ、損なわれた記憶力が回復します。特に有酸素運動の中でも、ボクシングや空手など、素早く動く運動が海馬を増やします。週3回30分以上の有酸素運動が効果的です。

●会議は“立って”する

  座っている時間が長い人は、寿命が短いという統計があります。 いくら運動をしていても座っている時間が長いと、健康を損ないます。なるべく座っている時間を減らすために、私はいつも立って原稿を書いていますよ。会社でも会議は立ってやるようにしましょう。歩きながら会議をするのもおすすめです。ちなみに、午後3時はテストステロンという男性ホルモンが低下しやすいので、集中力が落ちやすくなる時間帯です。いい案など出ませんので会議など重要なことを午後3時にするのは避けた方がいいでしょう。

 

 ストレスを軽減し脳を活性化させる生活、いかがでしょうか。意外と簡単ですよね。ダークチョコレートを食べる、有酸素運動をする、赤身の牛肉を食べる、なるべく座らないなど、できることから始めてみましょう。頭がよくなるだけでなく、タフな心と体が手に入りますよ。

<参考図書>

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『病気が長引く人、回復がはやい人』(幻冬舎刊)

消化器のカリスマ専門医として有名な江田証先生が、体にいい生活習慣を紹介。「緑茶で肺がん予防」「胃炎を改善するにはブロッコリー」「乳がんの予防には、スカートのサイズとほくろの数をチェック」「薬品でとるカルシウムは寿命を短くする」「3食を8時間以内にとると太らなくなる」「男性ホルモンを高めたいならキツいパンツをはくな」など、興味深い内容が満載だ。幻冬舎刊。

取材・文/高嶋ちほ子