【年間家賃収入2000万円の脱サラ・カリスマ大家が教える】 アーリーリタイアも夢じゃない! 掟破りの不動産投資術

続く低金利、財政赤字からくるインフレ懸念、年金制度への不安などから、このところ“サラリーマン大家”になる人が増えているとか。確かに、私の周りにも会社に内緒でアパート経営をしているサラリーマンが何人も…。本当に利益が出ているの? こっそり話を聞いてみると…。

「家賃収入が月50万円を超えたから、そろそろ会社を辞めようと思っている」なんていうスゴ腕がいる一方で、「投資用マンションを買ったけど、家賃収入よりローンが上回って毎月赤字…」なんていう人も。うーん、この違いはいったい何?

サラリーマン大家からスタートして、32歳で脱サラ。現在は年間の家賃収入2000万円というカリスマ大家になった束田光陽氏に、サラリーマン大家で成功するコツを聞いてきました!

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束田光陽氏

2003 年から不動産投資を開始。32歳で脱サラし、10年間で2億円の不動産を購入。現在、年間家賃収入2000万円というカリスマ大家。ファイナンシャルアカ デミー「不動産投資の学校」の人気講師でもある。著書に「不動産投資 家賃収入&売却益 両取りのルール」(すばる舎)「20代・自己資金300万円。サ ラリーマン大家さん成功の法則」(あっぷる出版社)など。

■70万円あれば十分!?不動産投資、ハードルは意外と低い

――束田さんの家賃収入は年間2000万円ですか…。まさに大家の星! 現在はどのくらい物件を持っているんですか?

束田 現在の所有物件は、アパート3棟とマンション7室。これまでに購入した不動産は3億円超です。

――う~ん、もはや大地主ですね。もともとは化学メーカーのサラリーマンだったと聞いていますが、不動産投資を始めたきっかけは?

束田 興味を持ったのは25歳の時です。そのころは年収400万円で家賃4万7000円の木造アパートに住んでいました。そのときに「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだんです。その本には“不動産投資”が金持ちになるカギだと書かれていて。そこから2年間不動産についての勉強をし、27歳の時にマンションを2件同時に所有しました。その10カ月後までに、さらに2部屋を所有。月の家賃収入が経費を引いても毎月20万円入ってくるようになって。さらにアパートを2棟買って資産管理法人を設立したこともあり、サラリーマンとしての立場は卒業することにしました。

――マンション経営ってお金持ちがするイメージがあります。資金はどのくらい必要でしょうか?

束田 2割あれば十分です。実は私が購入したマンションの多くは、400万円前後なんです。

なかには250万円で購入した物件もあります。ですから、70万円の資金があれば1件買えてしまうんです。

――70万円ですか!夏のボーナスにちょっと足した金額ですね。今夏のボーナスの平均額は国家公務員で61万7800円(三菱UFJリサーチ&コンサルティング発表の予想額)ですから。そんな金額でマンションが1件買えてしまうなんて驚きです。でも、400万円で買えるマンションって、どんな物件でしょう? かなり田舎の物件ですよね?

束田 いえ、そういう物件には手を出しません。インフレ傾向にあると言っても、今後、少子高齢化で土地の値段が下がってしまう可能性がありますから、需要が続く都心に近い通勤圏内の物件しか買いません。都心まで電車で乗り換えなしで、30分以内にアクセスできる場所です。埼玉なら川越くらいまで、千葉なら船橋くらいまで、神奈川なら戸塚くらいまでが目安ですね。下に私の購入基準をまとめてみました。

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工事途中で投げ出されていた物件を束田氏が250万円で購入(写真左)。120万円で全面リフォームした(写真右)

8,568通り、あなたはどのタイプ?

■え?意外!束田流 投資用マンション選びの5カ条

1.600万円以内であること(できれば500万円以下が望ましい)

2.1平方メートルあたり10万円以下の物件価格  例)35平米⇒350万円以下の物件

3.2DK以上、35平米以上

4.都心まで乗り換えなし、30分でアクセスでき、乗降者数が1日5万人以上の駅が最寄駅であること。(ファミリータイプのマンションなら駅遠でもOK)

5.築16年以上で、リフォームされていない物件

――どれも意外ですね…。特に3の「2DK以上、35平米以上」というのはどうしてでしょう? 投資用マンションというと、ワンルームのイメージがあります。ワンルームを買わない理由を教えてください。

束田 古くて駅から遠いなど、少々条件が悪くてもファミリータイプなら借り手がつきやすいからです。しかもファミリーなら長く借りてくれる。ワンルームは単身者向けですが、単身者は就職や転勤、転職、結婚などでライフスタイルが変化しやすいですよね。入居者が変わるとその都度、クリーニングやリフォーム代がかかるし、空室リスクもある。なるべく長く借りてくれる人のほうが大家としては有難いんです。

――とはいえ、駅遠物件はやはり敬遠されてしまうのでは?

束田 大丈夫ですよ。急行が止まったり勤務先まで乗り換えがないような駅でしたら、少々自宅まで歩いても通勤に便利ですから。以前「松戸駅から徒歩21分3LDK、50.43 平方メートル 築16年」という物件を580万円で買ったことがあります。月額8万5000円の家賃収入でした。この物件は4年後に890万円で売却しましたので、リフォーム代など諸経費を引いても家賃収入と売却益で4年間で560万円の利益が出ました。

――最終的には売却することも視野に入れているんですね。そう考えると築年数は新しい方がいいような気がしますが。

束田 築16年以上の中古物件がおすすめなんです。新築~築16年までは「新築プレミアム」が価格に含まれていますから、割高です。その割に家賃は高く設定できませんので、利回りが期待できません。売る時も数年で急激に値下がりしますから売却益が出づらいんです。

――でも築30年以上の物件だと、ゴースト化や水回りの劣化が心配です。

束田 古い物件でも修繕積立金の積立総額が1000万円以上あれば問題ないでしょう。今後老朽化が進んでも大型修繕ができる額です。ただ、積立金が1000万円なければダメというわけではなく、その分安くなる物件なら、しばらく貸してゴースト化する前に売ってしまうという手もあります。

―――100戸以上の大規模マンションはスケールメリットがあるために、月々の修繕費が低く設定されていると聞きます。そういう物件の方がいいですよね?

束田 逆に戸数は少ない方がいいですよ。20戸前後がいいですね。貸すにしても売るにしても同じマンション内で競争相手がいない方がいい。空室が多いマンションの家賃や売却価格は低くなりますから、空室が一度に何部屋も出やすい郊外の大型団地は避けた方がいいでしょう。20戸前後で管理費・修繕費合わせて1万円以下という物件も探せばあります。

――1階は貸しづらいから投資用には避けるべしと聞きますが・・・。

束田 女性の一人暮らしには貸しづらいと思いますが、ファミリーなら1階でも問題ありません。子どもが走るのを気にしないでいいなど、ファミリー層にとって1階はメリットが多いんです。スーパーや公園、保育園が近いなど、ファミリーが好みそうな物件を探しましょう。

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「不動産投資 家賃収入&売却益 両取りのルール」

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著者:束田光陽
単行本: 272ページ
出版社: すばる舎

取材・文/高嶋ちほ子

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