【女性管理職の本棚】上司の“使い道”を解説。出来る部下はこうやって上司を使うのだ!

 トラブルが収めきれず、上司と一緒に相手先に出向き、改めて経緯を彼から説明してもらいました。私と同じことを説明しているのに、彼の話には納得するんだなぁ……。

その帰り道、書店でふと目に入ったタイトルに、思わず吹き出しそうになりました。

『できる人はやっている 上司を使い倒す50の極意』(祥伝社)

 これ、中間管理職であれば大抵の人はひざを打つのではないでしょうか。現在、自分が上司の立場にあっても、「自分は今まで、上司を使い倒したことがない」という人はいないのではないでしょうか。

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 自分がやってきたノウハウは載ってるかな? ほかにも今後役立ちそうな方法はあるかな? さらに言えば、もっと部下から自分を使いやすくするヒントはあるかな?…と、中間管理職ならではの読み方ができます。

 実感として、できる人は確実に「上司を使う」のがうまい。そういった手口すら自分が上司の立場にいるときは透けているものですが、その上で乗っかるのも上司の役目なのです。自分の置かれている立場を客観的に見て、最適な行動を導き出せる、それこそが「できる人」。この本には、余すところなく、上司を使うための基礎知識とも言える解説やテクニックが載っています。今回は、著者の言う「上司の8つの機能」から2つ紹介しましょう。

■サーチエンジン機能

 「不明点や疑問点などを尋ねれば、さっと答えが出てくる便利な知恵袋」機能です。上司は、部下の仕事は一通りやってきているわけで、聞けばすぐに答えが返ってきます。当たり前のように感じますが、上司に聞くのは恥ずかしい、などと考える人もいるのです。もったいないので、ぜひ使いましょう。ただし、いつまで経っても自分で考えないのでは困ります。上司の時間も有限ですから、効率的に使って下さい。

■トラブルシューティング機能

 「トラブルを手際よく処理し、クレーム相手に謝罪してくれる最後の砦」機能です。部下のミスを最小限の影響にとどめるのが、リーダーとしての上司の務め。上司に叱られるのが怖いからと、ミスを隠そうとする部下は本当に困りものです。対応が遅れれば、その分、悪影響も広がるからです。謝罪では、相手も肩書きを重要視しますから、とにかく素早く上司を使って、事態を解決に導きましょう。そのほうが、結果的に上司も喜びます。

 上司の立場で見れば、「その通り!」と笑いながら納得できる機能ばかり。ぜひとも部下の皆さんにスムーズに使ってもらえるように、上司たる私たちもこれらの機能を磨いておきたいものです。そして、さらに上司の先回りをして、仕事をスムーズに進めたいものですね。

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参考:書籍『できる人はやっている 上司を使い倒す50の極意』田中和彦(祥伝社)

文:明灯尋世

 とある中小企業で日々、上下に挟まれて突破口を探すアラフォー女局長。知識は、行動に移してこそ身につく。組織の中でも自由であれ。家族は姑、夫、犬一匹。

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