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【女性管理職の本棚】元世界トップ営業ウーマンの極意!横浜市長・林文子氏の「命令しないマネジメント」

 部下を持ったことのある人なら、人の心がいかに思い通りにいかないものか…とさまざまなかたちで思い悩んだことがあるでしょう。

 かくいう私も、20代後半で仕事に対する熱意と勢いのよさを買われ、特に研修なども受けずに管理職を任されて以来、その難しさに七転八倒して、奥歯をギシギシと噛みしめてまいりました。自分ひとりで思うがままに仕事をコントロールするのと、人に動いてもらって結果を出してもらうことは「まったく別物」です。

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 BMW社長、ダイエーCEO、横浜市長を歴任する林文子氏は、「命令」をやめ、部下をお客様としてみることで、仕事の成果があがるとその著書『部下を「お客さま」だと思えば9割の仕事はうまくいく』(KADOKAWA/中経出版)で語っています。

 お客様をコントロールして売ろうとするのではなく、お客様の気持ちを汲んで、喜んでもらえる解決策を提供し続ける。営業の世界でトップになった林氏の、そんな経験から生まれた知恵が詰まっている部下マネジメントをご紹介しましょう。

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■コミュニケーションでは会話をポジティブに

ネガティブなことは自分から言わず、相手が言い出したら聞くという姿勢が、関係づくりをスムーズにします。例えば「疲れているようだけど、大丈夫?」と、部下をねぎらうつもりでかけた言葉も、「そう見えるんだ」と気落ちさせる原因になりかねません。

 そこで林氏は、「元気そうだね」とポジティブに声をかけることで、実際にそう見えるかどうかよりも、「私はあなたが元気そうだと思っている」と伝えることを大切にしているのだとか。確かに、上司にいいところを見せたいと気を張っている人は多そうです。

■部下には命令せず、助けてもらう

 人は、頼りにされるとやる気が出るもの。「助けてほしい」と言われれば、忙しくてもモチベーションは上がります。一方で、上司から「やっておいて」と言われれば、引き受けるのが当然かもしれませんが、その積み重ねによって、仕事を押し付けられていると感じる部下も中には出てきます。仕事を終えたら、「ありがとう」と感謝の言葉も忘れずに付け加えれば、長い目で見て大きな財産となる信頼関係を育てていけるでしょう。

 

■何をするかは上司が決めて、どうするかは部下が決める

 林氏いわく、ビジネスの結果は「どうするか」よりも、「いかに全力投球できるか」にかかっているのだとか。「どうするか」を部下に判断させると、その選択に責任を持つことになり、結果として仕事への集中力が高まるそうです。上司は自分のやり方をつい教えてあげたくなるものですが、方向性が間違っていなければ、部下の決めた方法を尊重すること。結果的に、上司が思いもよらない方法で成果を上げてくれることも。

 管理職という肩書きを持っていると、つい無意識に部下をコントロールするのが仕事だと思いがち。部下を尊重し、真摯に向き合うことで結果を出す。目先の言葉に一喜一憂せず、部下の仕事の成果を上げることができる管理職になりたいものですね。

文:明灯尋世 

 とある中小企業で日々、上下に挟まれて突破口を探すアラフォー女局長。知識は、行動に移してこそ身につく。組織の中でも自由であれ。家族は姑、夫、犬一匹。